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大人の男を魅了する存在感!ダイハツ「タフトGターボ」はワイルドな雰囲気がムンムンのクロスオーバーモデル

2020.08.07

大人の男が、ダウンサイジング、あるいはセカンドカーとして、積極的に乗りたくなるような軽自動車はそうはない。しかし、もうそんな悩みから解放されるのではないか。そう、ダイハツ・タフトの登場である。タフトはピックアップトラック、バックパッカーをイメージした、ワイルドな雰囲気がむんむんのクロスオーバーモデル。軽自動車として例外的に充実した先進装備、先進運転支援機能を満載しつつ、大人の男を魅了する存在感、大人が堂々と乗れるとびきりのデザインの持ち主と言っていい。

タフトは割り切りの美学の上に成り立っているクルマだ。グレード構成はX、G、Gターボの3種類のみで、それにFFと4WDが組み合わされるだけ。しかも、165/65R15という軽自動車最大サイズの大径タイヤを装着し、足元をキメているほか、全車にスカイフィールトップと呼ばれる、前方視界の一部となるルーフ前方配置のガラスルーフを標準装備!電子パーキングブレーキやオートブレーキホールド、ダイハツ最新の先進安全装備=全17種類ものスマアシ、LEDヘッドランプ、オートエアコン、バックカメラなどまで全車標準装備するという、かなり思い切ったミニマムカ―なのである。

ここでひとつ疑問がわいて当然だ。普通ならオプション扱いになるスカイフィールトップをなぜ、標準装備としたのか、である。理由は、実はコストダウンと走行性能へのこだわりにある。もし、スカイフィールトップのあり、なしの仕様を作るとすれば、2種類のルーフ(ボディ骨格)を作り分けする必要が生じ、ボディ剛性はもちろん、走行性能まで変わり、むしろ開発費、コストアップにつながるのだ。つまり、タフトはウインドーと同じ方式でボディに接着結合される4.6㎜厚、重量約5kgのスカイフィールトップありきで開発された、”青空標準”のクルマというわけである。

また、ユーティリティ系軽自動車ではマストと言える後席スライド機構も持たない。例えば、ライバルと目されるスズキ・ハスラーにはあるのに、である。タフトの場合、想定ユーザーをパーソナルなライフスタイルを楽しんでいる若い男性とし、前席優先パッケージとしている。すなわち、ラゲッジに大きな荷物を積む場合、(前席2名乗車だから)後席を倒せばよいという考え方だ。

その際、問題としたのが、後席スライド機構を持たせると、レール分、約7cm、シートがフロアから高まることになり、後席格納時のフラット化が困難。実際、多くの後席スライド機構を持つ軽自動車は、後席を格納した時、ラゲッジフロアとの角度、段差が大きくついてしまうのである。タフトはそれを嫌がり、より荷物を積みやすく、出し入れしやすいフラットフロアにこだわったこともあって、後席スライド機構をあきらめたのである。ちなみに、タフトはチョップドルーフ的な低全高だから、シート位置をなるべく低くセットしたいというパッケージング的要件もあったはずだ。

そんな潔いタフトの運転席に乗りこめば、天地に狭く、Aピラーが立ったフロントウインドーの独特の視界、スカイフィールトップによる”青空標準”の爽快な視界に新鮮さを感じるとともに、フロントシートのかけ心地の良さに驚かされることになる。座面は分厚いクッション感を持つとともに、お尻をふんわり沈み込ませてサポートするフランス車的かけ心地。シートバックには背中を包み込むようなサポート性があり、上半身を気持ちよくホールドしてくれるのだ。なんでも、ロッキーのシートフレームを奢っているとのこと。なるほどである。

