食欲がないときでもスルリと食べられるそうめんは、夏を代表する食べ物です。カロリーの低い食べ物と思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。そうめんをヘルシーに食べるポイントや、おすすめレシピも押さえておきましょう。
そうめんの原料
そうめんは、どのような原料を用いて作られているのでしょうか。うどんや冷や麦との違いについても解説します。
小麦粉、水、塩、油
そうめんの原料は、小麦粉・水・塩などです。これらをよく練り混ぜて、引いて伸ばすことで細長い麺が作られます。うどんやそばのように、生地を切って作るわけではありません。
また、生地を伸ばす際には、乾燥を防ぐために油が使われています。麺同士がくっつかないようにすることも、油分の役割です。油の種類を変えることで、さまざまな風味のそうめんが作り出されています。
うどん、冷や麦もほぼ同じ原料
そうめんと似た食べ物に、うどんや冷や麦があります。これらも小麦粉・水・塩を原料として作られており、そうめんとほぼ同じ原料です。
諸説ありますが、そうめんの原型は奈良時代に、うどんの原型は鎌倉から室町時代に日本へ伝来したといわれています。元々は中国由来の食べ物でした。
やがて太いそうめんや細い冷や麦が作られるようになり、見分けがつかないため生産者や消費者に混乱が生じます。
そこで、『JAS(日本農林規格)』により、それぞれの区別が定められました。この規格では、そうめん・冷や麦・うどんは、麺の太さのみで区別されています。
そうめんのカロリーは?
文部科学省が提供している『食品成分データベース』を参考に、そうめんのカロリーを見ていきましょう。『乾』『ゆで』それぞれの状態について確認しましょう。
1人前100gで計算すると
一般的に、市販のそうめん1束は50gです。2束合わせた100gが、1人前の分量の目安とされています。
乾麺の状態100gに含まれるカロリーは約356kcalです。そうめんをゆでた際の重量変化率は約270%とされているため、乾麺100gをゆでると、重さが約270gに変化します。
ゆであがったそうめん100gあたりに含まれるカロリーは約127kcalです。
ほかの食品のカロリーもチェック
そうめん以外の麺類や炊いたご飯のカロリーは、1人前の分量でどのくらいになるのでしょうか。前項で使用した食品成分データベースで確認します。
炊いたご飯
炊いたご飯100gに含まれるカロリーは約168kcalです。ゆでたそうめん100gと比べ、カロリーが約41kcal高いことになります。
茶碗1杯分のご飯を約150gとする場合、含まれるカロリーは約168kcal×1.5=約252kcalです。
1人前の分量で比較すると、炊いたご飯のカロリーはそうめんの約2倍になることが分かります。
なお、米1合の重さも約150gですが、米の重量変化率は約210%とされているため、米1合を炊いた後の重さは約315gに変化します。おおよそ2人前の分量です。
同じ麺類100gと比較
干しうどんの乾麺は、100gあたり約348kcalです。ゆでた干しうどん100gのカロリーは約126kcal、干していないゆでうどん100gなら約105kcalに変化します。
干しそばの乾麺は、100gあたり約344kcalです。干しそばをゆでると、100gあたりのカロリーは約114kcalとなります。干していないゆでそばは、100gあたり約132kcalです。
乾いた状態のスパゲッティは、100gあたりのカロリーが約378kcalとなっています。ゆでた後、100gに含まれるカロリーは約167kcalです。
ラーメンなどに使われる中華麺は、生麺100gあたり約281kcalのカロリーを含みます。ゆでた後の中華麺100gに含まれるカロリーは、約149kcalです。