夏は、衣類のベタつきや汗ジミなどが気になるシーズン。汗は、汗ジミや⻩ばみを引き起こすだけでなく、衣類を傷め、布地の強度も低下させることがあるので、注意が必要だ。
そこで今回、「ポロシャツ」「カットソー・Tシャツ」「ワンピース」「ワイシャツ」と夏の定番アイテムの洗濯方法を紹介していきたい。
はじめに紹介するのは、ポロシャツやカットソーの洗濯方法。洗濯を重ねることで縮んでしまったり、色あせやしわが目⽴ってきた…そんなくたびれ具合は、意外と⾒られているもの。劣化を防ぐコツは、他の衣類と分けて「⼿洗い・ドライ対応・おしゃれ着コースなどの弱⽔流コース」でやさしくお洗濯すること。⼲すときは裏返し、「厚みのあるハンガー」を使うと、色褪せや型くずれせず、服が⻑持ちする。
夏物の洗濯1.【ポロシャツ】
■Point:色あせ防止効果のあるおしゃれ着⽤洗剤を使って、洗濯時の色あせを防止!
洗剤は、色あせ防止効果のある「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」がおすすめ。「アクロン」には、水道水中の塩素による色あせ防止効果がある。洗濯する時に、柔軟剤を柔軟剤専用の投⼊口に⼊れておくと、洗濯じわを減らす効果に加え、肌触りもよく仕上がる。
※要注意) 衣類についているタグや、取扱い絵表示に記された注意書きも確認しよう。
■Point:お洗濯の時は裏返して、洗濯ネットに入れてやさしく。脱水は短時間に設定して洗濯
ポロシャツを裏返しにして洗濯ネットに⼊れて洗おう。他の衣類とのこすれによる⽑⽻⽴ちや型くずれを防止できる。洗濯機の「⼿洗い・ドライ対応・おしゃれ着コースなどの弱⽔流コース」を使用するか、もしくは⼿洗い(押し洗い)でやさしく洗おう。また脱⽔じわ防止のために、脱⽔時間は短めに設定しよう。
■Point:⼲す前にしわをなくし、色あせを防ぐには裏返したまま「陰⼲し」
脱⽔じわを防ぐため、脱⽔後はすぐに洗濯機から取り出すようにしよう。⼲す前にしわを伸ばし、形を整える。両肩を軽く持って振りさばいてから、⼿のひらでたたく。日光による色あせや変色を防ぐため、裏返したまま日陰に⼲すようにしよう。
夏物の洗濯2.【カットソー・Tシャツ】
■Point:洗濯表示を確認する/適切な洗剤を選ぶ
レースや装飾品が付いているデザインもあるので、洗う前に必ず洗濯表示を⾒て、家庭で洗えるかどうかを確認しよう。洗濯おけの下に横棒がない場合、横棒が1本ついている場合は、一般用衣料用洗剤も使用できるが、⼤切な衣類を洗う際の洗剤は、色あせや型くずれを防ぐおしゃれ着⽤洗剤(アクロン)がおすすめだ。
■Point:目⽴つ汚れは前処理を忘れずに
汗じみによって⻩ばみやすい脇の下や目⽴つ汚れがある時は、おしゃれ着用洗剤または、液体酸素系漂白剤を直接塗布してから洗濯機に⼊れる。また、食べ物のシミには、液体酸素系漂白剤もしくはシミ用の部分洗い剤を塗布しよう。
■Point:装飾品やプリントがあるものは、裏返しにして洗濯ネットに入れて、やさしいコースでお洗濯
型くずれを防ぐために、たたんで洗濯ネットに⼊れよう。装飾品やプリントがあるものは、裏返してから目の細かい洗濯ネットへたたんで⼊れる。
お気に⼊りのTシャツやカットソーは、しわや型くずれを防ぐため、洗濯機の「⼿洗い・ドライ対応・おしゃれ着コースなどの弱⽔流コース」の使用をおすすめする。
■Point:消臭・防臭効果のある柔軟剤を使⽤
消臭・防臭効果のある柔軟剤を使用して、気になる汗のニオイを防ごう。また、柔軟剤を使用すると、洗濯じわも抑制できる。
■Point:裏返して陰⼲しする
⼲す時は、型くずれを防止するために、「ハンガーは肩幅の厚みのあるもの、もしくはタオルで巻いたものを使用する」「Tシャツの裾部分からハンガーを⼊れる」「裏返して陰⼲しする」という3点に気を付けよう。
いつもはクリーニングに出すワンピースやワイシャツも、洗濯表示を確認して「洗濯おけ」のマークがあれば家庭で洗える。在宅時間を活用して、今夏は、お家洗濯に挑戦してみては?
