ちょっと前に「かためプリン」が大流行。セブン-イレブンの「イタリアンプリン」も売れに売れたそうですが、世の中には卵アレルギー、牛乳アレルギーのためプリンが食べられない人がいます。また、「アレルギーではないが、卵や牛乳が苦手」という嗜好の人だって(筆者です)。そんな我々を救済すべく、「植物原料」のプリンが誕生したらしい!
お待ちかねの「植物性プッチンプリン」登場
世間では、「冷蔵庫にあるからといって、勝手に食べてはいけないもの」として、子どもが憧れ、大人も虜にするプリン。そんな魅惑の食べ物にも一つだけ弱点があり、それは卵と牛乳を使用していること。卵と牛乳はどちらも栄養価が高い食材ですが、アレルギーの原因物質(アレルゲン)でもあります。ちなみに、筆者は卵と牛乳のどちらにもアレルギーはありませんが、味が嫌いで、プリンも苦手でした。
そんな折、卵も牛乳も不使用の「植物生まれ」のプリンが誕生。それも、国民的人気ブランド「プッチンプリン」から! TwitterやInstagramなどのSNSでは、アレルギーの人やベジタリアンの人が大歓喜。「味もおいしい」と好意的に受け入れていましたが、コンビニやスーパーでは品薄続き。やっと入手できたので実食レポートをお届けします。
卵と牛乳、材料表記欄にナシ!
江崎グリコ株式会社より発売されたこのプリン。植物生まれとのことですが、実際にはどんなものが使われているのでしょううか。以下が原材料です。
【原材料】
豆乳(国内製造)、砂糖、水あめ、植物油脂、ローストシュガー、アーモンドペースト、食塩、寒天/糊料(増粘多糖類)、香料、乳化剤、pH調整剤、カロチン色素、カラメル色素、(一部に大豆・アーモンドを含む)
本当に卵も牛乳もなし! アレルギー表記は以下のようになっています。
【原材料に含まれるアレルギー物質(28品目中)】
大豆・アーモンド
※完全アレルギーフリーではなく、アレルゲンとして大豆・アーモンドを含みます。
現代において、アレルギーは身近な問題。アレルギーを持っていない人には他人事かもしれませんが、花粉症だってその一つなんですよ。食物アレルギーだと、今回のプリンで不使用とした卵や牛乳がアレルゲンという人は少なくありません。特に、食物アレルギーをもつ小学生以下の子どものうち、約半分は卵か乳のアレルギーとか。この2大アレルゲンを排し、プリンを作った意義は大きい。
それから、日本人のベジタリアン率はおよそ5%、肉や魚だけでなく動物性食品を一切とらないヴィーガンは2%といわれています。これは少なくない数字だと思います。これで、やっと「エブリバディでプッチン」(昔のプッチンプリンのCM)できるようになりました。
さて、肝心のお味はどう?
では、お味を拝見いたしましょう。まず、見た目は少し色が薄いかな? という程度で普通のプッチンプリンとさほど変わらない感じ。大人になってから卵と牛乳が嫌いになった筆者にとって、久しぶりすぎるプッチン体験。お皿に「プッチン」したときのプルプル感が魅惑的。重力で平たくなってしまうところも、だらしなくて愛らしい。
スプーンですくうと、
なめらか~。牛乳を使っていないのにミルキーさがあるのは、豆乳のおかげ。それから、鼻に抜ける独特の風味はアーモンドペーストによるものらしい。また、きび砂糖を使うことで、さとうきび由来の深いコクを感じさせます。つまり、おいしいので、私は永遠にこのプリンでいいです。
最近、新型コロナウイルス感染拡大により、パソコンやスマホの前に好きな酒やつまみを各自用意しての「オンライン飲み会」が流行しているという話ですが、下戸には縁遠い話。紅茶やコーヒーと、プリンなどのスイーツで楽しむ「オンラインお茶会」などが流行るといいですね。
卵や牛乳ってスイーツへの応用度が高く、さまざまな料理に登場するんです。特にスイーツ。だから、植物生まれプリンにより、アレルギーの人や苦手な人にとっておやつの選択肢が増えてよかった。江崎グリコさんはいい仕事する!
◆プッチンプリンブランドサイト
https://web.pucchin.jp
取材・文/木村悦子