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続ければ10歳若返る!?医師が実践する〝免疫力をアップさせる〟7つの腸習慣

2020.03.24

新型コロナウイルスやインフルエンザ、風邪、花粉症など、現在、さまざまなリスクがある。今の時期、ぜひ高めておきたいのが、免疫力。忙しいビジネスパーソンが効率的に免疫力をアップさせるにはどうすればいいか。そのヒントを、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生と、小林メディカルクリニック院長の小林暁子先生の医師夫婦による『<自律神経>×<腸>で10歳若返る! 小林式「最強の習慣」35』(河出書房新社刊)から紹介する。

腸は最大の免疫器官

免疫力が高ければ、感染症などのリスクが減ることはわかる。しかし、いざ免疫力をアップさせようと思ったら、何をすればいいか。

まずは「腸」を理解することにあるようだ。

同書では、「腸には体のなかにある免疫細胞の約70%が存在している」ことから、「腸は最大の免疫器官」であるという。

腸は、体内に入ってきた有害なウイルスや病原菌を腸内で撃退して、体内に吸収させない防御システムを持っている。腸内の免疫細胞は、血液にのって全身にも運ばれ、体内のあちこちで有害菌と日々戦っている。

何らかの原因で腸内年齢が下がると、防御システムが低下するため、免疫力が低下する。病気に感染しやすくなったり、老化が加速したりする。

重要なのは、腸内年齢が下がらないようにすることと、上げることを意識することにあるようだ。

医師が本当に実践している免疫力アップの腸習慣

そこで小林医師夫婦が実践している腸習慣を一部紹介する。

1.朝食は必ずとる

腸を整える最大のコツは、一日3回、規則正しく食事をすること。中でも朝食が一番大切で、朝食を食べるか食べないかでその日の腸の働きがまるで変わってくるという。

朝は交感神経が優位になる、活動モードにシフトする時間帯。そこへ朝食で刺激を与えると、食べ終わった後に副交感神経が優位になり、腸が動き始めて夜に食べた分をお通じとして排出してくれる。こうした変動を朝のうちに起こしておくことで、終日、必要に応じて腸が活発に動いてくれるという。

おすすめの朝食は、手軽な「バナナ」。また時短朝食として「グラノーラ+はちみつ+ヨーグルト」、「大根おろし+はちみつ+ヨーグルト」などが勧められている。

2.水をこまめに飲む

朝、動きが止まっている腸を刺激するのが、目覚めの1杯の水。そして一日を通して、1~2リットルを、こまめに飲む。小林医師が飲むのは、起きてすぐと、毎食前と入浴後。仕事のあい間にもよく飲むという。

3.毎日決まった時間にトイレに行く

良い排便習慣も腸にとっては重要。自分の排便リズムを把握しておき、リズムが崩れたら調整する。排便習慣を便意がなくとも、毎日決まった時間にトイレに行くと排便リズムを整えるきっかけになるという。

4.食物繊維が豊富な食品を毎日意識して食べる

食物繊維の摂取量が多い・少ないによって、腸内環境が大きく変わり、腸の働きにも影響していることが分かってきたという。食物繊維は、便のもとになり、便の形をつくる。老廃物を排出し、腸内環境をきれいに整える働きもある。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の違いを知って起き、基本は水溶性の食物繊維を多めにとるといいそうだ。

不溶性食物繊維…便のかさをふやし、腸のぜん動運動も活発にする。豆類、根菜類、玄米などに含まれる。
水溶性食物繊維…腸内細菌のエサになるとともに、水に溶けるので便をやわらかくし、血糖値の上昇やコレステロールの増加を抑える働きがある。りんご、バナナ、キウイなどの果物、わかめなどの海藻、きのこ類に多く含まれる。

5.「定番発酵食品+2種類」を取り入れる

腸にいい食品といえば、発酵食品もよく知られている。食べると腸内の善玉菌が活性化し、悪玉菌を減少・抑制したりすることが可能。日和見菌を味方につけることもできるという。

ヨーグルト、みそ、しょうゆ、納豆、チーズ、ぬか漬け、キムチなどがあり、それぞれ菌の種類は違う。腸の状態は人それぞれなので、さまざまな発酵食品を食べるといいそうだ。

「これを食べると調子がいい」ものをひとつ、「マイ発酵食」とし、それを毎日食べるのに加えて、2~3種類、別の発酵食品を加えて食べるといいそうだ。

発酵食品にはほかに、サラミ、アンチョビ、塩辛、かつお節、ピクルス、メンマ、ザワークラウトなどのおつまみ系、甘酒などがあるという。

6.小林式3つのルールで食べ物を選ぶ

小林医師は、小林式3つのルールで食べ物を選んでいるという。それは「1.油はオリーブオイルを使う」「2.おやつはドライフルーツ、甘みはオリゴ糖からとる」「3.食品添加物はなるべく避ける」の3つ。

エキストラバージンのオリーブオイルは、酸化しにくく、大腸まで届くオレイン酸が豊富。ドライフルーツは食物繊維が豊富で、オリゴ糖は腸に吸収されやすく、ビフィズス菌のエサにもなって善玉菌を増やす力がある。食品添加物は、食べ物本来の効能とはかけ離れたものばかり。なるべくシンプルなものを選ぶといいそうだ。

7.腸のそうじ時間をつくる

食後3時間ほど経つと胃はからっぽになり、腸から「モチリン」という物質が分泌され、腸管全体が消化酵素や消化管ホルモンで満たされ、収縮活動を行う。翌朝のお通じにつながり、消化管の中をきれいにしてくれる。こうした「腸のそうじ時間」をつくるためには、一日のうちで空腹の時間をつくることが欠かせない。間食はなるべくせず、食べるときと食べないときのメリハリをつける。食事の間隔が短くなるときは消化のいいものを、腹6分目をめやすにするといいそうだ。夜はとくに睡眠時の腸の活動のためにも、寝る3時間前に食べ終えるか、腹6分目にする。

いずれも、誰もが簡単に実践できるものばかり。ちょっと日々の意識を変えるだけで、免疫力アップの腸習慣が身につきそうだ。免疫力を特に高めておきたい今こそ、取り入れてみてはいかがだろうか。

【出典】
小林弘幸・小林暁子著「<自律神経>×<腸>で10歳若返る! 小林式『最強の習慣』35」(河出書房新社刊)(電子書籍版も発売中)
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309287652/

取材・文/石原亜香利

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