2020年9月からスタートする、キャッシュレス決済を促進するための「マイナポイント制度」。マイナンバーカードを保有している方が、登録したキャッシュレス決済でチャージ、もしくは買い物での支払いを行うと25%(最大5,000円分)がポイント還元で還元されるお得な制度だ。
さて、マイナポイントには「マイナポイントアプリ」が存在するのをご存知だろうか?しかしこのアプリ、ポイントを確認したり、ポイントを使用したりできるものではない。では、マイナポイントアプリでは何ができるのだろうか。本記事では、マイナポイントアプリとは何か、解説していく。
マイナポイントアプリとは?何ができるの?
はじめに結論を言えば、「マイナポイント」アプリはマイナポイントの予約、登録を行うために必要なアプリ。「マイナポイント」は、キャッシュレス決済を促進するために国(総務省)が2020年9月から実施される制度だが、実は「マイナポイント」というポイントが存在するわけではない。還元されるのは、各キャッシュレス事業者のポイント(LINE PayならLINEポイントなど)だ。
あくまでも予約・登録を行うためのアプリであるため、マイナポイントアプリで還元されたポイントを確認できたり、使用したりはできない。具体的には、マイナンバーカードをスマホに読み取らせ「マイキーID」という番号を設定するために使用する。マイキーIDと使用するキャッシュレス決済(QRコード、バーコード、クレジットカード、デビッドなど)を紐づけることで、ポイントが還元される仕組みだ。
アプリの対応機種は?iPhone、Androidどちらでも使える?
マイナポイントアプリは、iOS(iPhone)版、Android版、パソコンソフトの3つが用意されている。ただし、それぞれアプリの仕様、登録の手順が異なるため、それぞれの方法を確認してほしい。
Androidの場合
Androidの場合、予約・登録のために2つのアプリをダウンロードする必要がある。一つは、マイキーIDを発行するために必要な「マイナポイント」アプリ。もう一つは、マイナンバーカードに搭載される電子証明書(署名用電子証明書及び利用者証明用電子証明書)の利用、電子証明書の内容を表示するための「JPKI利用者ソフト」だ。
ちなみに「JPKI利用者ソフト」は、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が提供するソフト(アプリ)で、電子証明書(署名用電子証明書及び利用者証明用電子証明書)の有効性を確認するためのもの。
両方のダウンロードが済んだら、マイナポイントアプリを起動し「マイキーIDの発行」をタップ。画面の指示に従って登録を行おう。
また、スマホ本体がマイナンバーカードの読み取りに対応しているかは、「マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧」から確認できる。
iPhone(iOS)の場合
iPhoneの場合、必要なアプリは「マイナポイント」だけ。App Storeで「マイナポイント」と検索し、ダウンロードしよう。ダウンロード後は、「マイナポイントの予約(マイキーIDの発行)」をタップし、カードの読み取り、暗証番号を入力する。
iPhoneの場合、マイナンバーカードの読み取りに対応しているのは「iPhone 7」以降の機種。iPhone6やiPhone SE(第一世代)は、カードの読み取りができないため、他の手段(パソコンや窓口)で予約・登録をする必要がある。
パソコン版ソフト
パソコンからマイナポイントの予約を行う場合には、マイナポイントのサイトから、「マイキーID作成・登録準備ソフト」をダウンロードし、マイナポイントの予約(マイキーIDの発行)をクリックする。
また、パソコンから登録を行う場合には、マイナンバーカードを読み取るため、公的個人認証サービス対応の「ICカードリーダライタ」が必要となる。カードリーダライタがない場合や、パソコンのOSやブラウザの動作環境に対応していない場合は、他の手段で予約・登録をしよう。
アプリで上手く登録ができない時は?
マイナンバーカードがスマホに読み取れない時は、まずカード読み取りの対応機種かどうかを改めて確認し、次に、スマホ本体にカードをかざす場所が正しいか確認する。それでも上手くいかない場合は、「マイキープラットフォームお問い合わせ窓口」のページから、チャットボット、もしくは電話で問い合わせをしてみよう。
また、マイナンバーの暗証番号を3回間違えてしまうとロックがかかってしまう。その場合は、市区町村の窓口で手続きが必要だ。他の手続きもできなくなっている可能性があるため、早めに暗証番号の再設定を行っておこう。
「スマホが読み取りに対応していない」「ICカードリーダライタ」がない、など必要な環境が整っていない場合は、全国に設置されている「マイナポイント手続きスポット」を活用しよう。マイナンバーカードさえあれば、手続きを行うことができる。全国のマイナポイント手続きスポットは、「マイナポイント手続スポット検索」から調べよう。
文/oki