願い事の正しい書き方
「願い事の書き方が分からない…」という人もいるではないでしょうか?どんな願い事がいいのか、また正しい書き方についても紹介します。
物事の上達を願う
近年は、自由に短冊に願い事を書くのが一般的です。しかし、七夕は機織りや裁縫の上達を願った乞巧奠が由来です。そのため、「車がほしい」「海外旅行に行きたい」「宝くじを当てる」といった欲望を書くと、本来の七夕の意味とは大きくかけ離れてしまいます。
昔ながらの伝統行事を大切にしたいという人は、七夕の由来を考慮した願い事がおすすめです。例えば、「受験合格」や「ピアノの上達」など、勉強や習い事といった物事の上達を願うのが良いでしょう。
また、穢れを祓う日本古来の神事である棚機にちなんで、「無病息災」を願うのもおすすめです。さらに、織姫と彦星の伝説にちなんで、「家内安全」や「夫婦円満」などを願うのもよいのではないでしょうか?
願いは言い切る
短冊に「~しますように」「~できますように」といった希望や期待を書いていませんか?例えば「希望校に合格しますように」「ダイエットできますように」といった具体です。決して間違った書き方ではありませんが、願い事は言い切る形で書くことが大切とされています。
「希望校に合格する」「ダイエットに成功する」というように、「願い事を叶える!」という強い気持ちを願い事に込めるのが、ポイントです。そうすることで、自分自身の気持ちも引き締まり、願いが叶いやすくなるということもあるでしょう。
また、かつては、サトイモの葉にたまった夜露を混ぜた墨で書くと、願い事が叶うとされていました。全く同様にするのは難しいですが、墨で願い事を書くだけでも、昔ながらの風習に触れられるため、おすすめです。
笹飾りの意味も紹介
笹には短冊以外にも、たくさんの笹飾りがつるされています。これらは単なる飾りではなく、さまざまな願いが込められているのです。代表的な笹飾りの意味を紹介します。
また、笹飾りは折り紙で簡単に作れる物も多いので、親子で作ってみるのもよいでしょう。
長寿を願う千羽鶴
現在では千羽鶴というと、傷病回復の祈願のイメージがある人も多いのではないでしょうか?しかし、もともとは、『鶴は千年』といわれている通り、長寿のシンボルなのです。
従って、七夕の笹飾りの鶴には、長寿祈願の意味があります。また、健康や家内安全の願いも込められています。なお、千羽鶴は、家族の中で最年長者の年齢の数だけ飾るのが一般的です。
千羽鶴を折るのは、小さい子どもには難しいかもしれません。しかし、毎年七夕の日に鶴を折ることで、「去年は1人で折れなかったのに、折れるようになった」など、子どもの成長を感じられるというメリットもあります。
七夕の季節が巡る度に、家族の思い出に触れられるのも、すてきな七夕の過ごし方ではないでしょうか?
金運アップの巾着
笹飾りの巾着は、昔のお財布のことです。つまり、巾着の飾りには、お金に関する願いが込められています。具体的には、商売繁盛や金運上昇・貯蓄・節約といったことです。「家計を見直して貯蓄に励もう」と思っている家庭にぴったりです。
巾着は、折り紙で作るのが一般的ですが、本物の財布をつるすこともあるようです。
折り紙での巾着の作り方は、簡単な物から複雑な物までさまざまです。シンプルな巾着は、小さい子どもでも数分で簡単に作れるので、ぜひ親子で作ってみましょう。
また、和紙の折り紙や古風な柄の折り紙で作ると、昔のイメージに近い巾着に仕上がります。より風情のある七夕飾りを楽しみたい人におすすめです。
魔よけの意味がある吹き流し
風になびく吹き流しは、涼しげで風情のある笹飾りです。吹き流しは、七夕の伝説に出てくる織姫の糸を表しています。かつては、5色の糸を笹に1本ずつつるしていました。現在は、くす玉に多数の吹き流しをつけるのが一般的です。
吹き流しには、魔よけの意味が込められています。また、長寿祈願や織姫にあやかって裁縫などの上達を願う意味もあるようです。
七夕のイベントなどでは、目を引く大きな吹き流しが飾られていることも多いですが、折り紙やフラワーペーパーなどでも作れます。ネットには、簡単な作り方もたくさんでていますし、子どもと自由な発想で作ってみるのも楽しいでしょう。
構成/編集部