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1泊100万円でも応募が殺到!城を貸し切りにして泊まれる「城泊」が人気の理由

2020.05.06

日本初のお城の宿泊体験に約7500組が応募

城ブームが続くなか、本物の城を一晩貸し切りで泊まれる「城泊(しろはく)」が登場した。

「キャッスルステイ」とも呼ばれる、この宿泊体験の先鞭をつけたのは、(株)百戦錬磨。2017年に平戸市(長崎県)と連携し、ご当地の平戸城で単発のイベントとして宿泊体験を提供したのがはじまり。

「城泊」の先駆けとなった平戸城(写真:平戸市振興公社)

このときの宿泊者募集の案内が、海外メディアで紹介されたことで大ブレーク。一組の枠に、欧州を中心に約7500組もの応募があったという。

農家民泊や古民家泊など、今ではよく知られるようになった旅のプロデュースをしてきた百戦錬磨は、「国内最高峰のユニークな宿泊コンテンツ」として城泊に力を入れる。直近では、2019年9月24~25日に、白石城(宮城県白石市)にて同様の城泊体験イベントを実施した。

白石城(写真:白石市文化体育振興財団)

このイベントは、東北運輸局の訪日グローバルキャンペーンと呼ばれるインバウンド活性化事業の一環として行われ、百戦錬磨が受託・運営したもの。同イベントの成功をはずみに、平戸市は平戸城の櫓の一つである懐柔櫓の長寿化工事に合わせ、これを宿泊施設としてリニューアルする。この施設の運営を百戦錬磨グループのKessha・JAL・アトリエ天工人のJVグループが推進し、㈱狼煙を立ち上げ2020年夏期より旅館業として、本格的な城泊の通年営業を実施する予定だ。宿泊対象者は海外からの富裕者層の観光客を主に想定しているが、日本人の宿泊も可能だという。

宿泊が可能となる平戸城の懐柔櫓

懐柔櫓の内部イメージ

(株)狼煙の鞍掛斉也代表取締役は、この取り組みの展望について、以下のように語る。

「平戸はもともとインバウンド発祥の地。歴史的には海外との交易の舞台として東アジアや西欧諸国とのつながりを持った国際都市でした。

そこに息づく、平戸城を中心とした武家文化等の“歴史・アート”や、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産としてユネスコ世界文化遺産に要録された春日集落と安満岳、中江ノ島等を借景とする“大自然”、九州屈指の自然の恩恵をうけた豊富な水産食材を活かした“食”を体感するサービスを、お城に宿泊するという価値だけではなく提供していきます。

そのような体制を地域の方々とともに取組み、国際交流も含めた地域活性の新たな宿泊ジャンルを創造したいと考えます」

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