気になる汚れは前処理し、洗濯機で洗う場合は「洗濯ネット」に⼊れる。しわ予防には、脱⽔時間はなるべく短くし、すぐに取り出して形を整えてから⼲すなど、むずかしいテクニックも不要、ラクラクできる洗濯について紹介していく。
夏物の洗濯3.【ワンピース】
様々な素材やデザインのワンピース。今回は、ポリエステルなどの化学繊維のワンピースの上⼿なお洗濯方法を紹介する。
■Point:洗濯表示を確認する/適切な洗剤を選ぶ
洗う前に必ず洗濯表示を⾒て、家庭であらえるかどうか確認しよう。洗濯表示だけでなく、注意書きも確認して、適切な洗剤を選ぶ。
⼤切な衣類を洗う場合は、「中性」の表示がなくても、色あせや型くずれを防ぐ「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」がおすすめ。
■Point:前処理をする
エリや袖口の汚れ、シミ等を前処理する。エリや袖口、ワキの下などの汗ジミには、おしゃれ着用洗剤、または、液体酸素系漂白剤を直接塗布する。食べ物のシミには、液体酸素系漂白剤か、シミ用の部分洗い剤をつけておこう。
要注意) 取り扱い表示に「中性」と記されている場合、エリや袖口、ワキの下などの汚れにもおしゃれ着用洗剤「アクロン」の原液をつけて処理しよう。
■Point:洗濯ネットに入れる
からまりや傷みを防ぐために、洗濯機で洗う場合は洗濯ネットに⼊れよう。ファスナーやボタンは事前に閉じておく。ビーズやスパンコール、コサージュなど、デリケートな装飾がついている場合は、裏返してから洗濯ネットへ⼊れよう。
■Point:やさしく洗っていく
1)やさしく洗う
表示に従い、洗濯機の「⼿洗い・ドライ対応・おしゃれ着コースなどの弱⽔流コース」で洗う。「⼿洗いマーク」の場合は、⼿でやさしく「押し洗い」する。
2)柔軟仕上げをする
柔軟剤は、衣類をやわらかくするほか、静電気防止効果もあるので、裾や裏地のまとわりつきがなくなる。洗濯じわを減らしたり、⾹りが⻑続きして汗のニオイや食べ物のニオイが付くのをおさえたりする効果のある柔軟剤もある。目的に応じて使い分けよう。
3)短時間で脱水
洗濯じわや型くずれを防ぐために、⻑時間の脱⽔は避けよう。特に薄⼿の化学繊維のワンピースはしわがとれにくくなるため、⽔滴が垂れない程度に短めに脱⽔する。
■Point:⼲す時のポイント
1)形を整える
洗濯じわを防ぐため、脱⽔後はすぐに取り出す。両⼿でウエスト部分を持って振りさばき、形を整える。
2)ハンガーにかけて日陰⼲し
型くずれを防ぐために、肩幅に合わせたハンガーにかけて⼲す。形を整え、日陰に⼲そう。
■Point:アイロンがけ
表示を確認して、素材に合わせて温度を設定して行おう。ポリエステルはドライアイロンでかける。
【とてもデリケートなワンピースの手洗いをマスターしよう!】
刺しゅうやビーズなど、デリケートな装飾がある場合は裏返してから洗う。ワンピースを両⼿で持ち、振って洗う。
ある程度洗ったら持つ部分をかえて、同様に洗っていく。全部で40回程度振るのが目安。すすぎは2回行おう。⼤きくてかさばるものの場合は、桶のかわりに洗濯槽を利用すると良いだろう。
デリケートな衣類をやさしく脱⽔する方法。すすぎの終わったワンピースを軽く⼿で絞ったあと、タオルドライしてやさしく脱⽔してから⼲そう。
夏物の洗濯4.【ワイシャツ】
最近のワイシャツは素材や色、デザインのバリエーションが増え、機能も多様化しているので、お洗濯をどうしたらいいのか悩み、ついクリーニングに出してしまう事も多いのでは?
