1963年、手塚治虫による日本初のロボットアニメ「鉄腕アトム」が放映されてから50年以上に渡り、多くのファンに愛され続けるロボットアニメ。カッコいい見た目のロボットが派手な技を繰り出しながら敵と戦う姿は、子供から大人まで幅広い世代を虜にしてきた。
本記事では、年代を1970以前、1980〜90年、2000年以降の三つに分け、それぞれの世代で特におすすめの作品を紹介する。
【目次】
2000年以降のロボットアニメ
2000年以降、アニメ番組は深夜帯放送が多く、子供向けというよりもアニメ好きの大人に向けた作品が大半を占めている。ロボットアニメも例外ではないが、近年は新たに子供向けに作られたシリーズも人気を集めている。
ゾイドワイルド
『ゾイドワイルド』は子供向けロボットアニメとして、タカラトミーのプラモデル「ゾイド」を原作としたシリーズ作品の5作目。2020年、第6作である「ゾイドワイルドZERO」が放映されている。ワイルド大陸の小さな村で暮らす少年アラシは、ゾイドハンターである父に憧れ、相棒になるゾイドを探していた。ある日、森に入ったアラシは、ゾイドの王と呼ばれる伝説のワイルドライガーと遭遇する。
出典 公式サイト|ゾイドワイルド
天元突破グレンラガン
『天元突破グレンラガン』は、GAINAX原作のロボットアニメ。70年代を彷彿とさせるような熱いノリ、過去の特撮やアニメをモチーフとしたメカデザイン、シーンの描写がロボットファンの支持を得た。人々が息を潜めるように地中でひっそりと暮らす遥かな未来。ジーハ村の少年シモンは、村を広げるための穴掘りの最中に光る小さなドリルを見つける。そしてある日、地震と共に村の天井が崩れ、巨大なメカが落下してきたのだった。
出典 公式サイト|天元突破グレンラガン
創聖のアクエリオン
『創聖のアクエリオン』は、サテライト制作のSFロボットアニメ。パチンコのCM曲としても使用されたOP曲がインターネットを中心に大きな話題となった。舞台は、大異変により1万2千年前に滅びたはずの堕天翅族が蘇った、創聖紀2011年の地球。彼らは人類を次々と捕獲し、地球は荒廃していく。堕天翅族に対抗するため、人々は伝説の兵器「機械天使アクエリオン」を発掘し、エレメントと呼ばれる特殊能力を持った少年少女たちを搭乗者として育成する。
出典 公式サイト|創聖のアクエリオン
交響詩篇エウレカセブン
『交響詩篇エウレカセブン』は、ボンズ制作のロボットアニメ。斬新なロボットアクションや王道の”ボーイ・ミーツ・ガール”を描いた名作で、作画の高さに定評がある。主人公は辺境の街に住んでいる14歳の少年レントン。ある日、人型起動兵器ニルヴァーシュに乗った不思議な少女エウレカが部屋に墜落してくる。その後共に戦ったことをきっかけに、レントンはエウレカと旅立つことを決意するのだった。
出典 公式サイト|交響詩篇エウレカセブン
1980年代〜1990年代のロボットアニメ
この時代、ロボットアニメは単にロボット同士が戦うだけでなく、それらを操縦するパイロット達の葛藤や苦悩、仲間同士の絆や恋愛要素など、人間ドラマの多様さに重きを置いた作品が多く作られた。一大シリーズとなった「ガンダム」はその最たるものだ。
機動戦士ガンダム
『機動戦士ガンダム』は、日本サンライズが制作したロボットアニメ。メディアミックスの先駆けとも言われる作品で、ガンプラと呼ばれるプラモデルが爆発的な売れ行きを記録するなど、社会現象を巻き起こした。宇宙世紀0079年、地球連邦からの独立を目指すシャア・アズナブル率いるジオン公国と、「ガンダム」を中心とする新鋭モビルスーツを擁する地球連邦との戦いの中で、成長していく主人公アムロ・レイや仲間たちの人間模様を描く。
出典 公式サイト|機動戦士ガンダム
超時空要塞マクロス
