夏バテ気味のときでも食べやすいそうめんは、夏の定番料理の一つです。「マンネリで飽きてしまう…」という人も少なくありませんが、実はバリエーションが豊富です。薬味を変えて、和風だけでなく、洋風や東南アジア風のそうめんも楽しみましょう!
そうめんは薬味を変えて飽きを防ぐ
夏になると、そうめんを食べる回数が増える人は多いでしょう。しかし、味が淡泊なことや食べ方がワンパターンで飽きてしまいがちという欠点もあります。
手軽なそうめんは夏の定番
そうめんは季節を問わず販売されていますが、特に夏になると食卓に登場する頻度が増える家庭が多いのではないでしょうか?
ツルッとした喉ごしやさっぱりした味わいが、暑い季節にぴったりというのが理由の一つでしょう。また、夏バテ気味で食欲がないときでも食べやすいということもあります。
さらに、サッとゆでるだけで食卓に出せる手軽さも、夏に食べる頻度が増す理由です。子どものいる家庭であれば夏休みになると、子どもたちが家にいる時間が増えます。そのため、朝晩の食事の支度に、お昼ごはんの支度も加わることも珍しくありません。毎日3度の食事の支度は大変なため、お昼ごはんは簡単に作れるそうめんにする家庭も多いのです。
淡泊なので飽きてしまいがち
連日、お昼ごはんにそうめんを出して、「そうめんは、もう飽きた」と子どもに言われたことがある人もいるのではないでしょうか?手軽に作れるのがそうめんの魅力ですが、味が淡泊なため、飽きてしまいがちなのがマイナス要素です。
しかし実際には、そうめんは、多くのバリエーションを楽しめる食べ物です。薬味を変えるだけで、和風から洋風、東南アジア風まで幅広いアレンジが可能なのです。また、薬味を変えることで、栄養バランスも良くなります。
大人向けの薬味だけでなく、子どもが楽しめる薬味もたくさんあります。家族みんなで、普段と違うそうめんを楽しみましょう。
そうめんの定番薬味といえば香味野菜
そうめんのみでは味が淡泊で栄養も偏るため、薬味が欠かせません。多くの家庭でそうめんと一緒に出されている定番の薬味を紹介します。
ネギから変わり種のパクチーまで種類豊富
定番の薬味といえば、そうめんを引き立てる香味野菜です。香味野菜の中でも定番の薬味はネギですが、青シソ・ミョウガ・ショウガなどもよく食べられています。それぞれ独特の風味や香りがアクセントになるだけでなく、見た目も鮮やかになります。
また、近年は、西洋や東南アジアのハーブやスパイスが手に入りやすいこともあり、そうめんの薬味として使われています。例えば、タイ料理やベトナム料理でよく使われる『パクチー』です。独特の風味が強いため、好き嫌いが分かれますが、東南アジア風のそうめんを楽しめます。
その他にも、イタリア料理に使われることが多い『バジル』や、洋風の魚料理などに使われる『ディル』などのハーブもあります。
香味野菜を組み合わせても美味しい
香味野菜をいくつか組み合わせて、薬味にするのもおすすめです。風味が増すだけでなく、組み合わせることでより食欲をそそる効果も期待できます。組み合わせる香味野菜は、好みで構いません。
しかし、何を組み合わせたら良いのか悩むのであれば、
- 大葉(6枚)
- ショウガ(1片)
- ミョウガ(3本)
- 万能ネギ(1束)
- スプラウト野菜(1パック)
以上の5種類の組み合わせてみましょう。スプラウト野菜は、クレソンスプラウトなど数種類がありますが、手に入りにくい場合は、カイワレダイコンでも代用可能です。
基本的に、それぞれを薬味として食べやすい大きさに切って混ぜ合わせるだけなので、料理が苦手な人でも簡単に作れます。
大人向けそうめんの薬味
大人向けには、辛味のある薬味がおすすめです。程よい辛さで食欲アップも期待できるため、夏バテ気味で食欲がないときに取り入れてみましょう。
シンプルに楽しむ「わさび」
わさびは、香味野菜以外の代表的な薬味です。普段から、そうめんにわさびを入れる人もいると思いますが、チューブに入って販売されているわさびを使っていませんか?
