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「百合」が女性の同性愛を意味する理由と言葉の由来

2024.03.22

百合は女性同士の愛情や恋愛を意味する言葉として使われていますが、なぜ百合と呼ばれるようになったかを知っていますか? 百合という言葉や、ジャンルとしての百合について解説します。紹介する漫画やアニメを参考に、百合作品を楽しんでみましょう。

同人用語としての百合が意味するもの

人気ジャンルとして定着している百合は、同人用語として使われるとき、どのような意味を持っているのでしょうか?百合の意味や、ジャンルとしての人気の高さを解説します。

BLに対して女性同士の関係を指す言葉

同人用語として百合というと『女性同士の関係』のことをいいます。男性同士の関係を描くジャンルをBL(ボーイズラブ)と呼ぶのに対して、『GL(ガールズラブ)』と呼ばれることもあるジャンルです。

女性同士の関係を描くジャンルである百合は、必ずしも恋愛を表現するものだけではありません。女性のカップルを描く作品もあれば、特別に親密な友情を描く作品もあるのです。

中には、女性同士が仲良く遊んでいる様子や、日常生活を送る様子を描く作品もあります。そのため、一口に百合といってもさまざまな作品があり、ジャンル内でも分類が分かれています。

ジャンルの一つとして人気

百合はファンの多いジャンルで、以前からさまざまな作品が発表されています。漫画・小説・アニメ・ゲーム・映画などいろいろなメディアで、百合の要素を含む作品が作られているのです。

近年では、百合要素を売りとしている作品のみではなく、一般の作品の中にも百合要素が含まれることが増えています。それだけ、多くのファンがいる人気のジャンルなのです。

戦前の少女小説から始まったとされる百合ジャンルは、もともと女性ファンが多い作品ばかりでした。しかし、近年では男性ファンが増え、男性向けの作品も増えています。

女性同士の恋愛が百合と呼ばれる理由

人気ジャンルである百合ですが、なぜ女性同士の関係が百合と呼ばれるのでしょうか?その由来や経緯を紹介します。

雑誌「薔薇族」が由来とされる

女性同士の関係を百合と呼ぶようになったのは、『薔薇族』という雑誌が始まりといわれています。この雑誌の名物編集長によって命名されたのが由来とされているのです。

薔薇族は、男性の同性愛がテーマの雑誌として刊行されました。薔薇族では、男性同士の恋愛を薔薇に、女性同士の恋愛を百合に例えました。

雑誌内には、百合族というコーナーが設けられていました。百合族は女性の同性愛者からの投稿を掲載するコーナーで、これが百合という呼び名の始まりといわれています。

百合という名称は、隠語による表現を好む傾向がある日本人の性質に合うものでした。そのため、雑誌のコーナー名から、関係性やジャンルを言い表す言葉として広まっていったのです。

女性同士の恋愛関係を百合に見立てた

いろいろな花がある中でも、百合を選んだのは、女性同士の恋愛を百合のイメージに見立てたからといわれています。

百合は純白で清廉なイメージがありますが、近寄るととても香りの強い花です。その様子を、純粋で清い関係に見えるけれど、内面に濃密な感情を秘めている関係性と重ねているといわれています。

また、古くから女性の美しさを表現する『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花』という言葉から取られているともいわれているのです。

『マリア様がみてる』から百合ブームに

近年のように百合がブームになったのは、1997年に少女向け小説雑誌Cobaltで掲載され、その後文庫本が大人気になった『マリア様がみてる』がきっかけといわれています。

 作品の舞台となるリリアン女学園高等部には、上級生と下級生がスールと呼ばれる姉妹関係を築く伝統がありました。その伝統の中で、主人公の祐巳(ゆみ)と憧れの先輩である祥子の関係を中心に、物語は進みます。

 最初こそ、祐巳は祥子からの「妹にする」宣言を辞退しました。しかし、祥子の公正さ・気高さに惹かれ、最終的に姉妹関係を結ぶことになるのです。

 百合の関係を日常の中で描いたこの作品は、コミカライズやアニメ化・実写化もされました。少女向け小説でありながら、男性ファンも多い作品で、百合ブームの立役者といわれています。

おすすめの百合漫画3選

イラストとセリフで表現される漫画は、百合のビジュアルはもちろん、丁寧な心理描写も魅力です。主人公たちの切ない気持ちがダイレクトに伝わってくるような、おすすめ漫画がたくさんあります。

鎌倉の女子校を舞台とした 志村貴子『青い花』

自由奔放なあきらと、泣き虫のふみ、という正反対の2人の関係を中心に繰り広げられる作品です。まだ恋を知らないあきらと、女性とお付き合いしたこともあるふみの、恋模様を描いています。

主人公の2人以外にも、さまざまな登場人物がそれぞれの恋愛にひたむきに向き合う、青春群像劇のような印象もある作品です。

作者の志村貴子ならではの表現も、作品の魅力といえます。あえて言葉や絵だけで表現することで、読者に想像の余地を残すのです。だからこそ、登場人物により感情移入し、真剣に向き合える作品といえます。

作品本編で描かれていないエピソードが紹介されるコーナーも、作品を引き立てています。

爽やかな学園百合 いけだたかし『ささめきこと』

百合漫画の定番といえる作品です。タイトルの『ささめきこと』という言葉には、ささやきという意味や、そこから転じた恋愛関係の睦言という意味も込められています。なかなか気持ちを伝えられない主人公・純夏の思いが、あふれ出るようなイメージのタイトルです。

純夏は親友の汐に片思いしています。恋愛の対象として女性が好きな汐が恋の相手なら、簡単に成就しそうなものです。しかし、汐は過去に女性が好きということで、いじめを受けたことがあり、純夏は好きという気持ちを伝えるのをためらいます。

純夏と汐の気持ちが通じ合うまでの、切ない胸の内を丁寧に描いている作品です。

生徒会が舞台 仲谷鳰『やがて君になる』

主人公の小糸侑は、『誰かの特別になる』という恋愛の気持ちが理解できない、ということに悩んでいる高校1年生です。ひょんなことから、生徒会の仕事を手伝うことになり出会ったのが、同じ気持ちを持つ先輩の七海燈子でした。

侑の悩みを知ることで、燈子は侑に特別な感情を抱き始めます。そして「君のことを好きになりそう」という燈子の言葉をきっかけに、徐々に侑も燈子に惹かれていくのです。

2人の心情を中心に、他のキャラクターの悩みも丁寧に描かれています。青春真っただ中だけれど、まだまだ不器用さのあるキャラクターたちの、もどかしさや切なさを感じられる作品です。

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