趣味として人気の「カメラ」。近年は、スマホカメラの性能が上がり、日常のちょっとした1コマを収めるのに不自由なくなってきたが、本格的なカメラにおよばない部分もある。
しかし、いざカメラを始めてみようと思うと、本体やレンズはもちろん、付属品も合わせてどのようなカメラを購入したらいいのかわからないという人も多いはず。
そこで今回は、入門カメラの選び方から、おすすめの一眼レフカメラを紹介していこう。
一眼レフ入門カメラの選び方!
まずは、初めてカメラを購入する際の一眼レフカメラの選び方を紹介していこう。
入門にはデジタル一眼レフがおすすめ!
一眼レフカメラには、大きく分けて「デジタル一眼レフカメラ」と「フィルムカメラ」の2種類が存在する。フィルムカメラは昔ながらの味わい深い写真も撮れるが、撮影可能な枚数の制限があり、現像などの作業も手間。
一方のデジタル一眼レフカメラは、撮った写真がデータとして保存されるので、パソコンやスマホとの同期も簡単。初めてカメラを購入するのであれば、デジタル一眼レフカメラを選択し、その後フィルムカメラにチャレンジするとよいだろう。
持ち運び重視なら小型でコンパクトなミラーレスがおすすめ
旅行や、お子様とのお出かけの様子を撮影したいなど、持ち運ぶ場面が多く想定される人には、コンパクトで軽い「ミラーレス」タイプのカメラがおすすめ。厳密には一眼レフカメラではなく、写真の写り方も若干異なるのだが、操作次第できれいに写真が撮れる点は変わらない。
スポーツ撮影をするならオートフォーカスが高性能な機種を
スポーツ観戦や、運動会の撮影など、被写体が動く場合が想定される人には、「AF(オートフォーカス)」が高性能なカメラがおすすめ。AFとは、ピントを被写体へ自動的に合わせる機能を指す。あえて手前をぼかした写真を撮るといった際には向かないが、スポーツなどの激しく動く被写体を鮮明に撮りたいのであれば欠かせないといえる。
室内での撮影はセンサーサイズが大きいカメラが吉
室内での写真撮影は、光を取り込むのが難しいため暗い仕上がりになってしまいがち。主に室内でカメラを利用したい人は、センサーサイズが大きく、多くの光が取り込めるカメラを選ぶといいだろう。
カメラの基礎! カメラ用語を解説
ここからは、カメラを扱う上で必ず耳にするであろう、基礎的なカメラ用語を解説していこう。
【カメラ用語解説】ISO感度って何?
ISO感度とは、カメラが光をとらえる能力を表す値。デジタルカメラの場合、撮像素子に当たった光を電気信号に変えて処理しており、ISO感度を上げると、電気信号が増幅する。ISO感度を2倍にすると撮像素子に当たる光の量が半分で適正露出になる。つまり、ISO感度をISO100からISO200に上げると、同じ露出で2倍速いシャッタースピードでも撮影できるのだ。
【カメラ用語解説】画素数は高いほどいい?
勘違いしがちなのだが、画素数が多いカメラほど高画質であるというのは間違い。むしろ画素数が増えるほど画質が低下するという面もある。
まず前提として、撮像素子に光を取り込む量が増えるほど、画質は安定する。画素数とは、光を受ける部品の数を示していて、1000万画素なら1000万の受光部品が撮像素子の上に並んでいる。そのため、同じ撮像素子サイズで比較すると撮像素子の画素数が増えると受光面積は小さくなって、ダイナミックレンジが低くなり画質は低下するのだ。
つまり、画素数が増えれば、それだけ細かく描写ができるメリットはあるが、受光部以外のパーツの面積が大きくなり、相対的に受光面積が縮小して写真の表現力としての画質は低下する。
【カメラ用語解説】シャッタースピードが写真のできに影響!
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間を指す。シャッタースピードを速くすると、光が撮像素子にあたる時間は短くなり、シャッタースピードを遅くすると、光が撮像素子にあたる時間は長くなる。つまり、シャッタースピードが速ければ、動いている被写体を止めて映せるが、暗い写真になり、シャッタースピードが遅ければ、シャッターが開いている間にカメラが動いて手ブレになったり、被写体が動いて被写体ブレになったりするが、明るい写真が撮れる。
【カメラ用語解説】F値っていったい何なの?
F値は別名「絞り値」ともいい、カメラに入る光を制限する仕組みを指す。F値をコントロールすると、カメラに入る光の量を調整すると共に、被写界深度(ピントを合わせた部分の前後のピントが合っているように見える範囲)を調整できるため写真のボケ味を調節できる。一眼レフならではのボケ味が美しい写真を撮りたいなら、絞りを開け、F値を小さくして、光が通る穴を大きくするといいだろう。
初心者におすすめの一眼レフカメラを紹介!
では、具体的に初心者におすすめの一眼レフカメラを紹介していこう。
初心者におすすめの一眼レフカメラ【Canon EOS Kiss X10】
まず紹介するのは「Canon」から発売されている「EOS Kiss X10」。EOS Kissシリーズは、元々初心者に特化したシリーズとなっており、簡単撮影をサポートするビジュアルガイドや、タッチパネルを使って視覚的に仕上がりを変更できるクリエイティブフィルターなど、誰でも扱いやすい機能が多く搭載されている。
初心者におすすめの一眼レフカメラ【Nikon D3500】
続いては、「Nikon」の中で初心者モデルとして開発された「D3500」だ。高画質を実現しながら、初心者を意識した優しいガイド表示も多く、小型で軽量である点もおすすめポイント。バッテリーも大容量のものを搭載しており、使い勝手のいい初心者用一眼レフカメラといえるだろう。
【参照】Nikon D3500
初心者におすすめの一眼レフカメラ【PENTAX K-70】
「PENTAX」の「K-70」は、タフな環境での使用も想定された耐久性に優れたボディを保有。防塵・防滴構造や氷点下10度での動作保証などの性能を搭載している。
撮影性能面でも充実しており、暗い場所での撮影に欠かせない高感度性能は最大ISO102400(標準出力感度)を実現し、圧倒的なノイズ低減処理が魅力だ。
【参照】PENTAX K-70
※データは2020年3月中旬時点での編集部調べ。
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文/佐藤文彦