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山開きが行なわれる時期と由来は?覚えておきたい夏山登山の基礎知識

2020.06.07

『山開き』とは、その年に初めて登山が許される行事をいいます。初夏になると各地で行われるため、登山が好きな方は心待ちにしている人も多いでしょう。しかしなぜ、山開きが行われるのか、理由を知らない人もいるかもしれません。山開きの時期や理由、安全に登山するための注意点などを紹介します。

山開きはいつ行われる?

登山が趣味の人は、毎年山開きの時期が待ち遠しいことでしょう。しかし、初めて登山をする人は、山開きがいつ行われるか、分からないかもしれません。一般的な山開きの時期について見ていきます。

3月末〜7月頃が一般的

山開きは、山によって時期が異なり、3月末から7月頃に各地で執り行われます。山開きの日に登山をすると、神事やお祭りなどのイベントに参加できるため、通常の登山とは違う雰囲気を味わうことができます。

山開きはもともと、修験者や山伏など一部の人しか立ち入ることのできない山に、一定の期間のみ一般の人間の入山を許可することを、山の神様にお伺いを立て、安全祈願をするための儀式でした。現在では、そのような信仰以外にも、「安全に登山ができる期間か」を重視して選んでいることが多くなっています。

そのため、本格的な時期は6月から7月の『夏山』と呼ばれる期間がメインとなります。

富士山はルートごとに山開き日が異なる

一番有名な山といえば『富士山』をイメージする人も多いでしょう。2013年に世界文化遺産に登録された富士山は、日本のみならず海外の登山者にも人気で、通年多くの登山客でにぎわいます。

富士山は登山ルートが複数あり、ルートによって山開きの時期が異なります。山梨側から登る『吉田ルート』は7月1日に、静岡側から登る『須走ルート』『御殿場ルート』『富士宮ルート』は例年7月10日に、それぞれ山開きを行なっています。

なかでも静岡県富士宮市にある『富士山本宮浅間大社(ほんぐうせんげんたいしゃ)』で行われる山開きは、さまざまな式典や神事、大金剛杖(だいこんごうじょう)を持つパレードなどが行われるため、毎年多くの登山客が訪れます。開山は9月10日までと短い期間であり、多くの登山客で列ができることも珍しくないため、登山初心者は週末を避けるとよいでしょう。

なお、2020年は、富士山の全4ルート(吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルート)については、新型コロナウイルスによる登山者および関係者の安全確保が困難なことから、開山しないことが決まっています。登下山道、山小屋、救護施設、トイレ等全ての施設が閉鎖となっています。 ご注意ください。
  • 吉田ルート:中の茶屋~山頂、スバルライン五合目~五合目(佐藤小屋)、山頂~五合目(佐藤小屋)
  • 須走ルート:五合目~山頂
  • 御殿場ルート:新五合目~山頂
  • 富士宮ルート:五合目~山頂

山開きでは何をする?

山開きは、日本人の『山岳信仰』と切り離せない行事であり、同時にその期間の山の安全を願うものです。現在ではイベントも開催されており、楽しみにしている登山家も多い特別な1日です。

山開きは信仰行事が起源

山岳信仰とは、山を崇敬対象とみる気持ちです。日本では古代から、山に対して畏怖と恩恵を感じていました。山は動植物や豊かな水の恵みを与えてくれると同時に、災害や事故も起こる厳しさもあります。また雄大な山の様相から神威を感じることもあり、山を一つの神格として捉えるようになりました。

そこから祭場、聖地として信仰が広がります。一般人は山に入ることが難しくなり、仏教の発展とともに山伏や修験者のみが厳しい修行のために山に入り、修行場としての色合いも濃くなって行きます。日本各地に『霊山』があるのはそのためです。

しかし、近世になるにつれ、一般の人も修行や参拝として登山を楽しむようになります。そこから、限られた期間であれば山に登ることが許されるようになりました。

山の神様を祀り、登山中の安全を願うとともに開山をお祝いする、それが山開きの行事です。

登山の安全を祈願

前述の通り、山開きでは山の神様に登山の安全を祈願します。

山開きは、そもそもは霊山がその年の初めて山に登る人を許可するものです。一般的に登山しやすい夏の期間に行われるのは、普通の人でも登りやすい時期であるためです。

最近では、登山をレジャーとして気軽に楽しむために『登山を解禁する日』としての意味合いが強くなっていることがあります。しかし本来山は、豊かですが荒々しい自然と、見たことがない動植物や昆虫がいるなど、人の手が及ばない場所でもあります。

登山しやすい期間になるとはいえ、心を引き締めて登山に望みたいものです。

お祭りやイベントが開催される山もある

山開きには、お祭りやイベントが開催されることもあります。そのイベントが楽しみで初日に登山したい人もいるでしょう。

長野県や富山県、新潟県に広がる白馬連峰の山開きでは、例年、大々的なイベントが開催されています。

オープニングでアルペンホルン演奏がされ、安全祈願祭が行われます。さらに、豚汁や山菜の天ぷらなどがふるまわれることもあります。白馬連峰の山開きでもらえる限定ピンバッチも、毎年集めている人がいるほど人気のグッズです。

そのほかにも、前述の富士山本宮浅間大社の『お山開き』や、出羽三山の月山の『月山開山祭』など、山開きを狙って多くの登山者が訪れますので、機会があれば参加してみてはいかがでしょうか。

山開き前の登山はできる?

山開き期間は意外と短いものです。山開き以外の期間に登山をすることは可能なのか、疑問が生まれるかもしれません。シーズン外の登山について、考えていきましょう。

シーズン外に登山することは可能

登山には『シーズン』と呼ばれる、山歩きに適した期間があります。初心者であれば登りたい山のシーズンに登山することがおすすめです。

しかし、シーズン外に登山はできないかと言えば、そうではありません。日本最高峰の富士山でもシーズン外に登山することは可能です。ただし、富士山を例にとれば、夏山シーズンの約2カ月以外は、積雪や気象条件が読みづらい時期となります。シーズン直後の9〜10月でさえ、予想外の積雪や急な天候不良により氷点下になることもあります。

そのため、初心者や登山に慣れていない人にとっては、滑落や遭難事故が発生する危険な場所になり、避けることが肝要です。

山開き前の登山はハイリスク

山開き前の登山はなぜリスクが高いのでしょうか。それは、まだ雪が残る場所もあり、急に猛烈な突風や吹雪に見舞われるなど山の天気も変わりやすい時期のため、山岳遭難や事故のリスクが高いのです。

登山に関する十分な知識があり、装備をきちんとそろえたベテラン登山者であっても亡くなる事故が起こっています。

初心者であればなおさら、気軽な気持ちでの山開き前の登山はおすすめできません。何よりも安全が第一です。富士山以外の山でも、シーズン外の登山は、大変危険であることを肝に命じましょう。

入念な準備と安全対策、登山届を忘れずに

それでも、シーズン外の登山を考えることはあるかもしれません。その場合は、登山に慣れたメンバーと共にパーティーを組み、入念な準備をして安全のための対策をしっかりとる必要があります。シーズン外の山は、山小屋が閉まっていることもありますので、携帯トイレの持参も忘れないようにします。

また、あくまでも『登山は自己責任』という考えを忘れないでおきましょう。

万が一の可能性を考えて、行程やメンバー、装備、緊急連絡先などを記載した『登山届(登山計画書)』の提出が必要です。安全を確保するためのガイドラインがある場合は、必ず読んでおきましょう。

構成/編集部

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