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マウンティングする人やそのターゲットになりやすい人には、いくつかの特徴があります。
それぞれの特徴から浮かぶ心理を知れば、状況を改善できるかもしれません。
マウンティングする人に振り回されることなく、心穏やかな日々を過ごせるようにしましょう。
マウンティングの意味とは
近年、年齢問わず広く使われている『マウンティング』という言葉には、どのような意味があるのでしょうか?どのような言動や振る舞いを表す言葉なのか、具体例を紹介します。
自分の優位性をアピールする行為
マウンティングとは英語の『mount』のことで、『またがる』という意味があります。本来マウンティングは、サルやチンパンジー、ゴリラなどの類人猿が、相手に馬乗りになるようにまたがる行動のことです。相手よりも自分が優位であることを誇示するための行為になります。
このマウンティングが、人間社会でも『自分の優位性をアピールする行為』を表す言葉として使われるようになったのです。ドラマやメディアの影響もあり、トレンドワードとして広まり、現在に至っています。
なぜ?男女共通、マウンティングする側の心理
性別にかかわらず、マウンティングをする人には共通の心理があります。どのような心理がマウンティングにつながっているのでしょうか?心理を知ることは、マウンティングをうまくかわす対処法にも役立つでしょう。
他人から認められたい
誰にでも「認められたい」という感情はあるものです。これは承認欲求と呼ばれるもので、自己顕示欲もその一種です。
マウンティングする人は、承認欲求が必要以上に強い傾向にあります。「他人から認められたい」「すごいと思われたい」「褒められたい」「注目されたい」といった気持ちが強いのです。
自分の承認欲求を満たすために、無意識にマウンティングをしてしまうのです。
自信のない自分を隠したい
マウンティングする人は、その言動から『自分に自信がある』ように見えます。しかし、実際には承認欲求が強い人ほど、自分に自信がない人が多いのです。
承認欲求が強い人は、「外見に自信がない」「仕事に自信が持てない」「尊敬されていない」といったマイナス感情をかたくなに隠そうとします。自信のなさを取り繕うために、マウンティングをしてしまうことも珍しくないのです。
自分に欠けているものを持っている人に対して、「うらやましい」と思うのは珍しいことではありません。その反面、「悔しい」といった感情を抱くこともあるものです。そういった感情が、マウンティングにつながることもあります。
常に一番でないと気が済まない
マウンティングする人は、常に自分が優位な立場でないと気が済まない傾向にあります。「誰にも負けたくない」「常に一番でいたい」という感情が強く、マウンティングにつながっているのです。
あらゆることを他人と比較して、「勝ちたい」と思う傾向にあります。外見や学歴、年収といったものは格付けしやすいため、こだわる人も多いです。中には自分自身だけでなく、恋人の外見や仕事、年収といったステータスに対しても勝ち負けで判断する人もいます。
自分よりも勝っていると思う人に対して、自分が優位であることをアピールするためにマウンティングするのです。
マウンティングする女性の特徴
男女で共通するマウンティングする人の特徴を紹介しましたが、女性ならではの特徴もあります。どのような特徴があるのでしょうか?
