数多くの企業が熾烈なシェア争いを繰り広げているコード決済アプリ。数あるサービスの中でもっとも利用されているものは何なのか。また、ポイント還元制度の終了が6月末に迫る中、継続してコード決済アプリを利用する意向がある人はどれくらいいるのか。
そんなコード決済アプリに関する様々な設問を設けた意識調査がこのほど、株式会社エアトリにより、20代~70代の男女910名を対象にして実施されたので、その結果を紹介していきたい。
コード決済アプリを利用したことがない人が約6割
コード決済アプリを利用していないと回答した人が57.2%で最多回答となった一方で、利用している人は41.8%となった。また過去に利用していたがやめた人は1.0%で一度使用すると継続している人が大多数のようだ。
●過去に利用していた人がやめた理由(抜粋)
・残高が気なり、面倒くさい。(40代・女性)
・アプリを立ち上げるのに時間がかかるし、読み込みに失敗したり、スマホの充電が切れると使えない。(50代・男性)
・セキュリティ上、不安。(60代・男性)
コード決済アプリ、「やり方がわからない」人が約4割!
コード決済アプリを利用していない理由として「やり方がわからない」が最多で35.7%となり、使い始める際に躊躇している人がいる事がわかった。続いて、「クレカや電子マネーの方が使い易いから」(30.9%)と、「始めるきっかけがなかった」(27.1%)人が約3割となった。
今後の利用について考えていない人は5割超
コード決済アプリを現在利用していない人を対象に、「今後コード決済アプリを利用してみたいと思いますか?」と尋ねる調査が行われた。すると、「いいえ」と回答した割合は52.8%となり、過半数は今後も利用意向がないことがわかった。続いて「検討している」人は34.2%という結果に。
利用されているコード決済アプリ、「PayPay」が最多で約8割!
コード決済アプリを利用している人を対象に、「コード決済アプリは具体的に何を利用していますか?」と尋ねる調査が行われたところ、インパクトのあるキャンペーンを次々と打ち出していたからか「PayPay」を利用している人が76.3%と圧倒的な利用率を示した。続いて、「LINE Pay」31.8%、「楽天ペイ」が28.9%となった。
コード決済アプリをダウンロードした数、「2個」以上が約7割
今までダウンロードしたコード決済アプリ数は「1個」が32.1%で最多となり、「2個」以上の複数のコード決済アプリを利用している人が67.9%いることがわかった。
一方で、実際によく使っているコード決済アプリ数は「1個」と回答した人が56.8%、「2個」と回答した人は30.5%だった。複数試した結果、一番使い易いアプリを駆使しているのかもしれない。
コード決済アプリ、「どんな少額でも利用している」人が5割超え
コード決済アプリを利用している人を対象に、「支払いがいくら未満の場合に利用しますか?」と尋ねる調査が行われたところ、「1,000円未満」は64.5%、「3,000円未満」は13.2%となり、全体では「3,000円未満」で利用している人が約8割となり、3,000円位までなら気軽に利用しやすいようだ。
コード決済アプリを利用する場所、「コンビニ」が最多で8割!
利用場所として一番多くあげられたのは「コンビニ」76.3%だった。続いて「ドラッグストア」は48.4%、「飲食店・カフェ」と「ネットショッピング」は同率で45.5%と約5割の人が利用していることがわかった。日々の生活で気軽に利用し、少額を支払うことが多い場所が上位を占めた。
約4割が「キャンペーンごとに使い分けている」と回答
コード決済アプリを「キャンペーンごとに使い分けている」人が最多の36.6%、「ポイント還元率によって使い分けている」人が35.3%となり、支払い時に最大限“還元”されるアプリを利用していることがわかった。
●感じている「メリット」(抜粋)
・財布、ポイントカードを出す手間を省き、支払い時にかかる時間の削減ができる。 (20代・女性)
・残高が見えて管理し易く、ポイント還元率が高くて現金よりお得。(20代・女性)
・誰が触ったか分からない現金を使う必要がなく小銭をジャラジャラ探さなくて良い。(30代・女性)
・手持ちがない時でも買い物ができる。(30代・女性)
●「デメリット」と感じていること(抜粋)
・スマホのバッテリーに心配になりがち。(20代・女性)
・使えないお店がまだまだある。(40代・女性)
・スマホの動作によりすぐ表示出来ないことがある(50代・男性)
コード決済アプリを使いこなせていると思う?
コード決済アプリを利用している人を対象に、「コード決済アプリを使いこなせていると思いますか?」と尋ねる調査が行われたところ、「はい」と回答した人が41.1%で最多となった一方で、「いいえ」と回答した人は23.7%だった。
「いいえ」と回答した人がコード決済アプリをいくつ利用しているのかを確認する調査が行われたところ、「1個」と回答した人が70.0%だったことがわかった。また、現時点では「わからない」と回答した人が35.3%おり、模索している様子がうかがえる。
ポイント還元制度の終了時期を知ってる?
2020年6月30日でキャッシュレス決済によるポイント還元制度が終了となる。このことを「知っている」と回答した人が最多で68.7%だった。一方で、知らない人は31.3%となり、37.4ポイント差となった。ニュースでも再三話題になっている中、未だに“知らない人”が3割もいる結果となった。
ポイント還元制度終了後も、「変わらず利用する」は4割
コード決済アプリを利用している人を対象に、「ポイント還元制度終了後でも、利用は継続しますか?」と尋ねる調査が行われたところ、「変わらず利用する」人は42.4%だったが、半数以上の人がどう利用するか検討していることも見えてきた。
政府による“ポイント還元制度”の導入を機にコード決済アプリを利用し始めた人も少なくない中、2020年6月以降はコード決済アプリの利用者数が減少してしまうかもしれない。
●利用継続を迷っている意見(抜粋)
・還元の名目で使用している機会も多かったので、一度様子を見る。(20代・女性)
・還元されなければ現金でも同じだから。(40代・女性)
・キャッシュバックなどメリットがなければ、よりメリットがある支払い方法を選択するのは当然(50代・男性)
※旅行サイト「エアトリ」調べ
<調査概要>
調査タイトル :「コード決済アプリ」に関するアンケート調査
調査対象 :20代~70代の男女910名
調査期間 :2020年3月11日~3月15日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社エアトリ
出典元:株式会社エアトリ
構成/こじへい