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エアコンを入れても冷えないのはなぜ?考えられる原因と対処方法

2020.07.15

暑い日にエアコンが冷えず、困った経験のある人は多いでしょう。冷房が効かなくなるさまざまな原因を理解するためには、エアコンの仕組みを知ることが大事です。エアコンが冷えない原因や対処法、室内を効率的に冷やす方法などを紹介します。

エアコンが部屋を冷やす仕組み

エアコンは、どのように室内を冷やしているのでしょうか。まずは、部屋が冷える仕組みを理解しておきましょう。

室内機と室外機がセットで働く

エアコンの室内機が室内から吸い込んだ空気の熱は、室内機の熱交換器で冷媒ガスに渡され、配管を通して室外機から外に逃がされます。

冷媒ガスに熱を渡して冷たくなった空気を、室内機により再び室内に戻すことで、エアコンは室内を冷やしています。

部屋に戻される冷気は、もともと室内にあった空気から熱を取り除いただけのものです。冷媒ガスは、室内機の熱交換器で熱を受け取り、室外機の熱交換器で熱を放出しています。

室内機・室外機・冷媒ガスのいずれかに不具合が生じると、室内の空気はうまく冷却されません。エアコンの効きが悪い場合は、これらの不調が原因である可能性が高くなります。

冷えない原因はエアコン本体にある?

