緊急事態宣言が解除されても、私たちは第二波の懸念を抱えつつ、しばらくはコロナウイルスと共に生きていかざるをえない。厚生労働省は「新しい生活様式」として個々人が気を付けるべき基本的な感染対策や日常生活での注意点をまとめている。日本だけでなく、世界各国でこのような感染への注意喚起がされているが、ニューヨーク市ではより実践的な「安全なセックスのガイドライン」が公布されている。
あまりメディアで話題となっていないが、誰もが気になるポイントだと思うので、簡単に紹介していこう。
あなたは、あなたの最も安全なセックスパートナーです。
直訳すると上記見出しのようになるが、ガイドラインでは要するにオナニーこそが最も安全なコロナ対策だということをまず始めに述べている。もちろん、手や道具は行為の前にきちんと時間をかけて洗うことを推奨している。
まぁ、わかるけど、それだけではちょっと…という人にはセックスをする際には不特定多数の人との密接な接触は避け、一緒に住む人、信頼できる特定のパートナーとのみの行為が望ましいとしている。
とはいえ、特定のパートナーのいない独身者やこれから新しい出会いを求めている人などにとってはそんなこと言ってる場合ではないだろう。ワクチンができるまで1年も禁欲を保つのも…まぁ、難しい。
キス、激しい呼吸とあえぎ声はウイルスを拡散させる
ガイダンスではその辺も認めていて、新たな出会いや新しいパートナーを探す過程で、当然初めて身体を交えることもある。その際にはマスクやフェイスカバーを着用し、キスを避けることを推奨している。また、激しい呼吸とあえぎ声はウイルスをさらに拡大させる可能性があるためなるべく避けるようにとのことだ。なんだか、現実には難しい気もするが、頑張るしかないのだろう。
それを避けるための方法として、「Make it a little kinky.」(少し変態になれ)という提案がされている。例えば、対面を避ける体位や直接的な接触を避けつつ一緒に行う自慰行為、Zoomなどのオンラインツールを使う方法など。さらに、かなり違和感はあるが、壁のような障壁を作ったうえでのセックスも提案されている。ちょっとイメージしにくいが、壁の穴を通してセックスをするということなのだろうか? このようななかなか際どい提案も書かれているが、ここですべては紹介しきれないので、より詳細が知りたい方は頑張って原文を読んでみて欲しい。あえて直接的な表現でわかりやすく書かれている。
そして、行為の後は手や道具を入念に洗うことももちろん推奨されている。
と、ここまで見てきたが、Withコロナ時代のセックスにはかなりクリエイティブな発想やぶっ飛んだ代替手段が必要であるようだ。だが、人間である以上、性欲があるのは当然であるし、人間であることをやめることはできない。そこで求められてくるのはコロナウイルスに対する正しい知識と確かな予防だ。だが、残念ながら日本ではここまで詳細に書かれたガイドラインはまだないようだ。このニューヨークのガイドラインは今後も更新されていくようなので、自分の身を守るためにも定期的にチェックしてみてはどうだろうか。
文/Zakky