猫の性格は顔の形で分かるってホント?
猫は犬とは違い、ひとくくりに考えられてしまいがちですが、体型や尻尾の長さ、瞳の色など、各パーツには様々な違いが見られるもの。
そんな中でも興味深いのが「顔の形の違い」。なんと、猫の顔の形は性格に大きく関係しているという仮説があるのです。
今回はその仮説を詳しくご紹介。愛猫に照らし合わせ、仮説の検証もしてみました!
「猫の顔の形には、性格傾向が表れる」――この仮説を唱えたのは、アメリカ・カリフォルニア州を拠点に活動している猫の行動学者アーデン・ムーア氏。
仮説は科学的な調査結果に基づくものではありませんが、ムーア氏は自身の経験を通し、猫の顔の形と性格には関連性があると発表しました。ムーア氏いわく、猫は顔の形によって3つの性格タイプに分類できるのだとか。
まずひとつめが、「逆三角形」の顔。猫種でいうと、シャムやコーニシュレックス、オリエンタルショートヘアのようなオリエンタルタイプが逆三角形の顔を持っています。このタイプは好奇心が旺盛で活動的。一般的な猫よりも鳴き声を発することが多いのも特徴なのだそうです。
そして、ペルシャやヒマラヤン、エキゾチックショートヘアといったコビータイプの猫は顔の形が「円形」。このような丸顔をしている猫は逆三角形の顔を持つ子とは、対照的で大人しくて静か。やや臆病な一面もあるのだそうです。
また、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットのような大型猫種に多く見られる四角形の顔の子は、愛情深く大らかな性格であるよう。落ち着きがあり、他者に対して優しいのも、このタイプの特徴です。
個人的に、ムーア氏の仮説は猫種ごとの性格傾向の違いにも通ずるものがあるように思います。もし、今後、科学的にも顔の形で猫の性格には違いがあるということが証明されたならば、自分の理想に近い子を見つけやすく、お互いに負担の少ない共生生活が送りやすくなる気がします。
愛猫に照らし合わせて仮説を検証してみた
ムーア氏の仮説がとても興味深かったので、実際に当てはまるのか、仮説を愛猫に照らし合わせ、検証してみることにしました。
今回協力してもらったのは、現在5歳の愛猫・ジジ(メス)。
ジジはマンチカンであるため、ペルシャやヒマラヤンのようなコビータイプではありませんが、顔の形は円形。そこで、ムーア氏が提唱した円形の性格傾向と普段の行動を照らし合わせてみました。
<飼い主から見た普段の性格傾向>
・好奇心旺盛だが、ビビり
・おっとりとしていて穏やか
・鳴かずに無言の圧をかけてくる
・構ってほしいのに遠慮してしまう
・アクティブに動き回るより、静かにまったりと過ごすのが好き
<ムーア氏が提唱した円形の性格傾向>
・やや臆病
・あまりエネルギーがない(活動的ではない)
・従順
・静かな環境を好む
・飼い主以外のことをあまり信用しない
ジジは見知らぬ人も好きなので、最後の性格傾向は当てはまらないと感じましたが、その他はおおむね当たっているような気がします。こうして照らし合わせてみると、愛猫の性格がズバリ当てられていたので、とても面白く思いました。
ムーア氏の仮説はあくまでも自身の経験に基づくもののようですが、愛猫の行動と照らし合わせてみると、意外に「当たっている…!」と思えるはず。ぜひみなさんも、飼い猫の顔の形を観察し、ムーア氏の発見を楽しんでみてください。
<参考>
『Fit Cat: Tips and Tricks to Give Your Pet a Longer, Healthier, Happier Life』(Arden Moore :Author/Lori Huston :Foreword/ Firefly Books)
文/古川諭香(PETomorrow編集部)
参考資料:「キャット・ウォッチング~ネコ好きのための動物行動学~」(デズモンド・モリス著・羽田節子訳/平凡社)
構成/inox.
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