エアコンの効きが良くないと感じたら、まずはエアコン本体をチェックしてみましょう。確認すべきポイントを解説します。

フィルターにホコリや汚れが付いている

エアコン本体には、内部にたまりやすいホコリやゴミを吸着するフィルターが備えられています。

フィルターは空気の通り道でもあるため、フィルターに多くのホコリや汚れが付着している状態では、冷気が十分に放出されません。

近年販売されているエアコンの中には、自動掃除機能が備わっているものも増えてきています。

しかし、フィルターを隅々まできれいにするためには、定期的な確認と人の手による掃除が必要です。

風向きが下向きになっている

冷房に適した風向きになっていなければ、冷気は室内をうまく循環してくれません。室内が冷えにくいと感じる場合は、エアコンの風向きも確認してみましょう。

冷気は暖気よりも重く、上から下に移動する性質があります。風向きが下向きになっている状態では、冷気が当たる床付近のみが冷えてしまうでしょう。

風向きを上向きにすれば、冷気が室内をまんべんなく循環し、部屋全体を冷やせます。冷房効率を高めるためにも、冷房を使う際は風向きを上向きにしましょう。

なお、暖房の場合、風向きは下向きが適しています。冷気と暖気それぞれの性質を理解しておけば、エアコンを効率よく利用できます。

そもそも冷房能力が不足している

一般的に、エアコンには、冷房能力を発揮できる部屋の広さが畳数で設定されています。適応畳数より部屋が広ければ、十分な冷房効果を得られません。

また、建物が木造か鉄筋かによっても、エアコンの効き具合は異なります。鉄筋の方が冷えやすく、木造は冷えにくいとされています。

例えば、適応畳数が8~12畳のエアコンなら、木造の場合は8畳、鉄筋の場合は12畳を、使用に適した広さの目安にすると良いでしょう。

引っ越しなどにより、エアコンを使用する部屋が広くなった場合、室内が冷えにくくなる可能性があります。このようなケースでは、買い替えを検討しましょう。

室外機に原因がないかもチェックしよう

エアコンの効き具合は、屋外に設置された室外機の状態からも影響を受けます。室内が冷えにくい場合に、室外機について確認すべきポイントを押さえておきましょう。

室外機周辺に物を置いている

室外機は、室内機から送られてきた熱を外へ排出する装置です。排出口の前に物が置かれているような状態では、熱気を十分に外へ逃がせません。

屋外に設置する室外機の周囲には、植木鉢・ホース・バケツなどの道具類や、子どもが遊ぶおもちゃなど、さまざまな物を置いてしまいがちです。

排出口をふさいでいる物だけでなく、周囲に置いてある物も含め、きれいに片付けましょう。熱気が逃げやすくなり、室外機自体も熱を持ちにくくなります。

室外機に付着した汚れも、状態がひどくなると室外機が熱を放出しにくくなります。こまめに掃除することを心がけましょう。

直射日光が当たっている

室外機が直射日光にさらされると、室外機自体の温度が上昇してしまい、効率の良い放熱ができません。

特に、冷房を使用する夏場は、直射日光による温度上昇を起こしやすい時期です。エアコンの効きが悪くならないよう、室外機を直射日光から守る必要があります。

対処法としては、すだれやグリーンカーテンをかけたり、エアコン室外機カバーを取り付けたりする方法があります。

こまめな水かけも、室外機の温度を下げるのに有効です。内部に水が浸入しないよう、真上からかけるようにしましょう。

周辺環境を整えることが大事

室外機の周辺には物が集まりやすく、室外機自体が物置になってしまっている家庭もあるでしょう。

どうしても物が片付かない場合は、収納ボックスや棚を上部に備えた室外機カバーの利用がおすすめです。

カバーにより、室外機を直射日光や劣化から守ってくれるだけでなく、収納ボックスや棚で上部のスペースを有効活用できます。

エアコン室外機カバーは、さまざまなタイプの商品が販売されています。室外機のサイズや形状、周辺の状況に合わせて、適したものを選んでみましょう。

故障や劣化が原因の場合もある

これまで紹介した原因以外に、エアコン自体の故障や劣化が原因で室内が冷えない可能性もあります。この場合は、エアコンの修理や買い替えが必要です。

冷媒ガスが漏れている

室内から取り込んだ熱を冷やす冷媒ガスが漏れていると、そのほかの部分が正常に動いていても、空気が十分に冷やされず、冷気が室内に放出されません。

冷媒ガスのガス漏れは、新しいエアコンを設置した時やエアコンを移動した時にも発生しやすい現象です。

通常、エアコンの設置や移動は施行業者に依頼します。これらのタイミングで施工不良によりガス漏れが発生した場合は、業者に連絡すれば無料で対応してもらえるでしょう。

エアコンを長期間使い続けることでも、冷媒ガスのガス漏れは起こり得ます。この場合の修理は有償となるケースがほとんどです。

エアコン自体が故障している

室内が冷えない場合は、エアコン自体に不具合が生じている可能性もあります。エアコンの寿命は約10年と言われており、それ以上経過しているエアコンは注意が必要です。

風が出ないなど、分かりやすい故障以外にも、エアコンにはさまざまな不具合が発生する可能性があります。

故障を判断する目安の一つとして、タイマーランプに注目してみましょう。多くの機種は、何らかの異常が発生している場合に、タイマーランプが点滅するようになっています。

取扱説明書にもじっくりと目を通し、タイマーランプの点滅回数や間隔などから、故障の原因を調べてみましょう。

修理は専門業者に依頼する

エアコン自体の故障が原因で室内が冷えない場合は、修理や買い替えを検討する必要があります。どちらを選ぶかは、購入からの経過年数を目安にしましょう。

購入後5年以内であれば、修理後も長く使える可能性があるため、修理を依頼するのがおすすめです。自分で直そうとせず、メーカーや専門業者に依頼しましょう。

10年近く使用しているエアコンなら、全体的な劣化により、修理後も使えなくなる恐れがあります。修理と買い替えを比較検討するのをおすすめします。

金額面で比較した場合、買い替えの方が安く済むことがあります。点検してもらう際に、専門業者に相談してみましょう。

フィルターの汚れは掃除で簡単除去

エアコンが冷えない大きな原因の一つに、フィルターの汚れが挙げられます。以下に紹介する掃除の方法をマスターし、フィルターをきれいな状態にしましょう。

用意するもの

フィルターを掃除する際に用意するものは、掃除機・ブラシ・台所用中性洗剤・タオル・新聞紙です。

フィルターを掃除するためだけに用意するような物はありません。全て家庭内でそろえられるでしょう。ブラシは古い歯ブラシで構いません。細かい部分の汚れを隅々まで落とす際に、綿棒もあると便利です。

