■連載/コウチワタルのMONO ZAKKA探訪
今回は『PENCO / TAPE WRITER』というテープライターを紹介しようと思う。
そもそもテープライターを私が購入しようと思ったきっかけは現在のご時世。透明な空ボトルにアルコールを入れてお手製のアルコールスプレーを作成したのだが、見た目が化粧水と変わりがないため、見分けがつくようにラベルを付けようと思ったことがきっかけだ。私はあまり字が上手くないので、何とかして見た目にカッコいいラベルが作られないものか、そのように考えている時に目を付けたのがこの『PENCO / TAPE WRITER』という製品だったのである。今回は実際に使ってみた感想を交えてこの製品を紹介していこうと思う。
『PENCO / TAPE WRITER』とは?
『PENCO / TAPE WRITER』は「PENCO」という海外文房具メーカーのテープライターである。ところが、実はこのようなメーカーは実際には存在せずあくまでこれは“架空の”メーカー。こんなデザインの文房具が海外にありそうだよね、という目線で作られたラインナップが揃っており、現在はひと味違う雰囲気の文房具でユーザーからも支持されているメーカー「HIGHTIDE」の製品として発売されているようだ。この製品、電池を使わずに手動で刻印ラベルが作れるとても使い勝手の良い製品となっている。
『PENCO / TAPE WRITER』の使い方
まずはこの製品の使い方を簡単に紹介しておこう。
1.本体にテープをセットする
本体右側にあるのがテープスロットである。
この部分に付属するテープを挿し込み、本体のグリップを”軽く“握ると「カチカチ」という小気味のよい音と共にテープがスロットに引き込まれていくので、反対側にテープが見えてみたら準備完了だ。
ちなみにテープのカートリッジは本体に取り付けて使用する。
2.ダイヤルを回して好きな文字を刻印する
本体に書かれている文字のうち、グリップ正面に書かれている文字が刻印される文字となる。
この製品にはアルファベットと数字、数個の記号が用意されており、その中から刻印した文字を選んだら、グリップを“強く”握ることでテープに文字が物理的に刻印される仕組みになっている。
なお、文字の間隔を空けたい場合、すなわちスペースを入力したい場合はグリップを“軽く”握ると「カチカチ」という小気味の良い音と共に文字を刻印しないままテープが右から左に送られる。同じグリップを“軽く”握るか“強く”握るかで機能を使い分けるので最初は戸惑うかもしれないが、後者の場合はとりあえず「ギュっ」とテープに刻印される感触が伝わってくるまでグリップを握ることがポイントである。
『PENCO / TAPE WRITER』の使用例
私自身、この製品を実際にどのように使っているかを紹介しよう。まずは冒頭で触れたように、アルコールを入れたお手製のスプレーにこのように「ALCOHOL」の文字のラベルを貼っている。
これなら化粧水のボトルと間違えることもない上、ただのボトルがアメリカナイズされたカッコいいボトルになっている。ちなみに、隣に置かれているのはハンドソープの入ったムースボトル。このテープライターを購入すると、ついついラベルを貼れるものがないか探してしまうのが欠点と言えば欠点かもしれない。
その他にこの製品を使っているのがキッチンの調味料たちだ。
「SALT」「SUGER」のように上から覗いても中身が分かるようにしておくと、間違った容器を取り出してはまた戻す、という時間のロスを防ぐことができる。特に容器のデザインを統一して見栄えを整えた場合はこのようなことが起こってくるので、その時には『PENCO / TAPE WRITER』で作るラベルが見栄えを損なわずに不便さを解消してくれる。
『PENCO / TAPE WRITER』の使用してみた感想
この製品を使用して一番感じるのは「日常をアップデートする」という感覚だ。洗面台の道具にしても、キッチンの調味料にしても、『PENCO / TAPE WRITER』はそれらの機能を直接向上させるわけではない。しかし、刻印されたラベルを貼ることで無味乾燥だったデザインにお洒落さが加わると、不思議とこれまでになかった愛着が沸いてくる。これは、
子どもの習慣づけに似たところがある。つまり、子どもは自分の名前のラベルが貼られたモノに対して愛着を持って接しお気に入りにすることがあるが、ラベルを貼って自分でデザインしたモノたちに沸く愛着もそれに似たものだと思う。やらないといけない・使わないといけない、だけどその気があまり起きない。そんなものがあったらこの『PENCO / TAPE WRITER』を使ってみてはどうだろうか?
『PENCO / TAPE WRITER』を購入するには?
カラーラインナップはアイボリー・イエロー・ネイビー・ピンク・ブラウンの5色で価格は税込み1,430円。全国の文房具店・雑貨店で購入できるほか、「HIGHTIDE」のオンラインストアから購入することも可能だ。
■関連情報
http://hightide.co.jp/product/dp114/
text/Wataru KOUCHI