「思い切り泣く」ことでストレス解消をする”涙活”が話題だ。しかし、中には思い切り泣きたいけどうまく泣けないという方もいるだろう。そんな時には”泣ける映画”を鑑賞してみるのも一つの方法だ。
本記事では、長く愛される名作から最新作まで、邦画・海外作品・アニメの泣ける映画を厳選して紹介する。泣きたい気分になった時に癒してくれる、お気に入りの作品を見つけほしい。
【目次】
・邦画編
・アニメ編
邦画編
はじめに、日本の泣ける映画を紹介する。邦画の場合、言葉や文化などの細かいニュアンスまで自然に感じ取れることができるため、感情移入しやすいはずだ。
余命1ヶ月の花嫁 監督: 廣木隆一
『余命1ヶ月の花嫁』は、「愛と命」の感動の実話を基にした作品。主人公の長島千恵は、24歳ながら末期の乳がんに冒されていた。宣告された余命は1ヶ月。彼女の夢は「ウエディングドレスを着ること」。支えてくれた恋人と結婚式を挙げ、余命1ヶ月を夫婦として過ごした日々の軌跡が描かれている。「明日が来ることは奇跡です」、がんと闘う自分の思いを同世代の人たちに伝えたいと最後まで闘った彼女の姿は、人々に大きな勇気を与えてくれる。
湯を沸かすほどの熱い愛 監督:中野量太
『湯を沸かすほどの熱い愛』は、余命2カ月を宣告された母の奮闘と家族との固い絆を描いた作品。幸野家は銭湯を営んでいたが、父が失踪し休業状態。母・双葉は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら娘を育てていたが、突然余命宣告を受けてしまう。その日から母は「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。母の決意と、想像もしなかった究極の葬り(おくり)方とは……。口コミで話題となり、国内賞レースを席巻した注目作。
そして父になる 監督:是枝裕和
『そして父になる』は、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。大手建設会社に勤め、都心の高級マンションに暮らす“野々宮良多”。学歴、仕事、家庭すべてを手にいれ、自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていなかった彼は、ある日、6年間育てた息子が病院で取り違えられた他人の夫婦の子供だったことを知る。血か、愛した時間か……。究極の選択を迫られる二つの家族。絆、家族とは何かを問う、感動のストーリー。
おくりびと 監督:滝田洋二郎
『おくりびと』は、遺体を清め棺に納める“納棺師”として働くことになった主人公の成長と、周囲の人々の人間模様を綴ったヒューマンドラマ。さまざまな境遇の”お別れ”が描かれ、悲しいはずのお別れをやさしい愛情で満たしていこうと努める納棺師の姿が印象的だ。アカデミー賞外国語映画賞受賞、モントリオール世界映画祭グランプリ受賞、日本アカデミー賞最優秀賞10冠と、各賞を総なめにした名作に今一度じっくり向き合ってみては。
世界の中心で、愛をさけぶ 監督:行定勲
『世界の中心で、愛をさけぶ』は、社会現象を巻き起こした、カップル向けの恋愛映画。主人公の“朔太郎”は、突然失踪した婚約者“律子”の後を追いかける。彼女の行き先が四国であることを知った朔太郎。四国は朔太郎の故郷でもあり、青春の思い出が眠る場所でもあった。映画では、高校2年の朔太郎と同級生“アキ”と初々しくも哀しい初恋の物語に加え、現代の設定を盛り込み、過去を乗り越えて未来を歩もうとする姿を感動的に描く。
洋画、韓流編
ここでは、洋画・韓国映画の泣ける作品を紹介する。邦画とは異なる映像美やストーリーの展開、時代背景など、邦画とは違った楽しみ方ができるはず。
最強のふたり 監督:エリック・トレダノ
