フランスの人気車、ルノー「カングー」とシトロエン「ベルランゴ」に似たようなクルマは、日本のメーカーには存在しない。それぐらいユニークなカタチをしたクルマだといえる。しかし近いコンセプトを持つクルマは多い。軽自動車ではダイハツ『アトレーワゴン』、ホンダ『N-BOX』、三菱『ekスペース』、日産『デイズルークス』、スズキ『スペーシア』などがそうだ。小型車ではスズキ『ソリオ』も左右スライドドア、全高1745mmなので近いかもしれない。
しかしどれも運転席の着座位置は高く、乗用車系のポジションではないし、どれもサイズが小さい。このことからもいかにフランス生まれの2台が稀有な存在かがわかる。
輸入車を見てもステーションワゴンやSUVとは明らかに異なる。メルセデス・ベンツ『Bクラス』やBMW『2シリーズ』グランモデルとも違う。荷物をたっぷり載せて4〜5人で快適にロングドライブできるクルマは少ない。国産車では以下の2台が一番近いところに位置しているのかもしれない。
日産『NV200バネット』176万6660円〜
ホンダ『フリード』199万7600円〜
文/石川真禧照