自分の意見を曲げない
マウンティングする女性は、「自分が一番」と思っているため、自分の意見が一番正しいと信じています。一つの物事に対してさまざまな意見があるのは当然のことですが、他人の意見を聞き入れることはありません。どのような場面でも、自分の意見を曲げない頑固な性格が特徴です。
上司など目上の人からの意見やアドバイスに対しては、表面上は受け入れたように取り繕う人もいます。しかし、影では自分の意見が正しいことをアピールすることも少なくありません。
自分と違う意見を持つ人に対して、「自分の方が正しい」と優位をアピールするためにマウンティングすることもあります。
相手によって態度を変える
同性に対してと異性に対してとで、明らかに態度を変える人も多いです。マウンティングする女性のターゲットは、同性である女性に限られています。男性に対しては、女性に対してするような自慢話などで自分の優位さをアピールすることはありません。
男性に対しては、むしろ自虐的な言動やかわい子ぶった素振りで気を引こうとします。構ってくれたり慰めてくれたりする男性を自分の格上げに利用しているのです。
明らかな態度の違いに苛立つ女性を見て、「自分に嫉妬している」「うらやましいと思われている」と勘違いし、優位に立ちたいという心を満たしているのです。
嫌味や悪口を言う
マウンティングする女性は、自分よりも優れている女性や幸せそうな女性を受け入れられず、マウンティングのターゲットにします。
優位な立場を勝ち取るために、手段を選ばずに行動することもあります。例えば、自分の価値を上げるために、周囲に悪口を言い触らしたり、嫌味を言ったりする行動です。
悪口や嫌味を言い回ることは、自分の価値を下げることにつながりますが、他人にどう思われるかは問題ではありません。自分中心のため、あくまでも自分が他人と比べてどうかということが重要なのです。
ブランド品を好んで身に着ける
ブランド品は持っているだけで注目を集め、格上な印象を与えます。ブランド品のイメージそのものがマウンティングになるため、ブランド品を好んで身に着けている女性が多いです。
ブランド品と一口にいっても、格差があるのが現状です。人がうらやむようなハイブランドな品、手に入りにくい限定品などは優越感に浸れるため、マウンティングする女性が好むアイテムといえるでしょう。
マウンティングする男性の特徴
マウンティングする男性は、女性とはまた違った特徴があります。どのような言動が見られるのでしょうか?
恩着せがましい態度を取る
マウンティングする男性は、優越感に浸りたいだけではありません。できるだけ多くの人から「優秀な人」「できる人」「いい人」と褒められたい気持ちが強い傾向にあります。そのために、いつまでも恩着せがましい態度を取ってしまうのが特徴の一つです。
例えば、仕事などで手伝ってもらうと、「ありがとう」「助かった」といった言葉だけでは済まないことが多いです。「あのとき、自分が助けてあげたから…」など、『自分のおかげ』であることを必要以上にあちこちでアピールします。
多くの人に「すごいですね」「さすがですね」と認めてもらうことで、心を満たしているのです。
自慢話ばかりしてくる
いかに自分が相手よりも優位かをアピールするために、自慢話が多いのも特徴です。特にステータスといった分かりやすいことに関しての自慢話が多い傾向にあります。
事あるごとに、「一流大学出身」「一流企業勤務」「高年収」といったステータスを自慢することが多いです。職場では役職によって格差があり、特に男性の場合は他人と比べてしまいやすい要素です。そのため、職場でのステータスがマウンティングの格好の武器になるということも理由でしょう。
仕事関係だけでなく、「高級外車に乗っている」「高級住宅街に住んでいる」などを何度も誇示してマウンティングする人もいます。
負けることを極端に嫌う
学校生活でも社会生活でも、男性社会は女性社会よりもはるかに縦社会です。マウンティングする男性は、厳しい縦社会で優位に立つために、極端に負けず嫌いな人が多いです。
負けず嫌いなことは、決して悪いことではありませんし、プラスになることも多いでしょう。しかし、マウンティングする男性は何にでも張り合い、本質的なことよりも勝ち負けという結果のみにこだわります。
「売上高は一番ではなかったけれど、販売数では自分が一番だ」というように、素直に自分の負けを認めないのも特徴です。
場の空気が読めない
無意識にマウンティングをしてしまう男性がほとんどですが、自分の言動によって他の人がどのように感じるのか、その場の雰囲気がどうなるのかといったことに気付けません。
社会生活で大切な『その場の空気を読む』ことができないのです。そのため、自分の何気ない言動で相手に嫌悪感を与えたり、場をしらけさせたりすることが日常茶飯事なのです。
相手のことはお構いなしに自慢話を延々としてマウンティングする人が多いのも、空気が読めないことが理由の一つといえるでしょう。