■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
猛暑日が珍しくなくなり、また、小さくて扱いやすいポータブル電源を用意するキャンパーが増えたことから、積極的に扇風機を活用するキャンパーが増えている。
扇風機人気の牽引役となっているのが、LEDライトで知られるルーメナー。
安定性と効率のいいバッテリーを採用することで小型・コードレスなのにパワフル、万一電気がなくなっても手持ちのポータブル電源を使って動かすことができるというものだ。今期は首振り機能を搭載し、より使いやすくなったと聞き、さっそく使ってみた。
ルーメナー/ファンプライム(1万1000円)
サイズは20.3×16.2×H35〜54cm、重量950g。
片手で楽に持ち運べる。
同社従来モデルは3枚羽根だったが、新モデルは7枚羽根となりやさしい風を生み出す。風量は4段階に調整でき、強風にすると10m先まで風が届く。
カバーをよく見ると仕切りが斜めに伸びたサーキュレーター構造になっていて、風速20%アップ、効率も30%アップを実現したという。
ユーザー待望の首振り機能を搭載。左右に約120度で、ダイヤルを2秒ほど押すだけで操作できる。
電源をオフにすると正面に戻ってから止まるのも気が利いている。
上下の角度は70度まで対応している。無段階なのが使いやすい。カチカチッという音がしないので、家族が寝静まった夜に角度を微調整するのも楽。
ちなみに、高さも無段階で調整できる。
基本操作はダイヤルで。
右方向に回すとスイッチオン→風量調節。ダイヤルを押すとタイマー設定(1/2/4/8時間)となる。さらにダイヤルを約2秒間押し込むと首振りスタートだ。
スイッチオン時にはダイヤルの輪郭が白く光り、赤い光になったらバッテリー残量が20%を切った合図。
最高気温28℃のキャンプ場で使ってみた。
猛暑日に比べると気温は低いが、風もなくジメッと蒸す。風量2の弱風で使ったが、風があたるとあたらないのでは大違いだ。
寝るときはテントの壁やベンチレーターに向けて風を送るとジメジメ感が軽減した。DCモーターを搭載しており、それほどうるさくはない。
キャンパーに人気のファンプライムであるが、基本はリビング扇なので防水機能がない。そのため扱いには気をつけなくてはいけないが、威力を発揮したのが雨の日の撤収だ。
撮影のためドームテントのほかに2ルームテントをたてており、撤収時は2ルームテントの中で小物を片付けていたのだが、ドアをメッシュにしていてもテント内は蒸す。そんな中での片付けは大した運動ではないのに汗が流れ落ちるのだが、テント内にファンプライムがあったおかげで憂鬱な撤収作業がずいぶん楽になった。
使用時間は4時間(強風+首振り)~最大30時間(弱風)。同社従来モデルに比べて1.5倍に伸びている。
風量2~3で首振りにすると8時間ほどで充電切れとなったが、そうはいってもUSB充電ができるのでポータブル電源、スマホ用のモバイルバッテリーを使えば再び使用可能。充電しながらの使用もOK。
サーキュレーター機能付きなので部屋干しにも重宝する。
雨の日はテント内に手ぬぐいを吊しがちでテント内の湿気がさらにあがるので、手ぬぐいに風を当てて湿気を吹き飛ばすのにも役立ちそう。
カラーはブラックとホワイトの2色展開。どちらの色も、ヘッド部分のトリムはピンクゴールドでエレガントに仕上げている。
また、コンパクトサイズなので狭い脱衣所、車内に置いても邪魔にならない。
リビングでだらっとすごすなら、リモコン操作で。オンオフ、風量調整、首振りなど本体のダイヤルでできることはすべてリモコンで操作できる。
ヘッドのカバーはスライドさせるだけで取り外しでき、羽根に付いた汚れを拭き取ることができる。カバーの取り付けはロゴの位置を目安にすればいい。
コードレスで使用場所を選ばず、自宅でもキャンプ場でも使えるDCモーター扇風機、ファンプライム。
ACモーター扇風機よりも値が張るが、静かで軽くてコードレスなのにパワフル。サーキュレーター機能付きなのでエアコンと併用すれば一年中使用でき、台風など蒸し暑い日の停電で重宝する防災アイテムにもなる。そう考えるとコストパフォーマンスは決して悪くない。
【問】KMコーポレーション https://www.makuake.com/project/lumena-fan02/
取材・文/大森弘恵