必要最低限の持ち物だけを携え、軽やかな住生活を営むミニマリスト。このほど、不動産情報サービスのアットホーム株式会社による全国の20代の社会人男女414名を対象にした住まいに関する意識調査が行われたところ、38.9%が「ミニマリストになりたい」と回答するなど、若い世代にとって憧れのライフスタイルとなっていることが伺えた。
同調査の詳細は以下の通り。
一人暮らしの社会人が幸せに暮らせる “間取り” 1K 40.6%
現在の住まいの間取りと、一人暮らしの社会人が幸せに生活するために最低限必要だと思う間取りについて尋ねる調査が行われたところ、現在の住まい・最低限必要ともに「1K」がトップでした。「1DK」「1LDK」は、現在よりも最低限必要が上回っていることから、より広いリビングやダイニングを求めているようだ。
一方、最低限必要な家の広さ(延床面積)は、半数以上が「20㎡以下」と回答し、中でも26.9%が「15㎡以下」と回答した。一人暮らしの社会人にとって家が広いかどうかは、幸せな生活を送るための必須の条件ではないようだ。
■必要な家の広さが 3年で減少
「最低限必要な家の広さ」について、2017年の平均は29.2㎡ であったのに対し、2020年は23.7㎡ 。より狭い物件が許容されるようになった。理由としては、「家は寝るための場所」と割り切って「通学・通勤の利便性」などを重視し、「広さ」にこだわらなくなっているなどがあげられる。
一人暮らしの社会人が幸せに暮らせる “入居時の築年数” 平均 18.6年
現在の住まいの入居時の築年数と最低限許容できると思う入居時の築年数について尋ねる調査が行われたところ、現在の住まいでは平均14.4年、最低限許容では平均 18.6年と、最低限許容が4.2年上回った。
分布でみると、築浅(「新築」「5年以内」)しか許容できない人は 11.5%で、築年数は条件をゆるめても良いポイントといえそうだ。
一人暮らしの社会人が幸せに暮らせる “最寄り駅までの徒歩分数” 平均13.9分
現在の住まいの最寄り駅までの徒歩分数と最低限許容できると思う最寄り駅までの徒歩分数を尋ねる調査が行われたところ、「10分以内」と「15分以内」で現在の住まいよりも最低限許容の方が大きく上回った。
一方、片道の通勤時間では、現在の住まいの平均は31.4分、最低限許容の平均は38.0分と、最低限許容が6.6分上回った。分布でみると、「60分以内」まで許容できる人が31.1%と最も割合が多く、片道の通勤時間は条件をゆるめても良いポイントといえそうだ。
意外となくても暮らせる“電化製品”ランキング1位 「アイロン」
現在の住まいにある電化製品・家具と、最低限必要だと思う電化製品・家具を聞き、そのポイントの比較が行われたところ、最も差が大きかった電化製品は「アイロン」、家具は「テレビ台」だった。
ちなみに、電化製品で「テレビ」を現在持っている人は78.3%と、8割近くいるのに対し、最低限必要だと思う人は59.4%と6割にとどまった。一人暮らしの社会人にとって、「テレビ」や「テレビ台」は幸せに生活するための必須アイテムではなくなっているようだ。
ミニマリストである24.4% ミニマリストになりたい38.9%
最低限必要なものしか持たない生活をする、ミニマリストであるか尋ねる調査が行われたところ、24.4%と約4人に1人が「はい」と回答した。また、ミニマリストになりたいか尋ねる調査が行われると、38.9%と約4割が「はい」と回答。
2017年と比べると、「ミニマリスト」になりたい人が増えているというデータもあり、モノを持たない生活スタイルの浸透がうかがえる。
<調査概要>
調査対象/現在一人暮らしをしている、全国の20代の社会人男女 414 名(男性 207名、女性 207名)
調査方法/インターネットによるアンケート調査
調査期間/2020年3月19日(木)~21日(土)
※小数第2位を四捨五入しているため、合計100%にならない場合がある。
出典元:アットホーム株式会社
構成/こじへい