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高速AFでチャンスを逃がさない!スナップ撮影の真打ち、FUJINONの24mm相当広角レンズ「XF16mmF2.8 R WR」のお手並み拝見

2020.05.24

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

スナップ撮影の真打ち16mmF2.8

前回は28mm相当の18mmF2レンズを取り上げた。その一歩先にある広角レンズが24mm相当のFUJINON「XF16mmF2.8 R WR」である。155gと抜群に軽いレンズで、ステッピングモーターを使った素早いAFがポイント。今回はその特徴を活かしたスナップを試みる。

ブラックかシルバーか、それが問題だ

FUJINONレンズには、シルバーとブラックの2色からレンズが選べる場合がある。シルバーはオールドレンズの風合いがあり、金属係数も高まる。私は迷わずシルバーを選んだのだが、絞り値の見やすさはブラックの方が上だ。そしてなぜか付属フードもブラックしかない。これは樹脂製なのでしかたないが、オプションで金属製シルバーフードも出して欲しい。ということで金属製フードを物色中。

コンパクトな16mmF2.8だが、2枚の非球面レンズを含む8群10枚構成と中身の詰まったレンズ構成だ。最短撮影距離は17cmと、18mmF2の8cmに負けている。また、18mmF2同様にレンズがスリムなので、ピントリングと絞りリングの幅が同じぐらいで操作性がやや悪い。そのためか2つのリングには段差があり、さらに滑り止めのギザギザの間隔も違い、感触だけでフォーカスと絞りリングの区別が付く。絞りリングはやや軽めの1/3ステップでのクリックあり。型番の最後のWRはWaterproofの略で、防塵・防滴、耐低温構造を意味する。

シルバーの方が金属感がある。文字の視認性はブラックの方が上だ

シルバーレンズにブラックのフードはいただけない

ブラックボディにシルバーレンズのコントラストが映える

ブラック&ブラックでは精悍さが強調される

ノーファインダーでAF-Cが使える

広角24mmであれば被写界深度を使ったパンフォーカスでスナップが撮れるが、今回はあまり絞り込まずにAFを活かして撮影してみた。被写体までの距離によってはF8でも背景がボケることがあり、パンフォーカス万能という訳でもない。理想はピントを合わせること。そして、広角の強みを活かしてなるべく被写体に近づき、ノーファインダーで素早く撮った。ISO感度オートで最低シャッター速度は1/200secにした、いつものスナップモードを使用。

16mmの描写は18mmよりもさらにカリッとした感じで、開放からシャープだ。絞り込んでも描写は変わらず、F11以上に絞ると回折現象で、解像度が下がる心配があるためあまり絞りたくない。X-E3はメカニカル+電子シャッターにしておけば超高速シャッターが使えるので、明るい場所で絞り込まなくても撮影できるのが有り難い。ということで16mmF2.8のオススメの絞り値はF2.8からF11の間なのだ。

24mm相当の画角は、さすがに広々として遠近感も強調され広角感が感じられる。使いやすい画角なのだが一歩前に出ないと散漫で迫力の乏しい画面になりやすい。スナップは基本ノートリミングでいきたいが、止む得ないときはトリミングすると、不要な部分が見えてくるので、次回から無駄な部分を省いていこう。ノーファインダーでは、画角がハッキリと分からないのでレンズの画角と視神経が直結するような気持ちで撮影枚数を重ねていくしかない。

居酒屋の店頭の梅酒を撮る。店内にはマスク姿の店員が、ガラス瓶には私が写り込んでいた。ここまで近付くとパンフォーカスで撮るのは難しい
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/200sec、F5.6、ISO800

散歩コースにある1958年に公開されたB級SF映画のポスターがあるスナックの店頭。かなり近付かないとポスターが大きく撮れないが、今回はAFがうまく働いてピントが合った
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/200sec、F5.6、ISO400

青梅街道を横断中。遠近法の絵画のような構図になった。絞りF5.6なので道路の標示は微妙にボケる
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/480sec、F5.6、ISO200

全体的には日陰で木漏れ日が当たっている風景。絞り開放で木にぶら下がる子供を捉えた。見た目はかなり暗かったが、4Kモニターで確認するとしっかり階調性のある画像が得られていた
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/240sec、F2.8、ISO200

木陰で涼む猫。よく見ると敷物の上に寝ている。定位置なのだろうか。ノーファインダーでカメラをググッと近付けて撮った。白い毛のハイライトが飛ばずに、影になった土の質感もリアルだ
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/200sec、F5.6、ISO200

F8まで絞っているがマクロ撮影のため、背景はボケている。AFが素早く合うの心地よい
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/210sec、F5.6、ISO200

立ち入り禁止のテープの文字が逆光でキレイに透けた。暗部もつぶれずに露出補正不要だった
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/600sec、F2.8、ISO200

スナップのため生まれたようなレンズ

FUJINONは広角レンズのラインナップが充実しており、16mmには高性能で明るいF1.4も存在する。さらに10mm-24mmという超広角ズームレンズもあり、迷ってしまう。スナップという用途を主眼に置けば小型軽量の重要度がアップ。16mmF2.8が俄然クローズアップされる。今や広角のスタンダードとも言える24mm相当の単焦点レンズは、標準ズームの次に選ぶ初めての交換レンズとしてもオススメである。

クラシッククロームで撮ると世界が一変する。古びた警告とブロック塀が昭和を思わせる
FUJINON XF16mm F2.8 FUJIFILM X-E3 1/280sec、F5.6、ISO200

写真・文/ゴン川野

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