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ペイントやソールスワップのコツも紹介!スニーカーコレクターが伝授する、スニーカーカスタムのワザと注意すべきポイント

2020.07.23

スニーカーをカスタムしてオリジナリティを表現したい。入手困難なモデルを再現したい。そんなカスタム熱にかられたことはないだろうか。著名なスニーカーコレクターたちに、カスタムのポイントや注意点などを聞いた。

【取材協力】
YUSUKE TAKEIさん
NIKE+SNEAKER LEADERS vol.5としてNIKE SNKRSのホームページに掲載されているNIKE公認のコレクター。AIR FORCE 1を中心としたコレクションを雑誌媒体やショップでの展示などで提供している。
https://www.nike.com/jp/launch/t/sneaker-leaders-5

Macaulay Whitefieldさん
BALLER INC JAPAN代表。Instagramで @bootlegkillerjp 名義でフェイク商品に対する注意喚起や、オリジナルアパレルブランド LEGIT BRAND CLOTHESのデザインとネットショップの運営を行う。
https://www.instagram.com/bootlegkillerjp/

NIKE公認コレクターが語るスニーカーカスタム術

『NIKE+SNEAKER LEADERS vol.5』としてNikeのプレミアムスニーカーが集まるショップ「Nike SNKRS」のホームページに掲載されているNIKE公認のコレクターYUSUKE TAKEIさんは、AIR FORCE 1をはじめとして800足ものコレクションを持つ。

そんなTAKEIさんに、カスタムについて色々とレクチャーしてもらった。

―お手入れとカスタムの違いを教えてください。

「言葉の定義としては、既存の商品を新品に近い状態に保つために汚れを落としたり、素材を保護するためのケアをしたり、防水スプレーなどを使用したりするのは『お手入れ』。ヴィンテージモデルや劣化したものを修理したりするのもお手入れに含まれると思います。

一方で、『カスタム』は本来のデザインに手を加え、オリジナリティを表現したり、入手困難なモデルを再現したりすることです。シューレース(靴紐)を付け替えたりするのはごく簡単なカスタムで、ペイントやソールスワップ(ソール付け替え)になると多少専門的な道具や技術が必要になります」

―スニーカーをカスタムする際の注意点を教えてください。

「ペイントをする場合は、まず適切な塗料を使用すること。そして下地の処理を適切にすること。場合によって、仕上げ塗材でカバーすることなどに注意が必要です。近年では、米国発な”Angelus Paint(アンジェラスペイント)”を使用する人が多いようです。

ペイントは誰でも手軽にできる反面、仕上がりが中途半端だと、わざわざ本来のデザインを変える必要はないのではないか、とも感じます。よほど腕に覚えがない限りは手を出さないか、プロとして行っている人に頼むのが無難だと思います。

また、オリジナリティを追求する目的でカスタムする場合が多いとは思いますが、元のデザイナーやブランドへのリスペクトを忘れないようにしなければ、ミスマッチなものになってしまいます。一時期見られた、”OFF-WHITE”風のシューレースを、他ブランドのコラボシューズに通したりするのはその典型です」

―ソールスワップの手順をお教えください。

「参考程度ですが、最初にアッパーとソールの接着をはがすために、シューズに熱湯を注ぎます。熱で接着剤が溶けてはがしやすくなるので、そこにスポイトなどでアセトンを流し込むと、力も入れずにきれいにはがれます。ただ、”AIR VAPOR MAX”の場合は接着がかなり強固で、隙間にマイナスドライバーを差し込んでアセトンを注ぎ、少しずつはがす必要がありました。次に残った接着剤をアセトンで拭き取り、ルーター(研磨機)で削るなどして残さずに除去します」

