あなたは、一番好きなアーティストの存在を何きっかけで知っただろうか?
テレビ、ラジオ、音楽フェス、友人・親族からのおすすめなど、様々な入口がありそうだ。
では、情報感度の高いと思われるイマドキの「Z世代」は、どのようにしてお気に入りのアーティストと出会っているのだろうか?
新しい音楽はSNSで見つける
Z世代は、スマートフォンに触れ始めた年齢が浅く、中高時代の思春期を動画共有サービスや動画投稿といったSNSを利用する機会が多かったため動画慣れしている世代と言われている。
このように動画を日常的に見たり共有するZ世代では、好きなアーティストやバンドのYouTubeの関連動画やTikTokのおすすめ動画から新しい自分好みの音楽を発見することが多くあるそうだ。TikTokでは、TikTokでよく聞くメドレーなどTikTokで流行っている曲の特集などもある。
アンケートの結果、SNSで新しい音楽に出会うことが全体の約68%を占めており、その中でも特にYouTubeやTikTokが多く、2つを合わせるとSNSの約7割を占めていた。
2020年2月にInstagramのストーリーズで使える新機能「MUSIC(ミュージック)」が登場した。ストーリーズにサウンドトラックを追加して、音楽と一緒に今の気分を投稿出来る。
この友達のストーリーズの投稿を見て自然と新しい音楽を知る機会も多くあり、リアルZ世代コミュニティ所属のメンバーは、特にラッパーのRin音や唾奇の曲をよくストーリーズで見ると話している。
その理由として、ラッパーのゆるさやエモい曲がZ世代が出したいInstagramのおしゃれな感じとマッチしているのと、現在、自粛期間中で家にいる時間が長く、チルな写真をみんな撮るためでは、とのことだった。
推しのアーティストをウォッチする用のSNSアカウントは当たり前
「推し」とは、一推しのメンバーの略語である推しメンをさらに短縮させた言葉だ。
以前から使われていたが、AKB48の全盛期である2010年頃から、一般にも広く知られるようになった。最近ではアイドルだけではなく、バンド、アニメキャラクター、ゲームキャラクターを始め、インディーズのバンドなどにも一般的に使われるようになった。現在では、そのジャンルの中で特に好きなものを指す言葉として使われている。
SNSで好きなアーティストをフォローする割合は約8割を占めている。
またTwitterでは推し専用のアカウントを持っていることが大半で、推しの情報のリツイートや同じ推しのファン同士でやりとりをするのが当たり前になっている。
リア友と呼ばれる学校などで普段会うリアルの友達にオタクであると知られたくないことはもちろん、興味のない人たちにその情報を回すのが申し訳ない気持ちであったり、また、SNSではそこまで仲良くない友達でも繋がるため、そういった人たちに推しに関するツイートを見られたくないというのもある。
また、たくさんの人をフォローしていると推しのツイートが流れてしまうことがあることも、見る専用のアカウントを作っている理由だそうだ。
定番の恋愛ソングとメンヘラソング
アンケートによると紅白出場経験のある「Official髭男dism」や「あいみょん」、人気バンドの「Mrs. GREEN APPLE」、日本のアイドルや韓国アイドルだけでなく、歌を出しているYouTuberやZ世代から熱い指示を受けている若手バンドなど好きなアーティストや恋愛ソングは様々だった。
メンヘラソングや病み系ソングを聞いている人は全体の約3割と少なめで、その中でもあいみょんの「貴方解剖純愛歌~死ね~」やMy Hair is Badの「復讐」が、特に人気のメンヘラソング 、病み系ソングだった。このような歌に引かれる理由として曲調や歌詞、歌への共感が多く挙げられていた。
<調査概要>
調査時期:2020年4月22日~25日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、12〜15歳7名、16〜18歳25名、19〜22歳11名、23歳以上4名、女50名
出典元:株式会社N.D.Promotion
https://www.ndpromotion.co.jp/
構成/こじへい