「キラ」に「キサイネ」そして「キイテ」! レア表記だらけの「TWILGHT EXPRESS瑞風
JR西日本が誇る豪華寝台列車「TWILIGHT EXPRESS瑞風」。こちらもこの列車にしかないレアな表記が連発している。まず、この「瑞風」は電線(架線)がなくても走行できる気動車タイプの車両ということで「モ」ではなく、全ての車両は気動車の「キ」から始まっている。そして豪華列車ということで「ロ」表記のグリーン車を超えた「イ」を採用している。
10両編成のうち、最も多いのが「キサイネ」という表記なのだが、これを少し読み解いていこう。まず「キ」は気動車、「サ」は電車と同じく付随車を表している。ここがややこしいのだが、「キ」のあとに「サ」がつくと「気動車だけどエンジンはない」車両となる。続いて一等車を表す「イ」、そして「ネ」は寝るのネ、寝台車を表している。
瑞風のナンバープレート、501は瑞風の中でも最も豪華な「ザ・スイート」
瑞風は客室以外にもラウンジや外に出られるデッキなどのラグジュアリー施設も特徴。食堂車だってもちろんある。1号車と10号車の展望車は「キイテ」、バーカウンターがある5号車のラウンジは瑞風にしかない「ラ」を付けて「キラ」、6号車は「キシ」、そう、食堂車が連結されている。特殊な車両だからこそこんなにレアな車両表記が満載になっているのだ。
「シ」がついてると妙に嬉しい? サフィール踊り子
少し前まではブルートレインを中心に残っていた「食堂車」。今では先述の瑞風のような列車に残るだけとなっているが、実は最近食堂車を表す「シ」をつけた車両が登場した。それが2020年3月にデビューしたサフィール踊り子。車内でラーメンが楽しめるのが一つの特徴だが、このカフェテリアはサシE261形を名乗り、新造の食堂車となっているのだ! レアな食堂車、「シ」がついていると妙に嬉しくなってしまう。
以上、知っていてもあまり得はしないけど、きっと鉄道が楽しくなる豆知識をご紹介しました。モーター音を楽しみたいなら、「モ」の車両、静かな車両が良いなら「サ」の車両がおすすめです!
※車両表記の由来は諸説あります。鉄道会社、車両によって表記方法は異なります。
取材・文/村上悠太