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健康診断は目に見えない病気を早期に発見し、治療につなげるという重要な目的があります。
再検査が必要と判断されたら、早めの受診が肝心です。再検査を受ける病院の選び方や、費用の補助制度も確認しておきましょう。
健康診断で再検査になってしまったら
健康診断で再検査が必要と判断されたとき、不安になってすぐに医療機関を受診する人もいれば、しばらく放置する人もいます。再検査や精密検査の基準や意味を知って、健康の維持に役立てましょう。
再検査を放置するのは危険
健康診断の結果には、基準値から診断した『判定区分』が記載されています。基準値を外れると『異常あり』と判定され、再検査が指示されることもあるでしょう。
再検査が必要と判断されたからといって、重大な病気にかかっているとは限りません。しかし、再検査を受けず異常な値を放置すれば病気を進行させてしまうリスクがあることは明白です。
従業員の健康診断を義務付けている『労働安全衛生法』では、会社は従業員の結果に、再検査が必要など健康の保持に努める必要がある場合は、指導する必要があるのです。
参考:労働安全衛生法 第7章 健康の保持増進のための措置(第64条-第71条)|安全衛生情報センター
再検査と精密検査の違い
再検査には、一般的な再検査と精密検査の2種類があります。一般的な再検査は、数値が基準値を外れた場合にもう1度『同じ検査』を行うことです。一時的な変動によって異常な値が現れるケースもあるため、再び同じ検査をして診断されます。
一方、精密検査は健康診断で病気が疑われた際に実施される『より詳しい検査』です。精密検査を指示された際は、体に何らかのトラブルが起こっている可能性があります。
再検査になった場合の対応
健康診断で再検査を指示されたら、できるだけ早く行動に移すことが重要です。再検査を受けるための病院も複数ピックアップして、自分に合った病院に選びましょう。再検査にかかる費用の補助があるかどうかも、確認しておきたいポイントです。
なるべく早く再検査を受けよう
仕事が忙しいなどの理由をつけて再検査を先送りにしても、不安を抱えたまま過ごすことになります。「これくらいの数値なら大丈夫だろう」と自己判断するのもおすすめできません。
再検査の原因などを明らかにするためにも、すみやかな医師の診察が望まれます。再検査の結果に応じて、専門の医療機関を紹介してもらえることもあります。
健診を受けた病院でも別の病院でも可能
病院で健康診断を受けた場合、再検査は同じ病院でも別の病院でも問題ありません。同じ病院で再検査を受ける際は、紹介状が必要なく、初診料も必要ないといったメリットがあります。
別の病院でも、自宅の近くにある、かかりつけの病院なら足を運びやすく、過去のカルテも役立つでしょう。納得のいく検査を受けたい場合は、かかりつけではない別の病院を選ぶ手もあります。
ただし、大学病院など大きな病院での再検査には『紹介状』が必要です。紹介状がないと初診料や検査料以外にも料金が発生します。
再検査の費用は誰が支払う?
健康診断の再検査にかかる費用を、健康保険組合や会社が補助してくれる場合もあります。再検査を受ける前に、勤めている会社に確認しておきましょう。健康保険組合の取り決めによっては、窓口でいったん立て替える必要がありますが、後日に会社に請求することで精算できます。
ただし、再検査の内容によっては、費用を負担してもらえない可能性があるため、注意が必要です。補助の対象は検査結果を聞くための受診費用のみで、治療や薬代は補助してもらえないケースもあります。
健康診断を活用して健康を維持しよう
自覚症状が乏しかったり、年齢とともにリスクが高まったりする病気もあることから、必要に応じて検査を受けることが大切です。正常値でも油断せず、過去の数値と比較することも、トラブルの発見や予防につながります。
健康診断は病気の早期発見に重要
健康診断の目的は、できるだけ早く病気の芽を摘んでしまうことです。高血圧・糖尿病・高脂血症など、自覚症状がないまま進行する病気もあります。いずれも心臓病や脳卒中などの原因にもなるため、異常を早期に発見し、適切な治療につなげることが肝心です。
がんも早期に診断することで治療の負担も減少し、治癒する可能性が高まります。病気を見つけるだけでなく「健康に問題がなかった」と確認するのも、再検査の重要な役割です。
「再検査項目なし」が健康とは言い切れない
数値が正常の範囲内でも、例年と比べて急激に上がったり下がったりしている場合は注意が必要。
少しずつでも数値が年々悪くなっている場合も、医師や保健師に相談したり生活を見直したりして、早め早めに改善を図っていくとよいでしょう。
健康診断の重要性
健康診断は、早期に病気を発見し、適切な治療を行うために非常に重要です。
特に、高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、自覚症状が乏しいまま進行するため、定期的な健康診断を受けることが重要です。定期的に健康診断を受けることで、健康状態を継続的にモニタリングし、異常が見つかった場合には早期に対応することが可能です。
構成/編集部