毎朝の通勤時に音楽を聴いているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。その際に使っているのは、ほとんどの人がイヤホンでしょう。イヤホンはコンパクトで、特にワイヤレスタイプのものであれば鞄や服に引っかかる可能性の低いため、重宝するのも事実。しかし、より重低音を楽しみたい人にとって、「物足りない」と感じてしまうことがあるかもしれません。さらに音漏れなどで周囲に迷惑を掛けてしまう可能性も。そこでおすすめしたいのが“密閉型”のヘッドホンです。
なぜ通勤電車の中で聴くなら密閉型のヘッドホンがおすすめなの?
ヘッドホンには大きく分けて「密閉型」と「開放型」のヘッドホンがありますが、通勤電車の中で音漏れを気にせず音楽を楽しみたいのであれば、密閉型のヘッドホンがおすすめ。その理由を解説していきます。
密閉型ヘッドホンの特徴を知る前に知っておきたい“ドライバーユニット”と“ハウジング”
ヘッドホンの内部構造を覗いたことがある人は数少ないでしょう。密閉型・開放型問わずヘッドホンの内部には、「ドライバーユニット」と「ハウジング」があります。この2つは密閉型の特徴を捉えるうえでは覚えておきましょう。
ドライバーユニットとは、耳に当たる面はもちろん、その反対側にも振動して音を出すスピーカーの駆動部。通常、ヘッドホンはこのドライバーユニットが無ければ音を出すことができません。
ハウジングとは、そんなドライバーユニットを支えてカバーしている部分のこと。通常のオーディオスピーカーと異なり、ヘッドホンやイヤホンから耳側にしか音が出ないのは、このハウジングが音の漏れをカバーしているためです。
密閉型の場合、このハウジングが樹脂や木材などでできており、より密閉性を高め外部に音を漏らしにくい構造となっています。一方で開放型はハウジングの一部にメッシュ素材なども使われており、音が外に抜けやすい作りとなっています。
密閉型ヘッドホンの特徴まとめ
・ハウジングが樹脂や木材などでできている
・遮音性が高く音漏れしにくい
・ハウジング内の空気を利用することで、力強い低音を再生できる
開放型ヘッドホンの特徴まとめ
・ハウジングにメッシュなど通気性の良い素材も使われている
・ヘッドホンの外部に音が漏れやすいが、外音も聴こえる
・音の抜けが良く、伸びのある高音域が出やすくなる
電車や公共の場で使うなら音漏れのしにくい密閉型ヘッドホンがおすすめ!
上記のとおり、密閉型・開放型にはそれぞれの特徴があり、メリットがあります。通勤電車など不特定多数の人が多い場所においては周囲の迷惑も鑑みて、なるべく音漏れのしにくいヘッドホンで音楽を楽しみたいもの。であれば、ハウジングの密閉性が高く、音漏れがしにくい密閉型のヘッドホンがおすすめ、ということです。さらに付け加えるのであれば、密閉型のヘッドホンは開放型と比べて、ユニットが小さい傾向にあるため、携帯性という観点においても外出時に向いている機器といえるでしょう。
ただし、これはあくまで公共の場における「音漏れ」を前提とした話。もし、自宅でよりクリアな高音域の音楽を楽しみたいのであれば、開放型のヘッドホンもおすすめです。
2万円以下で買える密閉型ヘッドホン
密閉型ヘッドホンの特徴がわかったところで、各音響機器メーカーより発売されている、2万円以下とヘッドホンとしては比較的手頃な価格で購入可能なワイヤレスタイプの製品を見ていきましょう。自身の求める性能や機能をイメージして、最適な製品を見つけてください。
【密閉型ヘッドホン】ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WH-CH710N
電車や街中など周囲の外音が大きい場所においても“デュアルノイズキャンセリング機能”で音を低減できます。電車内でアナウンスが聴きたい時は、スピーカー部の側面にあるボタンを押して“外音取り込みモード”にしましょう。周囲の音が聞こえるようになるので、いちいちヘッドホンを外す煩わしさもありません。もちろん、マイクが搭載されているためスマホやPCとBluetoothで接続して、ハンズフリー通話もできます。
【参照】ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WH-CH710N
【密閉型ヘッドホン】audio technica ATH-WS330BT
ワイヤレスタイプのヘッドホンは、「充電」が必要になることが多いですが、前日にうっかり忘れてしまうこともあるでしょう。ATH-WS330BTはわずか10分の充電で約4時間の音楽再生が可能。フル充電なら最大70時間の音楽再生ができます。さらにスマホなどとの接続が切れると自動で電源がオフになるため、電池切れの心配は少ない点も魅力の1つ。質量はわずか167gとかなり軽いので、携帯性にも優れていますね。
【参照】audio technica ATH-WS330BT
【密閉型ヘッドホン】Jabra Elite 45h
接続したスマホにJabra Sound+ アプリをインストールすれば、イコライザーを自分好みにコントロールできます。さらに「MySound」機能を使えば、パーソナルデータを判別してユーザーの聴力に合わせて最適に近いプロファイルを作成できます。最大再生時間は約50時間。わずか15分の充電で最大10時間もの間、音楽を聴き続けられる点も見逃せません。
【参照】Jabra Elite 45h
【密閉型ヘッドホン】Anker Soundcore Life Q35
Anker独自の「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載しており、今いる環境をアプリ上で選ぶだけで、そのシーンに最適なノイズキャンセリングを起動させることができます。また、ノイズキャンセリングモード時は最大40時間、通常時は最大60時間の音楽再生ができるのも魅力。
【参照】Amazonの売れ筋モデルは?密閉型と開放型の違いは?失敗しないヘッドホンの選び方
※データは2020年7月初旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/髙見沢 洸