手際良く作業を進めるために、これらの準備品は最初に全て準備しておきましょう。

外す前、外した後に掃除機をかける

フィルターをそのままエアコンから外してしまうと、外す際にホコリが舞ってしまいます。外す前に、まずはフィルターや周辺のホコリを掃除機で吸い取りましょう。

エアコンに付いたままのフィルターに掃除機をかける際は、ヘッド部分を先が細いパーツに取り替えると、楽に吸い込めます。

フィルターを外した後も、再度掃除機をかけましょう。ホコリの多くはフィルターの表面に付着しているため、表側から掃除機をあてるのがポイントです。

裏側から掃除機をかけてしまうと、フィルターの目にホコリが詰まり、除去しにくくなります。

フィルターを洗う

掃除機だけでは、フィルターのホコリを除去しきれません。掃除機が済んだら、フィルターにシャワーをあて、ブラシを使って水洗いします。

この場合も、フィルターの内側からシャワーをあてたりブラッシングしたりするのがポイントです。外側に押し出すような感覚で、ホコリを洗い流しましょう。

落としにくい汚れは、台所用の中性洗剤を水で薄め、ブラシに付けてこすります。フィルターを傷付けないよう、使うブラシは古い歯ブラシなど柔らかめのものがおすすめです。

フィルターの隅や細かい部分の汚れを落としたい場合は、綿棒を使用しましょう。

しっかり乾かす

洗ったフィルターを乾かさずに戻してしまうと、ホコリが付きやすくなったり、カビが発生しやすくなったりしてしまいます。水気により、故障の原因にもなりかねません。

フィルターを洗い終えたら、しっかりと乾かすことが重要です。タオルで軽くたたくように水気を取った後、新聞紙に置いて天日干ししましょう。

タオルを使いたくない場合は、キッチンペーパーやティッシュペーパーでも構いません。干す前にある程度水気を取ることで、より早く乾きます。

なお、フィルターのフレームは熱に弱い素材でできていることが多いため、ドライヤーは使用しないようにしましょう。

部屋を効率的に冷やす方法

室内の温度は、工夫次第でより下げることが可能です。エアコンの効果をアップさせられる方法を、以下に三つ紹介します。

サーキュレーターと併用する

冷房効果をより高めたいなら、サーキュレーターの使用を検討してみましょう。サーキュレーターとは、室内の空気を循環させられる家電製品です。

見た目や機能が扇風機と似ていますが、扇風機が涼むためのものであるのに対し、サーキュレーターはあくまでも空気の循環を目的として作られています。

サーキュレーターは遠くまで届く風を直線的に起こせるため、室内の下部にたまった空気を部屋全体に循環させることが可能です。

エアコンからの冷気がたまりやすい場所に置き、状況に合わせて向きを変えるなど、最も効果が得られやすい置き場所や向きを探してみましょう。

室内に日光が差し込まない工夫をする

どんなにエアコンの設定温度を下げて室内を冷やそうとしても、外からの日光で部屋の空気が暖まれば、室温はなかなか下がらないでしょう。

特に、窓が多く開放的な構造の建物では、室内の空気が暖まらないように、しっかりと遮熱することが重要です。

遮光カーテンや遮光フィルム、すだれなどを使用し、日光が差し込まないように工夫しましょう。植物を育ててグリーンカーテンを作るのも一つの方法です。

マンションやアパートでは、ベランダからの照り返しにより、室温が上昇するケースも考えられます。照り返しを防ぐ方法として、ベランダにすのこを敷くのがおすすめです。

定期的にエアコンをクリーニング

エアコンはホコリやゴミがたまりやすく、長く使い続けていると冷房効率がどうしても低下してしまいます。冷房の効きを良くしたり、できるだけ長く使用できる状態を保ったりするためにも、定期的なクリーニングは必須です。

ただし、エアコン内部を隅々まできれいにすることは、素人にとって簡単な作業ではありません。また、不用意に内部のパーツを外してしまうことにより故障の原因になったり、保証の対象外になったりする可能性があるからです。

最低でも年1回、清掃業者にエアコンのクリーニングを依頼することも、選択肢の一つとして頭に入れておきましょう。

クリーニングを行うタイミングは、エアコンを使用する直前がおすすめです。余裕があるなら、冷房を使わなくなったタイミングでも、1度クリーニングを実施しましょう。

構成/編集部

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