夏の定番メニュー『冷やし中華』は、具材を変えるだけで簡単にアレンジができるのがメリットです。料理は苦手という人にも簡単な、具材のアイデアやたれのバリエーションを紹介します。ほんのちょっとの手間や工夫で、冷やし中華をさらにおいしくしましょう。
冷やし中華の定番具材とは?
お皿に色とりどりの具材が盛り付けられていると、見た目で楽しめて、バラエティーのある味や食感でもさらに冷やし中華を堪能できます。カラフルな色合いに、食欲もアップすることでしょう。
まずは、冷やし中華の具材として「これは欠かせない」という意見多数の定番具材を三つピックアップしました。
シャキシャキ食感のキュウリ
冷やし中華の『緑担当』は、やはりキュウリが定番といえそうです。きれいな緑や黄緑色で清涼感がアップする上、食べたときのシャキシャキとした歯ごたえと、みずみずしい味わいが爽快です。
スーパーや八百屋さんで手軽に入手できること、洗って切るだけで調理が簡単であること、淡白な味わいで食べやすいこともメリットといえるでしょう。
キュウリ選びのポイントは、手に取ったときに重みがあり、表面にハリ・ツヤがあって緑が濃いものです。全体の太さがそろっていること、両端が硬いこともポイントです。イボはゴツゴツしているものを選びましょう。
彩りを添える錦糸卵
『黄色』担当は、何といってもパステルイエローが愛らしい錦糸卵でしょう。「卵はゆで卵や温玉派」という人もいるようですが、細長い錦糸卵は、千切りされたキュウリやハムと形がマッチして、まとまりよく見えるものです。
焼くときに、「薄くしたら、途中で破れてしまった」という経験がある人も多いかもしれません。コツは、卵液に片栗粉を加えることです。卵2個であれば、大さじ1の水で小さじ1の片栗粉を溶いて卵と混ぜ合わせると良いでしょう。また、溶いた卵液をザルでこしてから焼くと、ムラなく仕上がります。
「火加減が難しくて焦がしそう」という人には、電子レンジで作る方法もあります。ラップを敷いた耐熱皿に卵液を薄く流し込み、ラップを掛けずに600Wで1分30秒加熱すると、焼き色のないきれいな錦糸卵の出来上がりです。
みずみずしいトマト
『赤担当』の代表は、トマトという意見が多数のようです。鮮やかな赤色は、お皿をパッと明るくしてくれます。
甘酸っぱくてジューシーな味わいで、夏にピッタリでしょう。冷蔵庫でよく冷やしてから食べると、夏の暑さも吹き飛びそうです。
トマトの上手な選び方は、表皮をよく見ることが大切です。濃く色付いているものほど栄養価が高く味も良いです。表皮はツヤツヤでハリがあること、色ムラがないこともチェックしましょう。
また、手で持ったときにずっしりと重みがあることもポイントです。
意外と合うおすすめ具材
食欲が落ちる夏に、「食べやすくて大好きな冷やし中華、でもいつも食べていると味がマンネリで飽きる…」という人は、具材で変化を付けてみるのも一つの手です。
そこで、冷やし中華と相性の良い具材について紹介します。味に変化が欲しいときはもちろん、満腹感を感じたい人や、より高い栄養価へとアレンジしたい人にもおすすめです。
海鮮をのせて食べ応えアップ
「普通の具材だけだと、何となく量が足りない」というときには、海鮮具材でボリュームアップしてみましょう。
シーフードには、エビ・ツナ缶・ワカメ・カニカマ・ウニ・スモークサーモンなど、冷やし中華にもピッタリの食材がたくさんあります。豊富に取り入れることで、よりいっそう夏らしさが演出されます。
麺の上に複数の具材を並べて、しょうゆだれを回し掛けてワサビやガリを添えれば、ちらし寿司風冷やし中華に早変わりです。
エスニック好きなら、たれをナンプラーやスイートチリソースに変えても良いでしょう。海鮮具材と併せて、レタス・カイワレのほか、パクチーも添えると、南国ムード満点です。
別名森のバター アボカド
クリーミーで濃厚な味わいが魅力のアボカドも、冷やし中華におすすめの具材の一つです。
アボカドは、別名『森のバター』と呼ばれるほどまろやかな味わいと、栄養も豊富です。特にトマトとの相性は抜群で、赤と緑のコントラストで食卓が華やぎます。
和・洋・中いずれにも合うので、いつもの具材に足すのはもちろん、もう一工夫して『タイ風たれ』で風味をアップさせても良いでしょう。
たれの作り方は、市販の冷やし中華に添付のたれと、みじん切りした生姜・ごま油・ナンプラーを混ぜるだけです。アボカド・トマトと一緒に、ゆでエビやカニカマをトッピングして楽しみましょう。
冷やし中華の具材の切り方
冷やし中華は、具材の切り方一つでもアレンジ可能です。切り方の違いによって、食べたときの食感や、見た目の印象、食べやすさも変わります。
「普段は外食ばかりで料理をしない」という人でも、簡単にできる変化の付け方として活用しましょう。
キュウリの切り方
キュウリは、縦長の方向に繊維が走っています。繊維を断ち切るかどうかで食感が大きく変わるため、切り方を変えることで変化を付けることが可能です。
シャキシャキとした歯ごたえを楽しみたい人は、両端のヘタを落とし、キュウリを5cmほどの長さに切ります。切ったキュウリを縦向きにして3mmほどの薄さにスライスします。
スライスしたものを少しずつずらし、3mmずつ細かく切ると、縦切りの千切りキュウリの出来上がりです。
逆にしっとりした食感を好む人は、最初にキュウリを斜め方向に薄切りしてから千切りしましょう。千切りが面倒なら、ピーラー(皮むき器)でリボンのように長くヒラヒラの状態にするのもアリです。
ハムの切り方
ハムは、パッケージから出したときにお互いがくっついて束のようになりがちです。そのまま千切りにするとばらしにくいのはもちろん、盛り付けるときにハムが塊になってしまうこともよく起きます。
少し面倒でも切る前に1枚ずつはがしてから千切りをすると、後の処理が楽です。1枚ずつはがしたハムをふわっと半分にたたんで重ねてから切ると、カットも一度にできる上、ほぐしやすくなります。
ちょっとした手間とコツで、料理はグッと楽になるものです。