こだわりがない人にとって、「トイレットペーパー」はできれば安価な製品を購入したいところだ。しかし、値段の安い製品と高い製品では何が違うのかを1度立ち止まって考えてみると、あなたの「トイレ事情」が変わってくる……かもしれない。そこで今回は、相場と比較して少し価格の高いトイレットペーパーは、何が違うのかを紹介していこう。また、単純な販売価格のみでは計算できない「コスパ」の算出方法もおさらいしていく。
12ロール入りトイレットペーパーはだいたいいくらくらい?
トイレットペーパーには、ダブル・シングルタイプをはじめ、様々な種類がある。どれも使用用途によっては、魅力的な製品なのだが、まずは一般的な12ロール入りトイレットペーパーの価格相場を見ていこう。
一般的な12ロール入りトイレットペーパーの価格相場
現在流通している、一般的な12ロール入りトイレットペーパー(芯なし・再生紙非使用など)の価格相場は、だいたい(※)450円〜550円ほどだ。ただし、ロール数が同じでも、芯に巻かれているペーパーの長さが異なるケースもあるため、よりおトクな製品をゲットしたい場合は、購入の際に「ロール数」と「長さ」にも着目してみよう。
※トイレットペーパーメーカー・ブランドである、大王製紙(エリエール)・王子ネピア(nepia)・クレシア(スコッティ)などの「12ロール入りシングルタイプ」のトイレットペーパーを参考に算出。
【参照】大王製紙(エリエール)
王子ネピア(nepia)
クレシア(スコッティ)
1回いくら? トイレットペーパーの価格を算出!
一般社団法人トイレ協会の調査によると、日本人男性が1回のトイレで使用するトイレットペーパーの長さは、およそ3.15m。女性の場合は3.5mほどだそうだ。それらを踏まえ、以下の計算式を確認してほしい。
(例)12ロール入り/1ロールあたり60m/550円(税込み)のトイレットペーパーを男性が利用した場合……。
12ロールに60mをかけると720mとなる。720mを平均使用量の3.15mで割ると、1パックあたりおよそ228.6回使用可能ということが判明。さらに販売価格の550円を228.5回で割ってみると、1回あたりの価格は「約2.4円」と算出できる。
一方で、12ロール入り/1ロールあたり50m/500円(税込み)のトイレットペーパーを男性が利用した場合……。
12ロールに50mをかけると600mとなり、その数値を平均使用量の3.15mで割ると、1パック辺り190.4回使用できることがわかる。さらに販売価格の500円を190.4で割ると、1回あたりの使用料金は「約2.6円」となるのだ。
使用状況にもよるが、単純に「価格の安い製品=コスパが良い」というわけではないことを、理解しておこう。
値段が高いものと安いトイレットペーパーと違いは!?
上記ではトイレットペーパーの1回あたりの算出方法を紹介したが、単純に価格の「安い製品」と「高い製品」では何が違うのか? 下記をベースに次回、トイレットペーパーを購入する際の参考にしてほしい。
トイレットペーパーの価格が高い理由
【参照】エリエール 消臭+
・〇倍巻きタイプ……1ロールの長さが、通常タイプよりも1.5倍または2倍の長さになっている。そのため、スタンダードな製品よりも値が張るケースもあるが、総合的に見ると取り替えの手間が少なかったり、省スペース化がはかれたりとメリットもある。
・香り付き(消臭)タイプ……芯の部分に香りがついているタイプ。通常のトイレットペーパーと比較して価格が高いケースがほとんどだが、かなりの香料なので、芳香剤を購入しなくとも良い。という発想もできる。
・ふっくらタイプ……各メーカーが独自の技術をもって、ペーパーをよりふんわりと仕上げている製品。通常よりも多少価格が高いものの、その使い心地は抜群。トイレのたびにトイレットペーパーの紙の硬さにストレスを感じている人には、特におすすめだ。
トイレットペーパーの価格が安い理由
・再生紙使用……再生紙を用いて作られたトイレットペーパー。スタンダードなタイプと比べると、やや価格が安い傾向にある。紙質を少々硬く感じる人もいるかもしれないが、慣れてしまえばコスパの良い製品なので、ぜひおすすめしたい。
・1ロールあたりの長さが短い……先述したとおり、1ロールあたりの長さが短いと、1パックあたりの価格は安価となるケースが大半だ。ロングタイプと比べて、どちらが自分の使用状況に合っているかを確認した後、最適な物を選んでほしい。
特徴的なおすすめトイレットペーパー集
ここからは、少し尖った特徴を持つ、おすすめのトイレットペーパーをいくつか紹介していこう。
ネピア おしりセレブ トイレットロール
【参照】ネピア おしりセレブ
トイレットペーパーの肌触りにこだわりがある人におすすめの製品が、ネピアの「おしりセレブ トイレットロール」だ。可愛らしいうさぎのデザインが特徴的な同製品には、ペーパーに保湿性の高いクリーム成分が配合されているため、非常に滑らかな感覚でお尻を拭けるはずだ。採用されているクリーム成分は、空気中にある水分を吸い取って逃さないので、乾燥する心配も少ないだろう。
エリエール 消臭+
【参照】エリエール 消臭+
このトイレットペーパーの芯部分には天然由来の成分、柿タンニンと茶カテキンを配合されている。そのため、トイレ特有の嫌な臭いを緩和・消臭できるのだ。また、香料には「マッチング消臭」という技術が採用されている。これは、単に強い香りでトイレ特有の臭いを抑えつけるわけではなく、便臭にマッチした香料を採用することで、トイレ全体をキツすぎず嫌な臭いもしない「バランスの取れた香り」にしてくれるのだ。
エルヴェール トイレットティシュー シングル
こちら製品の特徴はなんといってもその「長さ」だろう。上記でも紹介した「一般的なトイレットペーパー(シングル)」の1ロールあたりの長さがだいたい40m〜60m弱なのに対し、同製品の1ロールあたりの長さは、なんと驚きの200m! 1パックあたり6ロール入りなので、およそ1.2kmの長さが詰まっているということだ。それだけ長ければ、トイレットペーパーを替える手間も少なくなるので、余分な作業もカットできる。また、芯がないので、余計なゴミが出ない点も見逃せない。
※データは2020年3月中旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