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自己開示、感情の共有、テレワークで抱えがちな「孤独感の解消」に必要なもの

2020.09.02

孤立化を強めてしまうテレワークの落とし穴

孤立化を強めてしまうテレワークの落とし穴

 緊急事態宣言が解除され、ビジネスパーソンの多くは、以前のように出勤するようになりました。一方、新型コロナウイルスの感染リスクを考慮して、在宅勤務を続けている人も少なくありません。

 新しい働き方として確実に定着しつつあるテレワークは、孤独な作業がほとんど。孤立感を募らせてしまいがちで、中には塞ぎ込んで会話をしなくなる人もいます。自分ひとりで作業が完結し、外出しなくてもネット通販で生活できるようになると〝孤立化〟は加速していきます。特に、ひとり暮らしでテレワークしているビジネスパーソンは、その傾向が顕著です。

「ひとりはさみしい」という感情を抑えると、自己否定や被害者意識が高まり、今度はストレスが蓄積されていきます。エスカレートすると「自分は役に立っていないのではないか」と思うようになり、自分の殻に閉じこもりがちに。そうなると、メンバーとのコミュニケーションは一層減り、ますます孤立してしまいます。

 テレワークにはそのようなリスクが潜んでいることを、よく理解しておくべきでしょう。

負の感情を取り除く自己開示という方法

 そんな孤立化対策のひとつとして挙げられるのが、ありのままをさらけ出す自己開示です。

 具体的な方法のひとつは、メンバーに弱い部分を見せること。「弱音を吐いてはいけない」「弱い自分を見せてはいけない」とがんばりすぎると、どこかでパンクしてしまいます。自分の気持ちや考え方を自己開示し、周囲からの共感や理解を得やすくしましょう。きっと自分自身がラクになるはずです。

 自己開示の場として、例えばオンライン会議の冒頭2分を使ってみてください。腹を割って話をすると、聞いている相手も話してくれるようになるはずです。お互いの感情を共有し合うことによって「心理的安全性」(何を話しても安全であるという心理状態)を生むことにもつながります。自分の感情を自ら共有しようとすれば、チームのメンバーも、きっと感情を共有してくれるでしょう。

腹を割って話し合うことは心理学の理にかなっている

 これは心理学における「好意の返報性」に通じるものがあります。人に何かしらの施しを受けた時、お返しをしなければいけないという気持ちになることを「返報性の原理」といいます。先に相手が自己開示した際は、自分も同程度の情報を開示しようと考えるのは、この返報性の原理によるものです。

 返報性の原理は、メンバーとのコミュニケーションでも活用できます。メンバーが素直に腹を割って話せば、自分も腹を割って話したいと思うはず。このような状況になれば、感情をひとりで抑え込まないようになります。

感情を共有することでチームはうまくいく

 感情の共有とチームの生産性には、相関関係があります。チームの感情と生産性の関係を我が社で調査した結果、怒りのような負の感情のレベルが高いチームは、肯定的なチームよりも生産性が低いということがわかりました。

 また、社内での自己開示の効果は、心理学の研究でも実証されています。2004年に広島大学心理学研究が発表した論文『自己開示に及ぼす親密さとコミュニケーションメディアの影響』は、立証している文献のひとつ。腹を割って相談することによって、人間関係の密度が増す=深い関係が構築されることを、実証実験を通じて明らかにしています。

 我が社のクライアント企業14社では、チームミーティングの際、お互いの働きがいについて3分間ずつ順番に話す機会を作りました。最初は照れたり言い出しづらく感じたりするメンバーがいたものの、次第に笑顔とうなずきが増えるようになったのです。

 このミーティング後に、匿名でアンケートを取ったところ、91%の回答者は、ほかのメンバーの働きがいに共感を示していました。

 調和を重んじる日本人は、一体感を持てばエネルギーが高まり、実行力も増すという強みがあります。チームミーティングによる自己開示で感情を共有し、お互いを理解して助け合う文化を作り、チーム力をアップさせましょう。

オンラインのチームミーティング

オンラインのチームミーティングでは、お互いの価値観を共有し合うことも重要。テレワーク環境下における仕事のやりがいや働きがいを、積極的に共有し合いましょう。

越川慎司/全員がリモートワークで週休3日のクロスリバー代表。これまで600社以上のリモートワークを支援。自著8冊出版。新著『世界一わかりやすいリモートワーク入門BOOK』(宝島社)が好評発売中。

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