新型コロナウイルスによる影響により、在宅勤務やテレワークを積極的に取り入れる企業が増えている。それに伴いWeb会議ツールの需要も高まっているが、数ある中でどれを選ぶべきかは意外と難しい。
そこで本記事では、Zoom、Webexなどと並び高い知名度を誇る「Skype(スカイプ)」とは何か、どのような特徴があるのかを紹介したい。
スカイプとは?
インターネット通話サービスの先駆けとして、2004年にスカイプ・テクノロジー社によってリリースされたサービスだが、その後2011年にマイクロソフト社によって買収された。現在はマイクロソフト社のサービスの一部となっており、スカイプアカウントだけでなく、マイクロソフトアカウントでもサインイン、利用することができる。Web会議(ビデオ通話)の他、スカイプ同士であれば音声通話、チャット(インスタントメッセージ)などがすべて無料で利用可能だ。
Windows、MacOS、Android、LinuxなどのOSに対応しているため、パソコン、スマートフォン、タブレット、Alexaなど幅広いデバイスで利用できるのもメリットの一つ。ビジネスでもプライベート利用でも人気が高いツールだ。Windows 10にはスカイプがプリインストールされているため誰でもすぐに利用可能。また、ビジネス向けには有料の「Skype for Business」も展開されている。
【参考】セキュリティーも充実!法人向けビデオ会議ツール「Skype for business」の使い方と便利機能
スカイプの基礎知識 料金と便利機能
ここでは、スカイプの基礎知識とマスターしておきたい便利な機能を紹介する。まだスカイプを使ったことのない方は、まずここで紹介する項目を覚えておこう。
スカイプは無料?パソコン以外からでも使える?
料金
Web会議、音声通話、インスタントメッセージ、ビデオ通話などすべての機能を無料で使用できる。ただし、インターネットに接続されていない携帯電話・固定電話への通話には料金が発生するので注意が必要だ。携帯電話や固定電話への通話料金は「Skypeクレジット」または「月額プラン」で支払いを行う。
パソコン、スマホどちらでも使える
スカイプは、パソコンに加えスマートフォンやタブレットでも利用可能。アカウントを保有していれば、違うデバイスで外出先から利用することもできる。
音声通話
スカイプ同士であれば、世界中どこにいる人とでも無料で音声通話ができる。グループを作成することで、複数人で会話をすることも可能だ。また、通話の録音機能が備わっているため会議での使用にも適している。
インスタントメッセージ(IM)
インスタントメッセージでは、テキストによるメッセージ(チャット)の他にファイルの送受信も行える。チャット内でも、グループを作成し複数でやり取りをすることも可能だ。頻繁にやりとりをするチームのメンバーでグループを作成しておこう。
ビデオ通話
スカイプでは、カメラを使ったビデオ通話ができる。利用するためには、カメラ内蔵のPC・マイク・スピーカーが必要だ。もし、PCにカメラが搭載されていない場合は、ウェブカメラを別途購入するか、スマホ・タブレットから利用することになる。
スカイプのビデオ通話は、グループを作成すれば最大50人まで同時接続が可能。録画・録音もでき、そのデータはクラウド上にMP4ファイルとして30日間保存される。
スカイプの便利な機能
画面共有
自分のパソコンやスマホに表示されている画面を、相手の画面に表示させながら通話をすることができる機能。写真を見ながら会話を楽しんだり、口頭での説明が難しい事項を書類、資料を見ながら説明することができる。特に、Web会議で使用する方はマスターしておきたい機能の一つだ。
Meet Now
2020年4月より利用可能になった、スカイプの無料Web会議サービス「Meet Now」。アカウントもアプリも必要なく、手軽にWeb会議を利用できるのが特徴だ。スカイプを普段使っていない人でもWeb会議に参加できるため、気兼ねなく利用できるのが嬉しいポイント。また、「背景ぼかし機能」が備わっており、自宅での急なWeb会議でも室内を見られずにビデオ通話ができる。
スカイプMeet NowとGoogle Meets(旧:ハングアウト)との違い
スカイプとよく似ているサービスに「Google Meet(旧ハングアウト Meet)」がある。ここでは「Google Meet」とスカイプの新サービス「Skype Meet Now」の特徴を比較しながら紹介する。それぞれの特徴を踏まえて、上手に使い分けてほしい。
Google Meet(旧ハングアウト)の特徴
「Google Meet」は、Google社が提供するWeb会議ツール。同時に最大100人まで会議に参加でき、URLを共有すれば専用のアプリは不要。(利用にはGoogleアカウントが必要)
2020年9月30日までは、時間無制限・録画機能付きで利用可できるが、それ以降は1回60分の制限が設けらる予定だ。Googleカレンダーやドキュメント、スプレッドシートとの連携に長けているのが最大の特徴で、普段Googleのサービスを利用している方にとっては、相性が良いツールと言える。
Skype Meet Nowの特徴
一方、スカイプの「Meet Now」は、1度に同時に参加できる人数は最大50人までだが、アプリだけでなく「アカウントの作成も不要」という点がGoogle Meetと異なる。
使い方は、公式サイトから「無料の会議を作成」をクリックし、表示されたWeb会議用URLを共有するだけ。主催者も、アカウントやアプリが不要で利用できるWeb会議サービスは珍しい。会議用URLに有効期限はなく、いつでも使うことができる。
主催者、ゲストともにアカウント登録をしていなくても利用できるため、相手に手間をかけることなく会議を開催できるのが魅力だ。ビデオ通話ではスカイプの基本機能を使用でき、録画・録音機能も利用可能。
文/oki