おすすめは、『本わさび』をすりおろした物です。本わさびは高価ですし、すりおろす手間も掛かります。しかし、チューブのわさびと比べると、風味や味わいに格段の差があります。
本わさびは、おろし金を使って『の』の字を書くようにすりおろしましょう。新鮮な風味を楽しむには、そうめんを食べる直前に食べる分だけすりおろすのが基本です。面倒だからと、全てすりおろして冷蔵保存すると、風味が落ちてしまうためおすすめしません。
さわやかな辛味が美味しい「柚子胡椒」
さわやかな柚子の香りとピリッとした辛さが魅力の柚子胡椒は、そうめんと相性が良い薬味です。柚子胡椒は、もともと古くから九州地方で親しまれてきた万能調味料の一つです。
細かく刻んだ柚子の表皮と青唐辛子・塩を混ぜ合わせて作られています。近年は、柚子胡椒の知名度が急上昇しているため、既に調味料として使用されている家庭もあるのではないでしょうか?
そうめんの薬味として使用するときは、めんつゆに柚子胡椒を溶かします。柚子胡椒は、青唐辛子の辛味があるため、味見をしながら少しずつ加えるようにしましょう。
なお、柚子胡椒は3つの材料のみのため、簡単に手作りすることも可能です。新鮮な風味を楽しみたい人や無添加にこだわりたい人におすすめです。
辛さで食欲アップ「キムチ」
キムチは韓国の代表的な食べ物の一つです。白菜などの野菜をニンニクや唐辛子・塩辛などで漬け込んで作られているため、旨味が凝縮されています。風味豊かなため、そうめんの薬味にもおすすめです。
キムチは酸味と辛味が特徴なため、暑くて食欲がないときに食べると、食欲アップも期待できるでしょう。また、キムチは発酵食品のため、健康や美容意識が高い人にも注目されています。
中にはキムチを食べたことがないという人もいるかもしれませんが、今ではスーパーで手軽に手に入ります。ただし、味や辛さは商品により異なるため、自分好みの1品を見つけて堪能しましょう。
子どもも楽しめるそうめんの薬味はこれ
「薬味は大人向け」「子どもが食べられる薬味は限られている…」と悩む人もいるのではないでしょうか?実際には、子どもが喜ぶ薬味もあります。
アレンジも豊富「梅」
梅は、昔から夏バテ予防として食べられているため、夏におすすめの食べ物です。梅干しが好きな子どもには、梅を薬味に使うのがおすすめです。そのままでも構いませんが、小さい子どもには、包丁で叩いてペースト状にすると食べやすくなります。
なお、梅干しによっては、塩分が強い物もあります。従って、めんつゆの濃さは、梅干しの塩分に合わせて加減しましょう。
また、梅は薬味だけでなく、そうめんをゆでるときにも使えます。そうめんをゆでるときに梅を入れると、梅干しの酸により麺にコシが出て、歯ごたえが良くなるのです。
2lのお湯に梅1粒が目安です。梅は、種を取らずにそのまま加えます。
担々麺風味を手軽に楽しめる「食べるラー油」
万能調味料として認知度が増している食べるラー油は、そうめんとも抜群の相性です。めんつゆのうま味に濃厚でピリ辛なラー油のうま味が加わり、「まるで冷やし担々麺」とネットでも話題になっています。
食べるラー油の量の目安は、小さじ1杯程度ですが、子どもには辛すぎることもあります。子どもの好みに合わせて量を加減するか、辛さが控えめのラー油を選びましょう。
また、めんつゆを水の代わりに豆乳で割ると、『豆乳坦々麺』のような濃厚でまろやかな味わいを楽しめます。めんつゆと豆乳の割合は、1対1が目安です。なお、少し味が変わりますが、豆乳がないときは牛乳でも代用できます。
洋風そうめんに変身「マジックソルト」
マジックソルトを使えば、洋風なそうめんを作ることができます。マジックソルトは、岩塩にスパイスやハーブがブレンドされています。そのため、マジックソルトで味付けするだけで、簡単に洋風のパスタのような味わいになります。
固めにゆでて水気を切ったそうめん(200g)に、オリーブオイル(大さじ1)とマジックソルト(適量)・レモンの絞り汁(1/2個分)を加えて混ぜ合わせます。お皿に盛って、ズワイガニ(60g)をトッピングするだけです。
ズワイガニは、ほぐし身でも缶詰でも構いません。また、ズワイガニの代わりにツナ缶や鮭缶を使うなど、簡単にアレンジも可能です。子どもの野菜不足が気になる人は、そうめんのトッピングによく使われるトマトやオクラを入れるのもおすすめです。
構成/編集部