「そしてアッパーとソールの接着ですが、スワッパー(ソール付け替えをする人)には必須の、”BARGE INFINITEY CEMENT”を使いました。アッパーとソール両方に塗布し、ある程度、乾燥させてから貼り付けます。圧着することが重要なので、全体を貼り付けた後に、端の部分を少しずつ工具の万力(まんりき)で抑えながら接着しました。写真のAIR VAPOR MAXとAIRFORCE1のソールスワップは初めてやりましたが、アッパーとソールのサイズもぴったり合って問題なく使用しています。違和感がなさすぎて誰もソールスワップしたことに気づいてくれません(笑)」

―その他、おすすめのカスタム方法があれば教えてください。

「今から20年ほど前はペイントカスタムなどを積極的にやっていましたが、最近はほとんどペイントをすることはありません。というのも、”Nike By You“で、公式にオリジナルの1足が作れるからです。ニューヨークの、”NikeLab 21M NYC“などででしかできないフルカスタマイズサービス、”BESPOKE”もあるので、本当に世界で1足しかないものもできます。NIKE公式の究極のカスタムが1番のおすすめです」

―スニーカーの黄ばみを取る方法をお教えください。

●アッパーのメッシュ・キャンバス素材の黄ばみ

「アッパーのメッシュやキャンバス素材は洗剤などのアルカリ性物質が残って黄ばみを引き起こしている場合があります。水に酸性の酢を加えたものにシューズを漬けて、残存したアルカリを中和することで白くなります。

ただどんなに保存状態に気遣っても、経年劣化は起こるので、そうなる前に履いてしまうのがよいでしょう」

●ソールの白いゴムのパーツ・クリアソールの黄ばみ

Before

After

「ソールの白いゴムのパーツやクリアソールなどは過酸化水素水、界面活性剤、漂白活性化剤などを含む、”VIOLET BRIGHT(バイオレット ブライト)”などで、ある程度の白さまで一時的に戻すことは可能です。ソールに筆などで塗ってラップで包み、直射日光や紫外線ライトに当てておくだけです。かなりの効果が見られますが、残念ながらそれほど持たずに元に戻ってしまいます」

●ミッドソールの白いゴム素材の黄ばみ

「ミッドソールなどの白いゴム素材の黄ばみは最大の悩みでしたが、色々と試した結果、塗ってしまうのがベストでした。”SNEAKERS ER”はペン型のミッドソール用ペイントで、簡単に真っ白なソールがよみがえります。一度カバーしてしまえば再び黄ばむこともないので、一つの結論と言えるかもしれません」

フェイクスニーカー撲滅活動をするコレクターのカスタム術

続いては、スニーカーのフェイク製品の画像をInstagramに投稿し注意喚起を行うほか、自身でアパレル ブランドの展開もするMacaulay Whitefieldさんに、カスタムや黄ばみ取りの方法を聞いた。

―おすすめのカスタム方法を教えてください

「10年前に比べるとカスタムに対する敷居が下がり、手を出しやすくなったと思います。当時は黄ばみ取りといえば“Sea Glow”という液体しかありませんでしたが、日本の紫外線の強さではあまり効果を得られませんでした。現在はさまざまなメーカーさんから黄ばみ取り溶剤が販売されていますし、ネットで調べて自作することもできるのでいい時代になったなと思いますね。

僕自身の考えとしましては、シューレースを交換するのもカスタムですし、色の塗り替えもカスタムです。自由な発想で楽しむのが良いかと思います」

―黄ばみを取る方法をお教えください。

1.黄ばみを取りたい部分の汚れをクリーナー等で落とす。
2.Salon care社の「40 Volume Creme Developer」を塗布する。
3.サランラップを塗布面に巻き、屋外で太陽光(紫外線)に当てる
4.15-20分おきに塗布面を確認。黄ばみが取れたらラップを取り、塗布面を流水でしっかりと洗浄する。
5.黄ばみがひどい場合は2-4の工程を繰り返す。

スニーカーカスタム熱がわいたら、ぜひ今回紹介されたカスタム術で失敗のないカスタムを実施してみよう。

取材・文/石原亜香利

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