『最強のふたり』は、大富豪の”フィリップ”とスラムの黒人青年“ドリス”の友情を描いたヒューマンコメディ。事故で首から下が麻痺状態になったフィリップ。そこに現れたのは、フザケた理由で介護者の面接に訪れたドリスだった。他人の同情にウンザリしていたフィリップはドリスを採用。正反対のふたりは衝突するが、次第に互いを受け入れ、ユーモアに富んだ最強の友情が生まれていく。実話を基に描いた、笑って泣ける感動作。huluでも配信中。
ワンダー 君は太陽 監督:スティーヴン・チョボスキー
『ワンダー 君は太陽』は、全世界で800万部の売上を突破した小説を映画化した作品。「僕は普通の10歳の子じゃない」。オギーは、遺伝子の疾患で人とは異なる顔で生まれてきた。27回の顔の手術のせいで自宅学習を続けてきた彼を、両親は外の世界へ送り出そうと決意する。いじめや裏切りなどでくじけそうになりながらも立ち向かう姿に、周囲の人々が変わり始める。そして修了式の日、最大の出来事が待ち受けていた。
ボヘミアン・ラプソディ 監督:ブライアン・シンガー
『ボヘミアン・ラプソディ』は、45歳で死去した伝説のボーカリスト、フレディ・マーキュリーの波乱万丈な人生を、名曲とともに描いた感動のミュージックエンターテイメント。世界を熱狂させたバンド“クイーン”の栄光への軌跡と、個性的なメンバーたちの革新的な挑戦によって、フレディは“史上最高のエンターテイナー”とまで称されるようになる。しかし、栄光の影で次第にフレディはメンバーと対立し孤独を深めていくのだった……。
私の頭の中の消しゴム 監督:イ・ジェハン
『私の頭の中の消しゴム』は、記憶を失っていく難病に侵された妻と、彼女を献身的に支える夫の愛を描いた韓流恋愛映画。「彼女がすべての記憶をなくしていく。名前も、歳も、そして愛していた僕さえも」。運命的に出会った社長令嬢の“スジン”と工事現場で働く“チョルス”。二人は身分の差を越えて結ばれるが……。余りにも切ない描写と、俳優たちの迫真の演技に終始涙が止まらないと話題に。人々の記憶からは絶対に消せない感動作だ。
建築学概論 監督:イ・ヨンジュ
『建築学概論』は、韓国で大ヒットを記録し、恋愛映画の動員記録を6年ぶりに更新した作品。建築学科に通う“スンミン”は、「建築学概論」の授業で音楽科の“ソヨン”に一目で恋に落ちた。しかし、彼はなかなか告白できないまま、小さな誤解からソヨンと遠ざかってしまう。15年後、建築士になったスンミンに、ソヨンが家の建築を依頼する。過去と現在をダブルキャストで演出した、美しく繊細なラブストーリー。
アニメ編
最後に、アニメ映画の泣ける作品を紹介する。どちらも名作と名高い、後世に受け継いでいきたい作品。今一度じっくりと観てみてほしい。
火垂るの墓 監督:高畑勲
『火垂るの墓』は、直木賞を受賞した野坂昭如の同名小説を、スタジオジブリが映画化した作品。太平洋戦争中の日本を舞台に、両親を亡くした幼いふたりの兄妹が懸命に生きる姿を描いた感動の名作。昭和20年、神戸。B29の爆弾が降りそそぎ、辺り一面は焼け野原となった。母を亡くした“清太”と“節子”は、誰の力も借りず二人だけの生活を始める。夏の夜の蛍は、精一杯生きようとした。それは、二人の命の輝きでもあった。
君の名は。 監督、原著、脚本:新海誠
『君の名は。』は、夢で入れ替わる少年と少女の恋と運命を、圧倒的な映像美で描き、社会現象を巻き起こした大ヒット作。人気バンドRADWIMPSが全編を通して担当した音楽も注目された。田舎町の女子高校生“三葉”は、自分が男の子になる夢を見る。一方、東京の男子高校生・瀧も、自分が女子高生になっている夢を見る。「私/俺たち、入れ替わってる!?」なぜ入れ替わるのか、記憶と時間……。運命の歯車が、いま動き出す。
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文/oki