非常用持ち出し袋には何を入れる?
非常用持ち出し袋一つで、避難所での暮らしが大きく変わるといっても過言ではありません。支援物資の到着が遅れることを想定し、家族1人1人の性別・年齢・健康状態に合わせて準備を進めましょう。
本当に必要なものは?いざという時のために準備しておくべき防災グッズリスト|@DIME アットダイム
飲料水や食料品
水は500mlのものを数本用意します。持ち運びを考えて1人につき2〜3l分あるとよいでしょう。食料品は『避難用行動食』と『被災生活用非常食』の両方を準備します。
避難用行動食は、避難行動中の栄養補給のための食料です。最大1日分を目安に用意しましょう。コンパクトでカロリーがある栄養補助食品などが適しています。
被災生活用非常食は、避難所で食べることを想定して選ぶのがポイントです。缶詰やレトルトパウチ食品など、加熱せずに常温で食べることができ、長期保存が可能なものがベターです。
貴重品
避難所生活が長引くことを想定して、預金通帳・印鑑・保険証なども持っていくと安心です。財布もあると便利ですが、被災状況によっては店舗でクレジットカードが使えない恐れがあります。
2011年3月11日に起こった東日本大震災では、被災から間もなくしてスーパーが再開したものの、クレジットカードが使えないことがニュースになりました。地震に限らず、台風でも停電時には電子決済がストップするため、あらかじめお札と硬貨の両方を備えましょう。
医薬品
持病があって薬を飲んでいる場合は『3日分』を目安に薬を入れましょう。災害が発生してから3日間は『超急性期』といい、外からの支援が望めない可能性があるからです。持病によっては、大規模災害に備えて多めに準備するとよいでしょう。
慣れない避難所生活で体調を崩す可能性があるため、常備薬もあると便利です。痛み止め・総合風邪薬・胃腸薬などの飲み薬や、消毒剤・かゆみ止め・湿布などの外用薬も、いざというときに頼りになります。
衣類や日用品
衣類や日用品はかさばりますが、あるのとないのとでは大違いです。一般的に衣類の支援は数日~1週間程度かかるとされています。洗濯機がない避難所もあり、数日分の服や下着もほしいところです。
特に女性は避難所で下着を干すのが難しいので、多めに準備してもよいでしょう。生理用品の支援も時間がかかる可能性があるため、十分な数を携帯することが肝心です。乳幼児がいる家庭では、必要に応じておむつやおしりふきも用意しましょう。
台風から身を守るために
雨風が強まると山・河川・海などの状況が目まぐるしく変化し、歩き慣れているはずの道でさえ危険な場所と化します。災害の状況を把握するためにも、小まめに情報をチェックすることを心掛けましょう。
不要不急の外出は控える
避難勧告が出ていないからといって、普段と同じように外出するのは控えましょう。道路が浸水すると側溝や用水路の位置が分かりにくくなり、転落する恐れがあります。河川・田んぼ・海岸などの見回りも危険です。土砂崩れのリスクも高まることから、山や崖にも近づかないようにしましょう。
「車なら安心」ではないのも、台風の恐ろしい点です。1時間に20mm以上の雨が降った場合は、ワイパーを速く動かしても前が見えにくくなります。ブレーキがきかなくなる『ハイドロプレーニング現象』が発生する可能性もあり、車での移動も非常に危険です。
災害情報は常にチェックする
台風が発生しているときは、テレビやスマートフォンを使って『警戒レベル』を確認しましょう。迅速に避難できるように、防災情報が5段階のレベルに分けられています。
『警戒レベル1』の際は、最新の防災気象情報をチェックするなどして、災害に備えましょう。『警戒レベル2』では、ハザードマップの確認が必要です。
被害が想定される地域に住んでいる場合は『警戒レベル4』で避難し、体の不自由な人や高齢者とその支援者は『警戒レベル3』の段階で避難を開始します。『警戒レベル5』はすでに災害が発生していることから、命を守るために最善の行動を心掛けましょう。
構成/編集部