小・中学生の子供に初めてスマホを買う時、ネックになるポイントとして考えられるのが「子供が乱暴にスマホを扱い、壊してしまう」という点ではないだろうか。スマホは精密機械であるため、故障は付き物とはいえ、壊してしまって泣いてしまう子供を怒る、なんて事態を招きたくないというのは共通する親心だろう。
頑丈で耐久性のあるスマホを与えるのは前提として、子供のために購入するスマホとしてのポイントはそれだけでない。2020年6月19日にau、UQモバイルから発売された「AQUOS sense3 basic」(法人向けとしてSoftbankから昨年11月に発売開始)は、あらゆる面で子供に買う初めてのスマホとして適している。その理由を解説していこう。
収まりの良いコンパクトスマホ! 堅牢性も抜群!
※275mlのペットボトルと比較すると、背の高さがほぼ変わらないことが分かる
まずは、AQUOS sense3 basicの見た目や握り心地、携帯性などについて紹介していこう。6.5インチ程度の大画面スマホが多く発売されている昨今、コンパクトで手が小さい人でも握りやすいという点においても、AQUOS sense3 basicは子供に買うスマホとして適しているようだ。
約5.5インチディスプレイで質量は約167g
AQUOS sense3 basicのディスプレイサイズは約5.5インチ。大画面のスマホが多く発売されている中で、このサイズはかなりコンパクトといえるだろう。質量は約167gで、画面サイズが約5.8インチのiPhone11 Proは質量が約188gであることを踏まえると、比較的軽量といえるだろう。
コンパクトスマホの利点は、やはり片手での操作が容易な点と、ポケットに入れてもかさばらず、移動の際にもストレスになりにくい点だろう。特に片手での操作感は非常によく、上下左右の端々まで親指で操作ができた。手の小さい子供や女性でも落下の心配は少なくなるはずだ。
防水・防塵だけじゃない!? 高い堅牢性も魅力
IPX5/IPX8の防水性能、IP6Xの防塵性能を搭載したこの端末。これだけでも十分と思えるが、AQUOS sense3 basicはさらに、米国国防総省基準の「MIL-STD-810H」という規格(耐衝撃や耐振動、高温動作といった19の項目)に対応している。そのため、走り回った拍子にポケットからスマホが落ちてしまうといった事態でも、比較的故障の心配は少ない。
さらに、医療機関での使用を想定し、SHARP独自で実施した、医療用手袋を装着したままの使用や、耐薬品性能テストも実施している。予測できない子供の突飛な使用法でも、ある程度の耐久性が期待できるだろう。もちろん、「どんな状況・使い方でも壊れない」というわけではないので、危険な使い方をしていた場合には注意が必要だ。
KDDIからは新たな2色が登場!
昨年11月に法人向けとして発売を開始したSoftbankからは、「シルバー」の1色のみだったが、KDDIからは既存のシルバーに加え、温かみのある暖色系の「ライトカッパー」と、シンプルな「ブラック」を加えた3色展開となる。シルバーが大人の男性らしいクールな印象なだけに、カラーバリエーションが増えて子供や女性にとっても手に取りやすくなったのではないだろうか。
充電し忘れても大丈夫!? 驚きのバッテリー性能を実現するSHARPらしいディスプレイの秘密とは
「頑丈」で「コンパクト」、この2点だけでも子供に買う初めてのスマホとしておすすめできるのだが、AQUOS sense3 basicをおすすめする理由はこれだけではない。バッテリーの性能と、それを実現するためのディスプレイの性能も魅力なのだ。
SHARPの独自規格「IGZOディスプレイ」が省電力を実現する
AQUOS sense3 basicに搭載されているバッテリー容量は4000mAh。これは比較的大きいが、近年は5000mAhを超えるバッテリーを搭載したスマホが登場していることを考えると、決して「大容量」とはいい難い。しかし、この端末のバッテリー性能は、数字だけでは計れないのだ。
その理由は、SHARP独自の技術である「IGZO液晶」というディスプレイを採用しているため。液晶パネルの透過率が高く、バックライトの消費電力を削減できる。さらに、静止画表示の消費電力を大幅に低減できるため、バッテリー容量4000mAhという数字以上に、長時間の電池持ちが実感できるのだ。「IGZO液晶」に関する詳しい解説は、SHARPの公式HPを確認していただきたい。
省電力だけじゃない! 「高画質」で「目に優しい」のもIGZOディスプレイならでは
消費電力を削減し、バッテリー性能に貢献しているIGZOディスプレイだが、特徴はこれだけではない。液晶テレビAQUOSの技術を踏襲した「リッチカラーテクノロジーモバイル」を搭載。デジタルシネマの標準規格(DCI-P3)に対応した広色域パネルと、豊かな色域を再現するカラーマッピング技術により、写真屋動画を実物に近い色味で、鮮やかに表現、再生してくれる。
また、スマホなどの液晶画面は、ディスプレイの輝度をコントロールする際にバックライトのオン・オフを高速で繰り返している。そのため、液晶にかかる電圧の変動によって、輝度が上下し、画面がちかちかしてしまうのだが、IGZOディスプレイは液晶にかかる電圧の変動が少ないという理由から、画面のちらつきが少ないという特性もある。そのため、目に疲労が溜まりにくく、視力の低下などの心配も比較的少なくなるだろう。
【参照】SHARP公式HP シャープのディスプレイのコア技術「IGZO(イグゾー)」とは?
2万円台で購入可能! スペックは……
これだけの耐久性やバッテリー性能を搭載しているが、auで購入すると実質負担金 が2万2310円(かえトクプログラム適用時)、UQモバイルだと端末代に初期事務手数料を含めて2万7060円での購入が可能。もちろんプランにより月額は変動するが、かなりお求めやすい金額だろう。
注意点としては、格安スマホであるため処理能力などは決してハイエンドとはいえない。負荷の大きいオンラインゲームなどを多数プレイするのであれば、別のハイエンドスマホの購入が適しているだろう。しかし、ネット検索や動画視聴といった作業であれば、特に問題なく動作した。
AQUOS sense3 basicは子供に初めて与えるスマホの最適解か
米国国防総省基準をクリアした耐久性に加え、コンパクトなボディ、目に優しいディスプレイといった観点から、子供に与える初めてのスマホとしておすすめしたいAQUOS sense3 basic。親のエゴでスマホを選ぶのではなく、「本当に子供が欲しいスマホとは」という視点で見ると、最適解ともいえるスマホなのではないだろうか。
取材・文/髙見沢 洸