「孤独死物件」は「事故物件」ではない?
「事故物件」の定義とは何か。自殺、火災、殺人事件が起きた物件は事故物件として取り扱われることは有名だが、「孤独死物件」が事故物件と呼ばれることはあるのだろうか。
そこでGoodServiceは不動産会社従事者1,120人に「孤独死物件は場合によっては事故物件扱いになりませんか?」と質問したところ、7割近くの方が『はい』と回答した。
一般的に事件や事故が起きた物件は、「告知義務」が発生するが、孤独死の場合、事故物件としての告知義務が発生しないケースがほとんどのようだ。
発見が遅れ遺体の痕跡などが残りリフォームが必要な場合に関しても、事故物件ではないができれば告知したほうが良いとされているのみ。不動産会社からすれば、殺人事件や自殺などのいわくつきの物件ではないため事故物件として取り扱う必要がないのではないだろうか。
それでは、不動産従事者のなかで事故物件と呼ばれるものはどういった物件なのだろう。
「事故物件に当てはまるものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『自殺や火災などの事故が起きた(62.4%)』『殺人事件が起きた(48.1%)』『孤独死(33.4%)』『心霊現象の噂がある(28.7%)』『物件の周囲に嫌悪される施設がある(26.1%)』という順になった。
自殺、火災、殺人事件が起きた物件は事故物件として取り扱われているようだ。また、周囲に火葬場や墓地がある物件も事故物件として取り扱われる場合も。
孤独死が明確には事故物件として取り扱われていないと判明したが、不動産従事者にとって何が大変なのか。
そこで、「孤独死が起きた物件で一番大変な部屋の状態を教えてください」と質問したところ、『ニオイが取れない(40.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『遺体の腐敗(32.7%)』『シミが酷い(15.0%)』『部屋がゴミで溢れゴミ屋敷状態(10.6%)』と続いた。
事故物件に関するアンケート調査
調査期間: 2019年11月14日(木)〜2019年11月15日(金)
調査方法: インターネット調査
調査人数: 1,120人
調査対象: 不動産会社従事者
モニター提供元:ゼネラルリサーチ
構成/ino