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エアコンから嫌な臭いがする時の原因と対処法

2020.07.16

エアコンの嫌な臭いの原因は、エアコンの本体や部屋の中にあります。臭いが気になる場合は、一時的な対処法でその場をしのぐよりも、掃除などで原因を取り除くことが大切です。定期的に専門の業者に掃除を依頼してもよいでしょう。

エアコンの嫌な臭いの原因は?

エアコンから出てくる風に『嫌な臭い』が混じっている原因は、エアコン内部やフィルターなどに潜んでいます。嫌な臭いを断つためにも、思い当たる原因がないか振り返ってみましょう。

カビの繁殖

久しぶりにエアコンを稼働した場合、雑巾のような嫌な臭いがすることがあります。その原因の多くは、カビです。エアコンの内部には、カビが好む湿気やホコリがたまりやすくなっています。

カビが水回りに発生しやすいことからも分かるように、繁殖しやすいのは湿度の高い環境下です。ホコリなどの汚れがカビの栄養源であることも、繁殖を助長していると考えられるでしょう。

こうして増え続けたカビが湿気や結露などの水分と合わさることで、嫌な臭いが発生するとされています。

タバコや汗などの生活臭

エアコンは部屋の空気を取り込んでから、暖かい風や冷たい風が出てくる仕組みです。そのため、部屋の中に臭いの原因があると、空気と一緒に内部へと取り込んでしまいます。エアコンのフィルターに臭いの原因物質がくっついて、風の吹き出し口から臭いが出てきてしまうのです。

喫煙する習慣があるなら、タバコのヤニが原因であることも考えられます。日常的に室内でトレーニングをしている場合は、汗の臭いがエアコンに付くこともあるでしょう。他にも、料理で生じた油の臭いや、飼っているペットの臭いがエアコンに付くこともよくある話です。

カビが繁殖しやすい理由

エアコンの内部はカビが繁殖しやすい条件がそろっています。カビの活動が盛んになる環境であるのと同時に、栄養分も豊富なのです。一般的にカビは高温多湿の環境を好みますが、エアコンの内部は冬場もカビの温床になりやすいとされています。

カビが好む環境になっている

エアコンの内部でカビが繁殖する過程には、気温と湿度が関係しています。カビにとって快適な気温は2030℃くらいです。夏だけでなく冬も暖房によってエアコン周りが暖かくなることから、年間を通していつカビが繁殖してもおかしくありません。

エアコンの内部はカビが好む『多湿』の環境でもあります。冷房運転の際にはエアコンの内部で結露が発生しやすく、カビにとっては繁殖にうってつけな環境です。

一方、暖房運転時はエアコンの内部が乾燥しやすいとされています。しかし、冬場は室内と室外の温度差によって結露するケースもあるため、季節にかかわらず対策が必要です。

ホコリや汚れが栄養源に

カビも他の生き物と同じように、栄養を摂取して成長・繁殖します。カビの主な栄養はホコリ・汚れ・水分・食品・ゴミなどです。

エアコンは使用するたびに空気中のホコリやチリを取り込むため、フィルターだけでなくフィンやファンにも汚れがたまります。結露して発生した水分も、カビの大好物です。

ホコリや汚れなどを放置していると、カビがどんどん繁殖してしまいます。掃除をしているつもりでも、細かいすきまや手が届きにくい機械部分もあります。掃除をしにくい場所ほど、ホコリや汚れがたまりやすいのも悩みの種です。

放置するとどんな問題がある?

エアコンのホコリやカビなどをそのままにしていると、臭い以外にもさまざまな問題が生じます。エアコンだけでなく健康にも影響を及ぼす可能性があるため、臭いが気になったら早めの対策が必要です。

体調が悪くなる

エアコンにカビが生えた状態では、使用するたびにカビの胞子を部屋中にまき散らすことになります。カビによる悪影響は臭いだけではありません。人がカビの胞子を大量に吸い込むと、体調にも影響が出る恐れがあります。

カビによる健康被害として有名なものには、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮ふ炎などの皮ふの異常、肺炎・ぜんそくなどがあります。自分自身はもちろん家族の健康を守るためにも、エアコンの手入れとカビ対策は欠かせません。

エアコンの機能低下

エアコンの内部がホコリやカビなどで汚れたままでは、エアコンの性能にも影響が出ます。エアコンの効きが悪くなる原因の一つが『熱交換器』の汚れです。

エアコンは内部の熱交換器という部品で、空気を加熱したり冷却したりしています。熱交換器が汚れていると本来の効率が低下して、空調性能が悪くなってしまうのです。

汚れがたまって送風機能が低下すると、電気代が高くなる可能性もあります。エアコンが必要な風量を維持しようとして、より多くの電力を消費するからです。

エアコン本体の不具合

エアコンの汚れを放置していると、中から水が漏れてくることもあります。水は水でも、水道から出てくるようなきれいな水ではなく、汚れが溶け込んだ汚水です。部屋が汚れるばかりか、排水不良でエアコンが故障する原因にもなります。

エアコンの水漏れにはいくつか原因がありますが、エアコン内部の『ドレンパン』が汚れることで起こるケースが多いです。

ドレンパンは、エアコンの風の吹き出し口の上にある部品で、冷房時に発生した水分を集めて外に排出する役割があります。ドレンパンが汚れると排水不良を起こし、逆流して水が漏れてしまうのです。

すぐに実践できる臭いの対処方法

エアコンの機能を利用した簡単な方法で、カビの臭いを軽減できます。臭いやカビを完全に除去できるわけではありませんが、「カビ臭いけどすぐにエアコンを使いたい」というときに役立つでしょう。

10分程度窓を開けて運転する

窓を閉め切った状態でエアコンを付けると、エアコンの内部にたまったカビの胞子が部屋に充満します。カビの臭いがこもるだけでなく、カビの胞子を吸い込んでしまうことになりかねません。

対処法として、エアコンを付けてから10分程度は窓を開けたまま運転するという方法があります。窓を開ける目的は、部屋を換気することです。

エアコンを付けた直後は、カビが吹き出しやすいといわれています。窓を開けている間は冷暖房の効果が薄れますが、カビの胞子を外に逃がすことで臭いが和ぐでしょう。

暖房30度で1時間運転する

エアコンの内部を乾燥させて湿度を下げれば、カビの繁殖を防いだり、死滅させたりする効果が期待できます。エアコンの内部を乾燥させる『内部クリーン』という機能がなくても、暖房運転によって一気に乾燥させることが可能です。

温度設定は30℃前後を目安にして、1時間程度運転させます。ポイントは、窓を開けたままにして運転することです。窓を開けるのは、カビの死骸を外に追い出す目的があります。カビが全滅するわけではありませんが、臭いを軽減させたいときに試したい方法です。

冷房16度で1時間運転する

エアコンの設定を最低温度にして、1時間冷房運転するのも手です。冷房運転をすると、エアコンの内部に結露が発生します。「結露するとカビが増殖して余計に臭うのでは?」と思ってしまいますが、あえて結露をたくさん発生させるのが目的です。

大量の結露が水となって『ドレンホース』に一気に流れることで、臭いの原因となるカビや汚れが押し流されます。掃除をする時間がないときの一時的な対処法として、覚えておくとよいでしょう。

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