2020年9月から始まる「マイナポイント」や令和2年分確定申告からの控除額優遇など、持っていると多くのメリットを享受できるマイナンバーカード。10万円の特別給付金申請のために作成した方もいるかもしれないが、まだ申請できていないという方も少なくないだろう。
そこで本記事では、マイナンバーカードの申請時に迷いがちな「写真のルール」について詳しく解説する。どのような写真を用意すればいいか迷っている方は、ぜひ参考にしてほしい。
マイナンバーカードの作成には写真が必須!どんなルールがある?
マイナンバーカードは、公的な身分証明証としても使用できる。そのため、写真の準備は必須で用意する写真にも一定のルールがある。申請のやり直し、写真の取り直しにならないよう、ルールに沿った写真を撮影を準備しよう。
マイナンバーカードで使用できる写真は「正面、無帽、無背景」、6ヶ月以内に撮影したもの。その他、サイズなどのルールが設けられている。
写真のサイズ
マイナンバーカード申請のために必要な写真のサイズは、縦4.5cm×横3.5cm。これはパスポートの写真と同じサイズ。ちなみに、履歴書は縦4cm×横3cm、免許証は縦3cm×横2.4cmであるため、それらの写真を使い回すことはできない。
また、ウェブ上やアプリで申請する際には、写真のデータサイズにも注意が必要だ。ファイルサイズは20KB〜7MB、ピクセルサイズは高さ・幅ともに480〜6000ピクセルと指定されている。加えて、CMYKカラーなどは使用できず「RGBカラー」のみ。ただし、白黒のものでも使用できる。
どこで撮影すればいい?背景は?
マイナンバーカードの写真は、スマホで撮影したものでも使用できる。その場合、無料アプリでサイズが合ったものを撮影するか、マイナンバー申請アプリで撮影を行う。
室内で撮影を行う場合、後ろに背景がある写真は使用できないため、白い壁をバックにしよう。室内の壁紙が白でない場合は、シーツなどをかけて背景を白くして撮影するのが良い。
また、駅などに設置されている一部「証明写真機」では、そのままマイナンバーの申請ができるものがある。「自撮りだとブレてしまう」という方は、写真機を活用してもいいだろう。ただし、証明写真機だと700円前後、「美肌オプション」などを追加すると1,500円ほどの料金がかかる。本来無料で申請できるもののため、写真にこだわりたい方以外はスマホでの撮影する方がお得だ。
服装、ヘアスタイルは?
マイナンバーカードの写真は、服装に関するルールは設けられていない。しかし、(後述するが)更新までの10年間、同じ写真を使用することになるため「無難な服装」で撮影するのをおすすめしたい。
ヘアスタイルは、「目が隠れていなければ良い」というルールがある。ただし、「頭髪のボリュームが大きく、顔の面積が小さいもの」「幅の広いヘアバンド等により頭部が隠れているもの」「顔や頭の輪郭が隠れる装飾品等があるもの」はNGだ。カラーコンタクトなどの使用は問題ない。
最近撮影したパスポートの写真が余っている場合は、それを使用するのもいいだろう。(ただし、6ヶ月以内に撮影したものに限る)反対に、パスポートはカラコンNGなど写真のルールが厳しいため、マイナンバーカード用の写真をパスポートに使用するのは避けよう。
マイナンバーの写真を撮影する前に覚えておきたいポイント
ここまで写真の基本ルールについて解説してきたが、最後に2つほど覚えておくたいポイントを紹介したい。
写真をアプリで加工してもいい?
明確に「アプリで加工した写真は使用してはいけない」とは記載されていないものの、「人物を特定しにくいものはNG」「変形やマスキング(縁取り)などの画像処理を施しているものはNG」という点を考えると、加工は避けた方が無難だろう。
受付NGでやり直しになる可能性を受け入れられるなら、加工したもので申請してみてもいいかもしれない。(おすすめはしない)
【参考】マイナンバー総合サイト「顔写真のチェックポイント」
マイナンバーカードの更新について
実はマイナンバーカードには、有効期限が設けられている。20歳以上の方の場合、その期間は「発効日後10回目の誕生日」まで。つまり、10年後には再度新たな写真を取り直さなければならない。
また、20歳未満の方の場合、容姿が変わる可能性が大きいことから「発効日後5回目の誕生日まで」が有効期限とされている。例えば、生まれたばかりの赤ちゃんのマイナンバーカードを作成したら、6歳の誕生日を迎える前日までに更新が必要だ。
「一生使うものだから!」と気合を入れて撮影に臨んでも、10年後には新しい写真を取り直すことになる点は覚えておきたい。
文/oki