むずかしいテクニックも不要、お家のお洗濯でも失敗しない、ワイシャツの洗濯の基本について紹介する。
■Point:洗濯表示を確認してから適切な洗剤を選ぶ
洗濯表示と注意書きを確認して、適切な洗剤を選ぶ。
■Point:「液体洗剤」や 「部分洗い剤」を使って前処理
エリや袖口は汗や⽪脂で汚れがつきやすく、目⽴つところ。また、食べ物などのシミがついていないかなど、洗濯前に汚れている箇所をチェックする。
目⽴つ汚れがあれば、衣類の素材や汚れの種類に応じて「液体洗剤」や「部分洗い剤」などの適切な洗剤を塗布し、前処理をしよう。
■Point:ワイシャツの「お洗濯」のポイント
1)入れる量の目安は洗濯機の容量の7〜8割
洗濯物を詰め込みすぎると、しわになりやすく、汚れも落ちにくくなる。洗濯機に⼊れる洗濯物の量の目安は、洗濯機の容量の7〜8割がおすすめ。
2) 「洗濯ネット」を使⽤する
袖の絡まりやエリ先のこすれを防いだり、ポケットに糸くずが溜まったりしないように「洗濯ネット」を使用する。編み目は細かいものがベターで、⼤きさも適したサイズを選ぶ。
ワイシャツにしわがつかないようにたたみ、洗濯ネット1枚につき、1枚入れて洗うと汚れ落ちも良くなる。洗濯ネットを使わない場合は、袖のボタンを前⾝ごろのボタン⽳にかけてからまるのを防ぐと良いだろう。
3)洗濯じわ対策に柔軟剤
柔軟剤には、洗濯中の衣類の絡まりを防いで「洗濯じわ」を減らす効果があるので、柔軟剤を使い仕上げよう。
4) 脱水時間はなるべく短く
「脱⽔じわ」を防ぐため、脱⽔時間はできるだけ短めに設定し、脱⽔後は、洗濯機に放置せず、すぐに取り出す。またポケットにたまった糸くずなどは、脱⽔直後の濡れた状態の方が取れやすいので、裏返して使い古しの⻭ブラシなどでかき出していただきたい。
■Point:ワイシャツの上手な⼲し方
1)軽く振りさばく
洗濯じわを防ぐため、両肩を持って軽く振りさばく。また、たたんで軽くたたいたり、ハンガーにつるしたりして、パンパンと⼿のひらでたたいてしわを伸ばす。
2)形態安定加工の場合は引っ張って整える
形態安定加工のワイシャツも、乾いた時に縫い目部分がしわになりやすいので、斜め・縦・横方向にピッピッと引っ張って整えよう。
■Point:ここでキマる!アイロンがけの「コツ」
ポリエステル混紡のワイシャツは、スチームを使用しないでアイロンをかける「ドライアイロン」にしよう。また、綿100%のワイシャツは、スチームアイロンの⽔だけではしわ取り効果が不⼗分なので、霧吹きで⼗分に⽔分を与えてから、ドライアイロンをかけるのがおすすめだ。
出典元:ライオン株式会社
構成/こじへい