アプリを見直すきっかけになる
石野氏:ウィジェットに関してはAndroid初期から対応していました。日本の初代Xperiaは印象的に使ってましたね。
法林氏:ありましたねぇ。
石野氏:iPhoneにも遂に採用されたかと。
法林氏:確かに今のウィジェットは、ちょっと使い道が限られている。今回の発表のレベルまで行かない限り、ユーザーとして使い方が見えない、みたいなところがあるので。
石野氏:それでもニュースは結構見てますけどね。
法林氏:ニュースのアクセスはすごくいいみたいだね。Appleのウィジェットに採用されてから、asahi.comのアクセスはバーンと上がったらしい。
石川氏:新しいウィジェットによって、流行るものも変わってくるかもしれない。
房野氏:ホーム画面を作るのが楽しくなりますよね。
石野氏:そうですね。でも、ちょっと面倒くさくはなるかな。Androidでウィジェットとアイコンを並べるのも、INFOBARのときも、大きさと配置を考えるのが結構面倒だった。ホーム画面が個性的になるとは言っていたけれど、それだけ時間もかかる。昔みたいに、(PCソフトの)iTunesでホーム画面のアイコンを並べ替えできる機能を復活してほしい。
法林氏:画面上でレイアウトを作るのは確かに面倒くさくなる。みんながちゃんとレイアウトし直すとか、ウィジェットを配置するかどうかは分からないね。変える人はすごく変えるけど、ホーム画面の変更って結構ハードルが高い。iPhoneを使っている人にアプリを見せてもらったら、きっと動かないアプリがあるはずですよ。32ビットのアプリ(iOS11以降は32ビットアプリが動作しない)がそのままずっと残っている。わざわざ消したりとかしない。意外とそんな感じですよ。
石川氏:だから、今回のタイミングでユーザーは、アプリへの考え方や使い方をリセットする感じになると思う。
法林氏:アプリを作っている開発者にとっては1つの転機というか、良いチャンスだと思うので、ぜひ使いやすい、見栄えのするアプリを作ってほしいですね。Windows PhoneみたいとかINFOBARみたいというのがちょっと引っかかるけどね(笑)
……続く!
次回は、Macの今後の展開について話し合う予定です。ご期待ください。
法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。
石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。
石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。
房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。
構成/中馬幹弘