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空き家問題で子ども世代の一番の不安は「相続税」、一方で相続についての会話をしている親子は3割弱

2020.08.04

相続したい親世代と不安を持つ子ども世代の意識差

昨今、社会課題となっている「空き家問題」の原因として、相続問題が挙げられている。 そこでランドマーク税理士法人は、所有する戸建の土地家屋を相続する側(相続人)と相続させる側(被相続人)の意識調査を実施し、それぞれの意識の違いや、戸建持家相続における課題や問題点をあぶり出した。

その結果、将来子どもに自家を相続させたい親世代は60%、対する子ども世代の相続意識は低めという事実が明らかになった。

「将来実家を相続する(させる)つもりはありますか?」との問いに対して、被相続人である親世代は全体で約60%が「自家を子どもに相続させるつもりである」と回答しているのに対し、子ども世代(相続人)で相続する意思を見せたのは、全体の約36%にとどまっている。

特に子ども世代の30代ではまだ考えていない層が54%と半数以上を占めており、結婚や出産のタイミングが遅くなっている昨今、30代では持家に対する意識などもそれほど高くないなどの背景もあり、親世代と子ども世代の意識の違いが表れた。

「自分(子ども)用の住居として活用」、一方で「空き家として所有」という回答も

相続後の実家の活用法としては、親世代・子ども世代とも「自分(子ども)用の住居として活用」するという回答が最も多く、すべての世代において約半数を占めた。

相続人と被相続人で差が出た回答は「賃貸住宅として活用」「売却する」「まだ考えていない」でしたが、被相続人には「子どもに任せる」と回答した人も多く、相続後の活用方法についてはあまり関心が高くないことがわかる。一方で、少数ではありますが「空き家で所有」という意見もあり、現在社会的に大きな課題となっている「空き家問題」を垣間見ることができる。

子ども世代の一番の不安は「相続税」「兄弟・姉妹間での分配」

相続について不安な点を質問したところ、子ども世代ではすべての年代において「相続税」について挙げる人がいちばん多く、次いで「兄弟・姉妹間での分配」が挙がった。

一方親世代では半数以上が「特になし」と回答しており、他の項目の回答も相続人に比べて総じて低くなっています。このことから、実家の相続に関する課題において、親子間では大きく意識の差があることがわかる。

相続についての会話をしている親子は3割弱

相続人・被相続人ともに「実家の相続について話をしている」と回答した人は3割に満たず、大多数が話をしていないという現状が浮き彫りになった。年代別に見ると、子ども世代・親世代ともに年齢が上がるほど「話をしている」という回答が増えている。

さらに、親子間で話をしない理由をフリーアンサーで回答してもらい分類したところ、「時期尚早」と答えた親世代が約5割なのに対し、子ども世代では3割弱という結果に。

特に30代・40代の人たちの数値が高く、相続人側は準備なども含めて早めに情報を共有したいと考えているのではないかと思われる。

また、「話をしづらい/面倒」と答えた子ども世代が50代で18%、他年代でも10%以上いるのに対し、親世代は2%程度だった。

相続は一般的に話しづらい「お金」や「死」に関わることであるため、特に子ども世代から話を切り出すのは難しいと感じるテーマだが、この回答から親世代の方は話づらさなどを感じていないことがわかる。一方で、相続人・被相続人ともに「なんとなく/特に理由はない」と答えた人も多く、まだ身近な問題として捉えられていない様子がわかる。

この調査から、実家の相続においては、相続人・被相続人双方の意識に大きな乖離がある部分が明らかになった。

特に相続人の関心どころとして大きい「相続税」や「兄弟・姉妹間の分配」など、いざ相続する段階になってから大きな問題になりがちなことに対し親世代の関心が薄いことは、大きな課題と言えるだろう。

また、マンション志向や通勤や生活における利便性重視、核家族化とともに住宅規模がそぐわないなどの理由から、相続したものの子ども世代が住居として活用できないなど、社会問題化している「空き家問題」につながる背景も多く見受けられる。

調査の中で「実家の相続について外部の専門家(税理士や銀行、不動産会社など)に相談していますか?」という問いに対して「している」と答えたのは全体で6%に満たず、外部に事前相談をしている人はほんの一握りであるという結果となった。

「まずは専門家と課題整理する」というスタンスで親世代から声をかけるなどすることで、特に子ども世代から切り出しにくい相続問題を家族共通の話題にしていくきっかけになるのではないだろうか。

「首都圏戸建持家の相続についてのインターネット調査」

・調査時期:2019年11月29日~12月2日
・調査方法:インターネットリサーチ
・対象者:居住地 首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
年 代 ①30~50代(相続人)②60・70代以上(被相続人)、性別不問
条 件 ①実親が一都三県に戸建住宅を所有している
②1都三県に戸建住宅を所有し、子供がいる
回答数:1,030

構成/ino.

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