ワイルドなデザインが男心をくすぐるインパネデザインも、ただデザインしているだけでなく、使い勝手にも最大限の配慮がなされている。特にセンターコンソールのスマホを置くことを想定したトレーは位置、スマホの置きやすさともに文句なし。すぐ前に充電用のUSBソケットを配置しているあたりもニクい。贅沢にも、上級車の採用がほとんどの電子パーキングブレーキ、オートブレーキホールドを全グレードに装備しているため、足元はすっきり広々。電子パーキングブレーキはダイハツ最新のもので、標準装備のACC(アダプティブクルーズコントロール)は渋滞追従機能を持ち、高速走行では渋滞時を含み、ほぼペダル操作なしのクルーズ、渋滞追従走行が可能となる。また、オートブレーキホールドは信号待ちなどでブレーキを踏まなくてもブレーキを保持してくれる、超便利かつ右足の負担を最小限にしてくれる先進機能である。

さて、Gターボの走行性能だが、動力性能は街乗りでこそNAエンジンモデル(GとX)との大きな差を感じにくいものの、高速走行のゆとり、より低いエンジン回転で走行できることによる車内の静かさ、そして登坂路での余裕で、NAモデルとの違いが明確になる。NAのGやXグレードとは違う、ダイハツ最新のD-CVTは変速の滑らかさ、CVTが発生するヒュイーンという音の抑え込みも見事で、ターボのパワー、トルクを最大限に引き出してくれている印象だ。

乗り心地はエクステリアデザインのワイルドさに見合った、しっかり感ある硬めのタッチが基本だ。実は、タフトには新車を下ろした直後のモデルから試乗しているのだが、走行距離が伸びるほどに、比較的上質な乗り味に変化することを確認済みだ。これは開発陣も認めているところで、走行距離1000キロぐらいまでは、それなりの硬さと付き合っていただきたい。

操縦性もなかなかだ。パワーステアリングはダルでもなく過敏すぐることもない絶妙な操舵フィールの設定。低速では軽すぎるぐらい軽いものの、速度を増すほどにビシリとセンターが引き締まるから安心である。フットワークにしても、低全高、低重心を生かした、安定感たっぷりのマナーに終始。山道でも、荒れた路面を強行突破するようなシーンを除けば、安心・安全。気持ちよくカーブを駆け抜けることができる。

ただし、見た目から想像できるオールラウンダー性能はそこそこだ。最低地上高180mmのハスラーは4WD限定でグリップコントロール、ヒルディセントコントロール、そしてスノーモードを完備しているが、タフトはFF、4WDともにグリップサポートのみの装備だ(これもコストダウン、割り切りのコンセプトのひとつだろう)。もっとも、最低地上高190mmの余裕があるため、ライトな悪路、雪道の走破性にはまったく問題ないはずだ。

なお、試乗車にオプションで付いている、前後のガーニッシュ、ダークブラックメッキパック(5万2536円)、同メッキパック(4万1316円)は、タフトのワイルドなスタイリングを完結させる必須のアクセサリーと断言できる。

ちなみに、タフトはアウトドアにぴったりにルックスであるにもかかわらず、ライバルと目されるハスラーのような、車中泊対応は想定していない。後席をフラットに格納しても、大人が横になれるスペースはないのである(車中泊対応のアクセサリーもなし)。これもまたタフトの割り切りで、車中泊をしたければ、ウェイクをどうぞ、後席重視の子育て世代にはタントがありますよ、ということなのである。

GターボにはACCが標準装備だから、長距離走行、高速走行の機会が多いなら、NAのGグレードに対して、実質、7万7000円差でしかないGターボを選ぶ価値は大いにあると思える(GにACC、レーンキープコントロールが付くクルーズパック4万4000円を加えた場合)。運転視界に自然に入るスカイフィールトップによる”青空標準”の爽快感も、オープンモデルを除く軽自動車随一の個性、気持ち良さとなるに違いない。

それにしても、特にアースカラーのタフトは、筆者のような男、オヤジにも刺さりまくるデザイン、使い勝手、走行性能、そしてキャラクター、いい意味での割り切りを備えている。「買うならGターボのレイクブルーメタリック、ダークブラックメッキパックは絶対に付けないと・・・」なんていう妄想に明け暮れている今日この頃なのである。

ダイハツ・タフト
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/taft/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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