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覚えておきたい!親が住宅資金を援助してくれる時に使える節税制度

2020.05.19

親が住宅資金を援助してくれるという場合、その金額が110万円を超えると贈与税がかかってしまいます。なんとか、贈与税の金額を少なくする方法はないでしょうか?

贈与税とは?

贈与税は、住宅資金のような資金を受取ったときにかかる税金で、受取った人にかかります。

例えば、父の財産から100万円、母の財産から100万円、子どもに贈与した場合、受取った子が受取った200万円に対して贈与税がかかります。なお、扶養義務者である親が子どもに生活費を渡した場合など生活費や教育費などを贈与した場合は、贈与税の対象になりません。

贈与税は、1年間(1/1~12/31)に110万円の基礎控除があり、贈与で受取った金額が110万円以下なら贈与税はかからず、確定申告も不要です。

<贈与税の税率(特例贈与財産用)>

(参考)国税庁 贈与税の計算と税率(暦年課税)

子、孫が20歳以上で直系尊属(祖父母・父母)からの贈与の場合、こちらの特例贈与財産用の税率を使用します。

例えば、1,000万円の資金を父から贈与してもらった場合に、1,000万円-110万円=890万円

890万円×30%-90万円=177万円の贈与税がかかります。

住宅購入資金援助なら大きな金額で受取る事もあるため、せっかく大きな金額で援助してもらえても、重い贈与税の負担がのしかかり、家を建てたばかりの若い夫婦には支払えない金額になる可能性もあります。そこで、親に住宅資金援助をしてもらったときに使える節税制度をご紹介します。

まず使いたい節税対策「直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税」

(参考)国税庁 直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税

直系尊属(父母・祖父母)からの贈与で、住宅資金購入資金にかかるものであれば、上記のような金額が非課税で贈与できます。該当する日付は、新築にかかる契約日になります。受取る側の子または孫は20歳以上であることが条件です(所得が2,000万円以下、贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住または居住することが確実になっていること、確定申告をすることも条件)。

なお、この制度で注意したいのは、贈与は直系尊属のみで、配偶者の父母からの贈与には使えません。例えば、購入する住宅の所有者が夫で、妻の親から贈与を受けた場合この特例は使えません(夫が妻の親と養子縁組をしている場合を除く)。

この場合においてこの特例を使うときは、妻が贈与を受け、贈与で受けた金額の持ち分で住宅を所有する必要があります。

次に使いたい相続時精算課税制度。ただし利用には注意が必要!

相続時課税制度は、60歳以上(贈与した年の1月1日時点)の直系尊属(父母・祖父母)が20歳以上の子や孫に贈与した場合に、2,500万円まで贈与税がかからず、超えた部分の金額に対して一律20%の税金を支払います。

ここまで聞くと、2,500万円まで税金を払わなくてよく、なんて良い制度だと思われるかもしれませんが、注意したいことが4つあります。

1. 暦年贈与が使えなくなる。贈与するたび確定申告が必要!変更も不可!

相続時課税制度を適用した人からの贈与に対して、以後1年間に110万円以下ならば課税されないという贈与税の暦年課税制度が使えなくなります。また、一度この制度を適用すると適用された人からの贈与がある度に、110万円以下でも確定申告が必要になります。また、暦年課税に変更することもできません。

2. 使えるのは直系尊属のみ

先ほどの例のように、配偶者の親からの贈与で家を建てる場合にこの制度を使うことはできません。所有権は贈与を受ける配偶者にして持ち分所有にする必要があります。

3. 非課税になるわけではない

相続時課税制度を適用すると、贈与されても2,500万円以下なら税金をはらわなくても済みますが、非課税になったわけではありません。相続時課税制度の名の通り、相続時に課税されます。

相続資産が基礎控除(3,000万円+法定相続人の数×600万円)の範囲内なら相続税はかかりません。

ただ、それ以上だった場合には、相続時に税金が繰り延べられているだけとなります。相続時課税制度で2,500万円を超えた金額に対してかかる20%の税金を差し引いて支払うべき相続税が計算されます。払いすぎていた場合は還付を受けることができます。

4. 小規模宅地等の特例を活用できないことも

相続時課税制度を使って土地を贈与した場合、相続時に「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」が使えなくなります。

小規模宅地等の特例は、相続で取得した財産で亡くなられた方の事業または居住用の土地の価値を80%減額することができる制度で、直系尊属に限らず同居する親族にも使える制度です。

上記のように減額できる宅地面積には上限がありますが、かなりの金額の相続財産を減らすことが可能となります。

例えば、相続時精算課税制度を使って資金を贈与して子の名義で土地を買った場合に3,000万円はそのまま3,000万円の価値として相続財産に加算されます。一方、親が土地を買って子が使用貸借し親と同居していた場合、小規模宅地等の特例を使うことができ、3,000万円の価値がある土地でも600万円の価値として相続できます。

なお、相続時課税制度は、直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税と併用することが可能です。まず、贈与金額から直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税を適用し、残りを相続時課税制度の適用にできます。相続時に相続時課税制度で贈与した金額と相続財産が基礎控除以下なら税金はかかりません。

相続時課税制度は2,500万円なら税金がかからないという単純な制度ではないため、相続資産が基礎控除を超えるようなら、相続時におもわぬ大きな相続税を支払うことになるよりも、相続専門の税理士に相談するのがおすすめです。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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