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毎年ジメジメと不快な天気が続く梅雨時には、体の部位があちこち痛くなったり、心理的にもうつうつとした気分になったりで、つらい思いをする人も多くいるようです。よくある症状と自分でできる対策、さらには梅雨時におすすめの食べ物・飲み物についても紹介します。
梅雨に起こる体調不良の症状
梅雨時期と言えば、どんよりとした天気が続き、気持ち的にもスッキリしないことが少なくありません。これといった原因が思い当たらないのにもかかわらず体調不良を訴える人も多いものです。
特によくある症状について三つの視点からまとめました。いずれかを経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
頭が痛い、体がむくむ
多くの人が経験する症状として真っ先に上げられるのは頭部の不調です。頭がずっしりと重く感じたり、キーンと偏頭痛がしたりすることが挙げられます。めまいや肩こりなどを一緒に訴える場合もあります。
これには気象や天気、気圧などが大きく関わっていると言われ、『天気病(気象病)』『天気痛』などと呼ばれることもあるようです。
『むくみ』もよく見られる症状です。夕方になるとパンプスやブースがきつくなったり、朝起きたら顔がパンパンになっていたりといった状態が起きやすくなります。
一般的には梅雨時期は余分な水分が体内にたまりやすく、それがむくみにつながると言われています。
いつもより眠気が強い
梅雨時期には仕事や家事をしていても眠くて仕方がなく、集中力が欠けた状態が続くことも珍しくありません。
湿気が強くムシムシした夜が続くと、不快感でなかなか寝付けなかったり何度も起きてしまったりと、眠りの質が低下することも多いものです。
それ以外にも、天気や気候に関する要因も考えられるかもしれません。6月は曇りがちな天気が多く、日照時間が短い月の一つです。太陽の光を浴びる時間が少ないため、体内の覚醒リズムが乱れるとも言われれます。
ほかには低気圧の影響によって、だるさや眠気を感じるという意見も報告されています。
食欲不振・吐き気がある
天気を反映しているのか、どんよりとした気持ちになりがちな梅雨時期には、食欲が減退したり、吐き気を感じたり、何を食べてもおいしく感じられなかったりすることもあります。
湿度の高さは、体内の水分コントロールだけでなく、消化不良など胃の働きにも影響があるとされます。
さらには、蒸し暑さのためどうしても薄着になったり、冷たいものをたくさん摂取したりしがちです。そのため体を冷やしてしまい、下痢などが起きやすくなることも考えられるでしょう。
梅雨に体調不良になる原因とは?
梅雨に起きる症状を引き起こす原因について考えてみましょう。昔から、『雨が近づくと古傷が痛む』など、天気と人間の体には深いつながりがあると考えられてきました。
天気や気温・気圧など、気象に関わる説を二つ考察します。
水分がきちんと循環しない説
人間の体内は、50~70%と大部分が水で構成されています。体内の水分は血液の循環や体温調節など、重要な役割を担っているのです。
ところが、梅雨の時期には体内の水分の循環がうまく機能しないせいで、体調が悪くなるという説があります。
高湿度のせいで余分な水分が排泄されず、体内に残ってしまうことが一因とされます。先ほどのむくみと同様、汗が体内から逃げにくいことで、体温調節もしづらくなるというわけです。
それに加えて、天気が悪いため外へ出て運動する機会が減少し運動不足になりがちなことも、体調不調につながりやすいと言われます。
気温や気圧の変化が激しい説
梅雨時は天気も気まぐれです。前日は雨が降り肌寒かったと思いきや、翌日は晴れて気温も上昇し、ムシムシと蒸し暑く変わることも珍しくありません。
日や週の単位だけでなく、一日のうちでも天気や気温の差も大きくなりがちです。また、梅雨時期には気温だけでなく気圧の変化も激しくなります。
そのような天気や気圧の変化に人間の体が順応できず、体調に不調をきたすと考えられています。
人間の体内では『自律神経』が体のあらゆる働きを調整していますが、梅雨には交感神経と副交感神経のバランスが乱れやすくなることに起因する、という説が有力なようです。
梅雨の体調不良への対処法
天気など自然現象は、人間のコントロールが及ばないものです。梅雨がない海外などへ脱出する以外は、自然とうまく付き合っていくしか方法はありません。
しかし、つらい症状をひたすら我慢するのではなく、緩和することを心掛けてみましょう。キーポイントは、『梅雨時期に乱れがちな自律神経を整えるよう心掛けて生活する』ことです。
ここでは、梅雨時期の体調不良を和らげる方法を三つ紹介します。何か特別なことをするわけではなく、健康的な生活の基本ともいうべき事柄ばかりです。
規則正しい生活を送る
質のよい眠りは、自律神経を整えるための大切なポイントです。生活のルーティーンを定め、決まった時間に寝起きするよう心掛けましょう。睡眠時間は、できれば7時間はキープしたいところです。
夜なかなか寝付けない場合は、寝る前にぬるめのお湯にゆっくりと浸かったり、ゆったりと読書や好きな音楽を聴いたり、呼吸法やヨガなどを行ったりして体をリラックスモードへと移行させてみましょう。
毎朝同じ時間に起き、カーテンを開けて日光を浴びることも大切です。曇りや雨の日でもカーテンを開けて、外の光を取り込みましょう。それにより『体内時計』がリセットされ、体が規則正しい生活サイクルを作りやすくなると言われています。
睡眠が充実しないと自律神経が乱れる!週一で「睡眠の日」を作る方法|@DIME アットダイム
適度な運動を習慣化する
日ごろから適度なエクササイズを心掛けることで、自律神経の働きが活性化されるようです。
ウォーキング・ジョギング・水泳などの有酸素運動を、ゆるやかなペースで15~30分行うことに加え、短距離走や筋トレ、ウエイトリフティングなどの無酸素運動もバランスよく取り入れます。
さらに踏み台昇降や足踏みなど、一定のリズムで同じ動作を繰り返す運動を20分以上続けることも有効です。朝の起床時や、日中でも眠かったり体がだるく感じたりするときには、ストレッチなども役立つでしょう。
体を冷やさない
『冷えは万病のもと』と言われるように、むくみや肩こり・下痢など、さまざまな不調につながる原因となり得ます。特に梅雨時には症状が起きやすいため、注意が必要です。
蒸し暑いと、つい冷たいものを食べたり飲んだりしがちです。しかし、食事の際にはなるべく温かいものを1品以上取り入れましょう。
エアコンの冷やしすぎなどにも気を付け、靴下・ひざ掛け・さっと羽織れる上着などを活用することも冷え対策に役立ちます。
忙しいからといってシャワーだけで済まさず、ゆっくり湯船に浸かることも、代謝アップ、ひいては自律神経を整えることにつながります。