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今年の「土用の丑」の日は?うなぎ以外にも古くから伝わる食べ物があった!

2020.07.12

『土用の丑(うし)の日には、うなぎを食べる』ということは知っていても、土用の丑の日がいつで、どんな日なのか知らない人もいるのではないでしょうか?土用の丑の日の時期やうなぎを食べる理由・土用の日にまつわる縁起などを知り、季節の行事を楽しみましょう。

土用の丑の日とは

土用の丑の日の『土用』と『丑の日』は、どちらも日常生活でほとんど聞くことがない言葉です。そのため、意味を知らない人も少なくありません。それぞれどんな意味や由来があるのか見ていきましょう。

そもそも土用とは

土用の由来は、中国を起源とする『五行説』にあります。五行説では、全ての事柄が木・火・金・水・土の五つの要素に当てはめられるとされています。

しかし、季節は『四季』と呼ばれる通り四つのため、『土』だけがあまってしまったのです。そこで、土の要素はどの季節にも存在するものとし、季節の変わり目を土用と呼ぶようになったといわれています。

なお、季節の変わり目というのは、二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬のことです。それぞれの日を迎える直前の約18日間が、土用に当たります。

現在は、夏の土用のみが広く知られていますが、本来は全ての季節に存在するものなのです。

丑の日とは

丑の日は、干支で知られる『十二支(じゅうにし)』と関係しています。十二支には、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)の12種類がありますが、丑の日は十二支の丑のことです。

十二支は1年単位で変わるという認識が高いですが、実は1日単位でも決められています。つまり、土用の丑の日というのは、『約18日間の土用の期間にある丑の日』のことなのです。

なお、土用は約18日間ですが、十二支は12種類のみです。丑の日は12日周期でやってくるため、年によっては土用の丑の日が2回ある場合もあります。1回目の丑の日は『一の丑』、2回目は『二の丑』と呼ばれています。

2020年の丑の日はいつ?

土用は毎年変わるため、必然的に丑の日も異なります。2020年の丑の日がいつなのかを知り、季節の移り変わりを楽しみましょう。

7月、8月の2回

2020年の土用の丑の日は、2回あります。これは前述の通り、土用が約18日間なのに対し、丑の日は12日周期でやってくるためです。2020年の丑の日は、一の丑が7月21日で、二の丑が8月2日です。

現在は、土用というと、夏の土用の丑の日を指すことが多いですが、元々は四季の全てに土用があります。ちなみに、2020年の冬の土用の日は1月23日、春は4月16日と4月28日、秋は10月25日と11月6日です。

冬の土用は未の日に『ひ』のつく食べ物、春の土用は戌の日に『い』のつく食べ物、秋の土用は辰の日の『た』のつく食べ物を食べるとよいとされています。

うなぎを食べる理由

うなぎは、土用の丑の日の定番です。土用の丑の日には、欠かさずうなぎを食べる習慣がある人も少なくないでしょう。

しかし、なぜうなぎを食べるのか、その理由を知らないという人もいるのではないでしょうか?はっきりとした理由は分かっていませんが、主に三つの説があります。それぞれについて紹介します。

丑の「う」にちなんで

丑の「う」にちなんで、うなぎを食べるようになったという説があります。

季節の変わり目である土用は、体調を崩しやすい時期です。特に夏の土用は、暑さによる夏バテもしやすくなります。「滋養のある食べ物を食べて、夏バテを防止しよう」という考えが始まりとされています。

土用の丑の日に、うのつく食べ物を食べると夏バテ防止になるという俗説が、次第に定着したとされています。

地方によっては、土用の丑の日に牛肉や馬肉・梅干し・瓜など、うなぎ以外のうのつく食べ物を食べる習慣もあります。

栄養が豊富なため

夏の土用は、真夏の暑さによる夏バテや食欲不振などにより、体調を崩しやすい時期です。そのため、栄養豊富な食べ物を食べて、体調を崩さないようにしようというのが始まりという説もあります。

うなぎは、ビタミンA・ビタミンB・カルシウムなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。そのため、疲労回復や食欲増進など夏バテ防止になるとして、うなぎを食べるようになったとされています。

日本に現存する最古の和歌集といわれている『万葉集』にも、『夏痩(や)せには、うなぎを食べるとよい』という歌が残されています。

参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂)魚介類/うなぎ/かば焼

平賀源内がきっかけという説

土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、うなぎ屋の宣伝効果によるものという説もあります。

当時、うなぎは夏場に売れにくい状況でした。うなぎの旬が冬であることや、夏バテ気味のときに脂ののったうなぎが好まれないためです。困ったうなぎ屋が、学者である平賀源内に相談したことがきっかけといわれています。

源内の助言に従って、うなぎ屋が店の前に「今日はうなぎの日です」という張り紙で宣伝したところ、大盛況しました。それが、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣につながったとされています。

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