日本を代表するプレミアムビール『ヱビスビール』の130年の歩み
ドイツバイエルン産アロマホップをふんだんに使用し、通常よりも長い期間熟成し旨味あふれるふくよかなコクが特長の麦芽100%のビール。
それが金色に輝くプレミアムビール『ヱビスビール』だ。
今回は誕生から130年を迎えた「ヱビスビール」の歴史を振り返りたい。
1887年頃は日本企業の勃興期といわれ、様々な民間企業が誕生した時期だった。ビール事業の将来性に着目した東京や横浜の資本家が集まり、日本一のビール会社を目指して1887年9月「日本麦酒醸造会社」が設立される。
安定株主を得た日本麦酒は、よやく醸造場を完成させ1890年2月25日、 恵比寿ビールが発売された。
「東洋のビール王」と称される社長の馬越恭平が1899年に日本初のビヤホール「恵比寿ビヤビール」を銀座にオープン。飲用体験の場をすでに明治時代に築いていた。
1900年のパリ万国博覧会で金賞を受賞。1904年に米国で開催された米国セントルイス万博でグランプリ受賞。100年以上前に、ヱビスビールは世界でも認められていた。
1901年2月、貨物積卸専用の「恵比寿停車場」を開設。そして1906年10月に「恵比寿駅」が開業(旅客取扱い開始)。
1928年1月には、渋谷町下渋谷の伊達跡などが恵比寿通一・二丁目と改称。ブランド名が駅名になり、街の名に。東京を代表するビールとして人気を博した。
1937年を境に日本経済は急速に戦時色を濃くしていく。1940年には配給制が開始。1943年、すべてのビール会社の銘柄別ラベルは廃止され、3種類の用途別になる。
1949年9月、大日本麦酒は過度経済力集中排除法の適用を受け、日本麦酒、朝日麦酒の2社に分割。日本麦酒は「サッポロ」「ヱビス」を継承する。
1971年、日本麦酒会社の社長に内多蔵人が就任。ドイツの法律「ビール純粋令」に着目し、本場ドイツタイプ(麦芽100%)のビールとすることを決め発売する。
1988年、大人気のグルメ漫画で「ヱビスこそが本物のビールだ」と紹介される。そして、1994年からスタートした「ヱビスビールあります。」のキャンペーンはプレミアムブランドとしてビール業界で確固たる地位を築く。
その後、ヱビスの派生商品を次々と発売された。
・2003年 ヱビス<黒>発売
・2005年 ヱビス超長期熟成限定発売
・2006年 琥珀ヱビス限定発売
・2009年 シルクヱビス限定発売
・2016年 ヱビス マイスター発売
・2017年 ヱビス 華みやび発売
・2019年 ヱビス プレミアムエール発売
・2020年4月21日 ヱビス 吟醸発売
構成/ino.