2017年2月1日にフルモデルチェンジをした「ワゴンR」には、ターボエンジンを搭載したグレードが用意される。だが実は、「ワゴンRスティングレー」のみとなっているのをご存じだろうか?
スズキ「ワゴンR」のターボ車の見分け方
ワゴンRのターボ車を区別する方法は、まず、「ワゴンR」か「ワゴンRスティングレー」かを見分けることだろう。
ワゴンRの外観は大きく分けて3種類あり、
1.プレーンな「ワゴンR FA」「ワゴンR HYBRID FX」
2.スポーティな「ワゴンR HYBRID FZ」
3.アグレッシブな「ワゴンRスティングレー HYBRID X」「ワゴンRスティングレー HYBRID T」
となる。
「ワゴンR FA」「ワゴンR HYBRID FX」のフロント。写真は「ワゴンR HYBRID FX」
「ワゴンR HYBRID FZ」のフロント
「ワゴンRスティングレー HYBRID X」「ワゴンRスティングレー HYBRID T」のフロント。写真は「ワゴンRスティングレー HYBRID T」
さらに、「ワゴンRスティングレー HYBRID X」と「ワゴンRスティングレー HYBRID T」の見分け方だが、外観での差はほとんどない。一番の違いは、ホイールとタイヤだ。
「ワゴンRスティングレー HYBRID X」は14インチアルミホイールと155/65R14ラジアルタイヤを装着
「ワゴンRスティングレー HYBRID T」は15インチアルミホイールと165/55R15ラジアルタイヤを装着
インテリアでは、「ワゴンRスティングレー HYBRID T」はパドルシフトやクルーズコントロールシステム、フロントシートSRSサイドエアバッグとSRSカーテンエアバッグを標準装備するといった仕様の違いがある。
スズキ「ワゴンRスティングレー T」のターボエンジンの加速は?
では、ワゴンRのターボ車の走りはどうだろうか?
「ワゴンRスティングレー T」には2WDと4WDが用意される。トランスミッションは全車CVTのみとなる。
エンジンは、
形式:R06A型
種類:水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボ
弁機構:DOHC12バルブVVT
総排気量:658cc
最高出力(kW/rpm)ネット:47<64PS>/6000
最大トルク(N・m/rpm)ネット:98<10.0kg・m>/3000
が搭載される。
そして、モーターには、
形式:WA05A
種類:直流同期電動機
最高出力(kW/rpm):2.3<3.1PS>/1000
最大トルク(N・m/rpm):50<5.1kg・m>/100
が用意される。
車重は2WDが800kg、4WDが850kgとなっている。
パワーウェイトレシオは、2WDで12.5kg/PS、4WDで13.28125kg/PS(ともにモーターの出力を除く)と、正直大した値ではない。
しかし、加速で重要な最大トルクが10.0kg・mあるのと、モーターが100rpm時に5.1kg・mの最大トルクを発生するのは注目だ。エンジンとモーターを合わせると、1200〜1500cc級のNA(自然吸気)エンジンに近いトルクとなるからだ。
減速エネルギーを利用して効率よく発電するISG(モーター機能付発電機)。モーター機能をあわせ持ち、アイドリングストップからのエンジン再始動や加速時にモーターでエンジンをアシストする
「ワゴンRスティングレー T」は、スポーツカーのような鋭い加速を実現するとは言えないが、通常のクルマの流れに遅れを取るといった事態には、まずならないと思っていいだろう。
スズキ「ワゴンR」のターボにMT車はあるの?
ワゴンRには、5速マニュアルミッション(MT)車が用意されるが、2WD/4WDともにMTがラインアップするものの、NAエンジンかつマイルドハイブリッド非搭載の「FA」のみとなる。残念ながらワゴンRにMTのターボ車はラインアップしない。