
MIRAISの実態調査により、産育休から復職後5年以内の女性の約8割が出産前に想像していた生活と現実のギャップを感じており、特に育休中は育児中心の生活になることで社会からの疎外感・孤独感が特に辛いと回答している女性が多いことが判明した。
また、復職への不安を抱きつつも、9割の女性が仕事へやりがいを持ちたいと意欲を持っていることも明らかになった。それでは調査の詳細について見てみよう。
職場との認識の相違が復職後のモチベーション低下の一因に
①8割の女性が出産前に想像していた生活と現実のギャップ
(身体的・精神的負担、社会からの疎外感・孤立感)を感じている
約8割(77.4%)の女性が出産前に想像していた産後や育休中の過ごし方と現実のギャップを感じていると回答している。具体的に「出産後の悩み」としては、睡眠不足、身体的・精神的負担、続いて育児の不安・忙しさが挙げられる。
一方「育休中に特に辛いと感じたこと」については、同様に睡眠不足が1位だが、続いて突然消える一人時間、社会からの疎外感・孤立感が挙げられている。この回答より、育休期間においては育児中心の生活になることで思い通りに時間が使えないことや、仕事をしていた時と比べ生活が激変することで社会との断絶感・喪失感が想像以上の辛さであると多くの女性が答えている。
②8割以上の回答者が復職へ不安を抱いている
回答者の8割以上(81.6%)が育休中、復職への不安を抱えていると回答。具体的な不安の上位回答を見てみると、仕事と家事育児の両立、保育園の送迎、パートナーとの分担といった日常生活に関する不安と、急な遅刻欠勤早退で職場に迷惑をかけるのではないか、時短勤務を選択するべきか、といった仕事に関する不安があることが分かる。
③復職に不安を抱きながらも、仕事にやりがいを持ちたいと答えた女性は9割以上
仕事と育児家事の両立や働き方等、復職に不安を抱きつつも、仕事にやりがいを持ちたいと9割の女性が答えている。この回答より、子どもを持ちながらもほとんどの女性が仕事へのやりがいを持ちたいという意欲を持っていることがわかる。
④復職後に意欲(モチベーション)がダウンしてしまう理由として職場との認識のずれが考えられる
復職後にモチベーションがダウンしてしまう原因として、1~3位には仕事と家事育児の両立の難しさが挙げられているが、次いで「責任ある仕事が任されない」「期待されない」との回答があった。この回答より、職場側からの配慮がモチベーション低下を引き起こす一因になっており、就業に関する両者の認識相違が問題点として考えられる。
調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年1月27日~2月7日
調査対象:育休中、および育休より復職後5年以内の女性(育休コミュニティMIRAISのメンバー約150名を含む)と育休中の女性を妻に持つ男性(育休コミュニティMIRAISメンバーのパートナー)
有効サンプル数:女性381名、男性47名
構成/ino.