ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の4キャリアはもちろん、近年は格安でスマホの運用ができるとして「SIMフリースマホ」も流行しています。しかし、具体的にキャリアスマホとSIMフリースマホの違いをご存じでしょうか。
この2つの違いは、価格だけではありません。それぞれにメリットとデメリットがあるので、詳しく紹介していきましょう。
キャリアスマホのメリット
まずは、大手キャリアで購入可能なキャリアスマホのメリットをいくつか紹介していきましょう。
【キャリアスマホのメリット】通信・通話の品質が高い
3大キャリアは、それぞれが自社の通信設備を持っています。そのため、通話の品質が高く、データ通信も安定した速度で行えるというメリットがあります。SIMフリースマホは、自社の通信設備を持っておらず、キャリアから回線を一部借りてユーザーに提供しているため、回線には限度があり、通信が安定しないこともあります。通信・通話の品質はキャリアのほうが安定しているといえるでしょう。キャリアとしてスタートしたばかりの楽天モバイルは、3大キャリアと比べるとまだ安定しない部分も見られますが、これから設備を増やし、安定していくことが見込まれます。
【キャリアスマホのメリット】実店舗でのサポート
ご存じの通り、各キャリアは実店舗を多く展開しています。そのため、スマホが故障してしまった際や、契約内容の確認といった手続きをすぐに店舗で受けられます。一方のSIMフリースマホを提供する通信会社(MVNO)は、実店舗を持っていない場合がほとんど。これは、店舗の維持費や人件費を抑えて、ユーザーに安くサービスを提供するためでもありますが、困ったときにすぐに手厚いサポートを受けられないという弱点にもつながってしまいます。楽天モバイルは、実店舗数はまだあまり多くありませんが、こちらも順次増えていくことに期待ができるでしょう。
【キャリアスマホのメリット】電話かけ放題プラン
キャリアスマホを使用している人にとっては当たり前かもしれませんが、電話のかけ放題プランを選択できるのもキャリアスマホの有利な点です。実は、MVNO会社には、2020年8月現在、一部を除きかけ放題プランはほとんど存在しません。電話を多用する人は、かけ放題プランに入るのが得策でしょう。
【キャリアスマホのメリット】大容量データ通信
SIMフリースマホ各通信会社には、契約したプランごとに月々のデータ通信量に基準値が決まっています。決められたデータ通信量を超過してしまうと、データ通信に制限がかかってしまうため、通信速度が遅くなってしまいます。
キャリアスマホの場合、月に50GBや100GBといった、大容量のプランが用意されています。自宅にWi-Fi環境がなかったり、外出先でゲームをするなど、多くのデータ通信を利用する人には、こちらがおすすめです。
SIMフリースマホのメリット
続いて、SIMフリースマホのメリットを紹介していきましょう。
【SIMフリースマホのメリット】月額が安い
SIMフリースマホの最も大きなメリットともいえるのが、やはりその料金です。月々のデータ通信量が同程度のキャリアプランと比べると、およそ半額から3分の1程度になるケースもあるほどなので、とにかく安くスマホを運用したいという人には、SIMフリースマホがおすすめです。
【SIMフリースマホのメリット】契約期間に縛りがない
キャリアスマホの場合は、契約更新月に解約手続きを行わなければ、解約に違約金がかかるといったデメリットがありますが、SIMフリースマホの場合はそのような縛りはありません。自分の好きなタイミングで、契約する通信会社や端末を変更できるので、常に最新のスマホを利用したいという人にぴったりですね。
【SIMフリースマホのメリット】プランの選択肢が豊富
キャリアの基本プランは、大容量データ通信プランと、あまり使わない人向けのプランの2つが一般的ですが、各MVNO会社には、データ通信量ごとに細かいプランがあります。自分のスマホの使い方を考え、それに適したMVNO会社やプランを選択することで、スマホをより安く運用できるでしょう。
キャリアスマホ・SIMフリースマホそれぞれのメリットをおさらい
ここまで紹介したキャリアスマホ・SIMフリースマホのメリットは、それぞれ以下の通りです。
キャリアスマホのメリット
1. 通信・通話の品質が高い
2. 実店舗での手厚いサービスが受けられる
3. 電話のかけ放題プランが選べる
4. 大容量データ通信プランがある
SIMフリースマホのメリット
1. スマホ運用の料金を大幅に抑えられる
2. 契約期間に縛りがないので、自由に機種変更ができる
3. データ通信量ごとにプランの選択肢が豊富
キャリアスマホ・SIMフリースマホともに、メリットとデメリットが存在するので、自分のスマホの使い方を考え、それに適したスマホ・プランを選ぶといいでしょう。
※データは2020年8月上旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤 文彦