『超時空要塞マクロス』はタツノコプロ、アニメフレンド制作のロボットアニメ。1980年代のアニメブームを牽引する作品の一つで、「超時空シリーズ」及び「マクロスシリーズ」の第一作目。従来のロボットアニメとは異なり、主人公の輝とミンメイ、未沙の恋愛模様や、宇宙戦争と並行してミンメイがアイドルになっていくシンデレラ・ストーリーが描かれている。「歌」は以降のマクロスシリーズでも大きなテーマとして重要な鍵を握る。
出典 公式サイト|超時空要塞マクロス
機動警察パトレイバー アーリーデイズ
『機動警察パトレイバー』は、空想上の1998年の東京を舞台としたSFアニメ。OVAで発売され大ヒットを記録し、TVアニメや劇場版も公開されるなど人気を博した。漫画が先行して連載するなど、メディアミックスの手法が当初から使われている。ロボットテクノロジーの発達によって登場した汎用多足型歩行機械「レイバー」を巡るさまざまな犯罪と、それを取り締まるパトロールレイバー、通称パトレイバー隊員たちの葛藤や成長を描く。
出典 公式サイト|機動警察パトレイバー アーリーデイズ
新世紀エヴァンゲリオン
『新世紀エヴァンゲリオン』は庵野秀明監督によるSFアニメ作品。大災害”セカンドインパクト”が起きた後の2015年を舞台に、汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」と謎の敵「使徒」の戦いを描く。碇シンジをはじめとするパイロットたちの思春期ならではの情動に軸を置き表現した点、多くの考察を呼んだストーリーの内容について賛否両論さまざまな反響が巻き起こり、ガンダム以来のアニメブームのきっかけとなった作品とも言われている。
出典 公式サイト|新世紀エヴァンゲリオン
1970年以前のロボットアニメ
ロボットアニメが一大ジャンルとして確固たる地位を得た1970年代。当時の社会の流行を巧みに取り込みながら、多彩な特徴を持ったロボットが多く誕生した。ここでは、現代まで連綿と続くロボットアニメの基礎を作った作品の数々を紹介する。
鉄人28号
『鉄人28号』は、横山光輝の漫画を原作としたアニメ作品。鉄腕アトムが完全に自立して動く等身大のロボットだったのに対し、鉄人28号は巨大ロボであり、人間がリモコンで操縦するため操縦者に”行為の善悪”が委ねられるなど、後のロボットアニメの歴史において大きな影響を与えた作品と言える。主人公の少年探偵、金田正太郎が日本軍の開発した鉄人28号を操り、迫りくる悪のロボットたちと戦うというストーリー。
出典 公式サイト|鉄人28号
ゲッターロボ
『ゲッターロボ』は、永井豪と石川賢原作のロボットアニメ。本作は、流竜馬、神隼人、巴武蔵という三人のパイロットにより操られる3機の小型戦闘機(ゲットマシン)を合体させ、巨大なロボットに変形させるという変形合体ロボの始祖。漫画の他に劇場版、OVA、TVアニメとして何作も派生作品が作られており、現在も新しいものが増え続けている。地球征服を企む恐竜帝国の野望を打ち砕くためゲッターロボが活躍する、痛快なアクションSF。
マジンガーZ
『マジンガーZ』は、永井豪原作のロボットアニメ。ロボットに数々の超兵器を内蔵したことや、作中でのパワーアップ描写、さらには三白眼をはじめとする本作のロボットのデザインなどが後続のロボットアニメに影響を残した。ロボットを使って世界征服を企むDr.ヘル。これを阻止するためにマジンガーZを開発した兜十蔵博士は、敵の襲撃によって事切れる間際、孫の甲児にマジンガーZを託す。祖父の遺志を継いだ甲児は、Dr.ヘルの野望を打ち砕くために立ち上がる。
勇者ライディーン
『勇者ライディーン』は鈴木良武原作のロボットアニメ。ロボットデザインは「マジンガーZ」を強く意識しており、同作品で子供たちに不評だった点を修正されているのが特徴だ。古代からの脅威妖魔帝国が蘇り、世界中で謎の大地震が起きた。ム—帝国の血を引く少年ひびき洸は、地震の後に聞こえた不思議な声に導かれて海に出る。そしてそこで、黄金に輝く巨像ム—帝国の守護神「ライディーン」と出会うのだった。
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文/oki