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イマドキの働く女性の昼食事情、手作り弁当は「手間がかからない」「彩り」「昨日の残り物の消化」

2020.04.20

ちょっと気になる、今ドキの働く女性の昼食事情。昼食データ分析結果から彼女たちが毎日、どのような生活を送り、どのような思いで昼食を用意しているのかを読み解くことができるサービスがある。その共同印刷株式会社の「リア食」の「働く女性の昼食定常調査」から、今ドキの働く女性の昼食に迫る。

外で働く女性の昼食は3通り

共同印刷は、マーケティング支援として、共同印刷が独自に募集した約5,000人のモニターを対象にした食卓画像サービス「リア食」を展開している。これは毎食の実態を「画像」と「アンケート」から調査し、定性データ(食卓画像)と、定量データ(数値データ)の両方から分析するものだ。

「働く女性の昼食定常調査」により、働く女性の昼食に、どのような傾向があるか分かるのだそうだ。「リア食」の企画開発者である今井孝典さんは、次のように解説する。

「屋外で働く場合、つまり自営業以外の場合、昼食は『手作り弁当』『弁当・惣菜の購入』『外食』に大別できます」

働く女性 主食メニュー ※抽出条件:2018年7月平日

手作り弁当の傾向

「手作り弁当については、『手間』『いろどり』『残り物消化』をキーワードにして構成されています。制限事項が多く、マンネリが課題。『あれが食べたい』という前向きなモチベーションというよりは、『あれなら用意できる』というややネガティブな意識が強いのが特徴です。味を変えたい場合は、弁当の中身を変えるよりも外食にする傾向があります」

手作り弁当の代表的な構成

●手間

忙しい朝の調理であるため「卵焼きを作る程度」が限界。基本的には加工食品やトマト・ブロッコリーなどを詰めるだけ。米食が定番であり、高い割合でふりかけ等がトッピングされている。

●いろどり

茶色くなりがちな弁当を、赤:ミニトマト、緑:ブロッコリーで彩色。コスパもよく小分けもできるため、これらの野菜が定番化している。

●残り物消化

昨晩のおかずを詰める。

30代夫婦のみ世帯の代表的な1週間パターン

40代単身女性の代表的な1週間パターン

「一般的には弁当箱に米を詰めるケースが多いですが、時間がなく忙しい場合はおにぎりだけ、もしくはおにぎり+1品になることが多いです。弁当箱に白米だけを詰めると寂しいですが、おにぎりにするとそれほど寂しさを感じないようです」

手作りおにぎりの昼食

弁当・惣菜の購入の傾向

「弁当や総菜を購入して昼食にしている人たちは、主食とおかずがセットになった弁当、例えば幕の内弁当や鮭弁当などよりも、主食、主菜、副菜を別々に購入し、組み合わせを楽しむケースが多いです。一方で、男性はセット弁当の割合が高い傾向にあります」

購入弁当・惣菜の主副菜メニュー

「手作り弁当派の人は『あのメニューが食べたい』というモチベーションにより『外食』を食べる一方で、『弁当を作っている時間がない』という意識を持つ場合は『弁当・惣菜の購入』に向く傾向にあります」

手作り弁当派は、少し消極的ではあるものの、彩りやおにぎり、ふりかけなどささやかな工夫でマンネリを解消しているようだ。弁当・惣菜の購入派は、おかずを別々に購入するというマメなところに驚かされる。

昼食分析はマーケティングにどう活かしているのか

ところで、こうした昼食分析は、実際のところマーケティングにどう活かされるのか。今井さんに聞いてみた。

●マンネリ対策の弁当用食材の開発

「手作り弁当の結果については、マンネリ対策の弁当用食材の開発に活用できます。手作り弁当の最大の課題はマンネリ。しかし、食材の入手、調理手間、コストパフォーマンス、弁当箱に入る大きさ、他の食材への味移り等を考慮すると、使い勝手のよい食材は極めて少ないのが現状です。また、旬の食材を取り入れにくいこともあります。これらを考慮し、例えば、以下の弁当用食材の企画案が挙げられます」

・季節ごとの味が楽しめる生ふりかけ
・食べるときに調理する混ぜご飯の素・ドライカレーの素

「いずれも、手作り弁当で最も出現率の高い『白米』に注目し、脱マンネリ化を図る施策となります」

●弁当・惣菜の買い合わせ提案

購入弁当・惣菜の結果については、弁当・惣菜の買い合わせ提案に活用できます。先述の通り、女性は『主食とおかずがセットされた弁当』よりも、『小分けされた惣菜を個別に購入』する傾向があります。コンビニ等の小売店舗では小分け商品を販売するだけでなく、生活者の食べ合わせ分析による、以下のようなレコメンドが企画できるでしょう」

・定番の食べ合わせをランキング形式で紹介
・目的別(ダイエットや午後への活力アップなど)の食べ合わせ紹介
・新商品を定番商品と組み合わせたテストマーケティング的な食べ合わせ紹介

「レコメンドは店頭POPやアプリによるクーポン配信などの方法があります。商品を単品でプロモーションするのではなく、あくまでも『食べ合わせ(≒生活者の食卓)』を提案する施策です」

働く女性の手作り弁当や購入弁当などの昼食事情が垣間見られた。そしてそれを活用する術も分かった。働く女性は、日々の昼食の参考になりそうだし、開発担当者は大いなるヒントになりそうだ。

【取材協力】
今井 孝典さん
共同印刷株式会社 トータルソリューションオフィス
『リア食』の企画開発者。日本全国の食卓データを取集し、マーケティングデータ販売、商品開発・販促支援などを実施。

「リア食」
https://riashoku.com/User/

取材・文/石原亜香利

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