新制服の象徴・スカーフはより洗練されたイメージに
JALが4月1日より客室乗務員(CA)や地上係員(グランドスタッフ)をはじめ、パイロット、整備士、グランドハンドリングスタッフを含めた全部門の制服を一新した。今回、約7年ぶりのリニューアルで、これまでの色をベースにしながら、より洗練されたデザインとなり、今の時代に合ったスタイリッシュな制服となった。
CAとグランドスタッフが新制服を着用した初日に羽田空港で取材した際、際立っていたのが女性用のスカーフだった。新制服の象徴であり、カラフルで遠くからも目立つデザインでカッコいい。スカーフにはJALの伝統である鶴丸のロゴもプリントアウトされており、一目でJALの制服であることがわかる。
今回、スカーフのデザインを手がけたのはクリエイティブディレクターの江角泰俊氏。グランドスタッフのスカーフには、同氏の手書きによる花を満開にあしらい、約20色の色使いでデザインされている。ぜひ、空港でチェックしてみてほしい。
CAとグランドスタッフの新制服のテーマは「Hybrid Modern Beauty」。異なる素材を組み合わせたハイブリッドという最新のデザイン手法を用いている。鶴丸のロゴとブランドカラーで視認性の高い色を生かしながら、着心地がよく高い動作性を実現。オリジナリティーあふれる洗練した制服になった。また、ヒールの規定が「0センチ〜」と、より動きやすいワークスタイルとなったのも話題だ。
CAにパンツスタイル、地上係員にワンピースを導入
CAのワンピースの制服には、航空会社での制服では珍しいバルーンスリーブ(風船のように袖がふんわりと膨らんだ形状)を採用。オシャレでありながら、動きやすい工夫がされているほか、今回新たにパンツスタイルを導入し、好きな制服を選べるようになった。また、グランドスタッフの新制服にはジャケットとスカートの組み合わせに加え、新たにワンピースが登場した。
JALでは、今回の新制服はSDGsが目指す社会の実現に貢献すべく「持続可能性に配慮した調達コード」に対応し、耐久性向上や再生ポリエステル使用などによる環境への取り組みを目指す。
客室乗務員の新制服は、ワンピースとパンツスタイルの2種類。曲線と直線を融合させたデザインのスカーフにも注目。機内で着用のエプロンもスカーフと同じ柄だ。
男性客室乗務員の制服はスーツスタイルで、JALのカラーである赤が入っているのが特徴。
グランドスタッフの新制服では新たにワンピーススタイルも加わり、これまでとは違う雰囲気になった。
押さえておきたい3つのポイント
【Point 1】スタイリッシュなデザインの制服に
【Point 2】CA、地上係員のスカーフ柄に注目
【Point 3】環境に最大限配慮した素材を採用
鳥海高太朗/航空・旅行アナリスト、帝京大学経済学部地域経済学科非常勤講師。