準備すべきとわかっているものの、どうしても後回しにしてしまう非常用持ち出し袋の用意。後回しにすればするほど、そのツケは大きくなってしまう可能性が高い。だが、何を用意すればわからない……今回はそんな人のために、用意しておくべき防災グッズのリストを紹介していこう。なお、ここで紹介した防災グッズのリストを準備しておけば、必ず安心というわけではないため、留意してほしい。
大規模災害に対する準備はできてる? 防災グッズの用意は必要!
政府地震地震調査研究推進本部 地震本部によると、東海道〜九州東海岸を覆う「南海トラフ」と呼ばれる地域では、100年〜200年の周期で大規模地震が発生している。前回の地震は1944年に起きた「昭和東南海地震」と1946年に発生した「昭和南海地震」がこれに該当しており、現在約80年経過しているため、その危険性が高まってきている。そのため、30年以内に70%〜80%の確率で「南海トラフ大地震」が起きると予想されているのだ。
一説によると、記憶に新しい2011年の地震よりも大規模災害になり得るとされている。そんな大規模有事において、安全・安心な生活をおくるためにも、ぜひ防災グッズの用意をしておこう。
最低限必要な物は? 用意しておきたい防災グッズリスト
ここからは、最低限用意しておきたい防災グッズリストを紹介していこう。
【参照】災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~
震災時必要な防災グッズ:飲料水・保存食
【参照】永谷園 フリーズドライご飯 4種
まず何より用意しておきたい物は、飲料水や保存食だ。現在各メーカーからは長くても7年、短くても3年は保存可能な物が発売されている。質素な味付けのものだけではなく、比較的おいしい保存食も発売されているので、味に飽きてしまう心配も少ないはずだ。また、有事の際はゴミが荷物の邪魔となってしまう可能性もあるため、なるべくゴミの少ない(出にくい)製品を選ぶと良いだろう。
震災時必要な防災グッズ:携帯ラジオ・懐中電灯
【参照】Aokeou 防災ラジオ
震災時はインターネットに障害が発生し、スマホなどのデバイスで充分な情報が得られなくなる可能性がある。そんな時に役立つのが「携帯ラジオ」だ。現在発売されている携帯ラジオの中には、様々な充電方法(ソーラ充電・手回し充電など)に対応している物もある。重量も軽く持ち運びもしやすいため、非常用持ち出し袋に入れておいても邪魔になることは少ないだろう。また、手回し充電できる懐中電灯を用意しておけば、大型停電の際にもある程度は明るさを保てるはずだ。
震災時必要な防災グッズ:衛生用品
断水時やガスが止まった時などは、お風呂に入れなくなる可能性が高く、昼夜問わず汗をかきやすい夏場などは特に体に汚れが溜まってしまう。避難所など多くの人が集まる場所において、自身の体臭が気になる前に、衛生用品で体の清潔を保とう。おすすめはウェットティッシュと無水シャンプー。有事の際は充分な生活水が確保できないことが多いため、水がなくても汚れを落とせる衛生用品の方が使い勝手が良いだろう。
震災時必要な防災グッズ:衣類
上記衛生用品とほぼ同様の理由で、体の清潔を保つためにも衣類(特に下着)の準備は必要だ。また、冬期は充分な暖がとれない可能性が高いため、防寒具を用意しておくのも良い。合わせてタオルや毛布などを準備しておけば、救急用品・衛生用品などとしても代用できるかもしれない。
震災時必要な防災グッズ:安全靴・軍手・マスク
瓦礫の中を歩いたり、撤去する際に破片などから体を守るため、安全靴や軍手は必須だ。また、防塵・風邪予防のためのマスクも用意しておくと良い。特に避難所など多くの人が集まる場所においては、風邪などが蔓延しやすいため、マスクがあればある程度は、予防もしくはほかの人に対する感染を防げるはずだ。
震災時必要な防災グッズ:救急用品
大規模災害が起きた際は、医療機関や薬局なども機能しない可能性がある。そんな状況において怪我を負って放置してしまうと、破傷風などの心配がある。そうならないためにも、絆創膏など救急キットは準備しておくと良いだろう。
震災時必要な防災グッズ:乾電池・モバイルバッテリー・充電器
スマホは安否確認ができるだけでなく、情報入手のためのツールや辺りを照らすライトとしても利用できる。しかし、その利便性がゆえに使用頻度が多くなり、電池の消耗が激しくなってしまう。しかし、災害時においては充電ができない可能性も往々にしてある。そこで準備しておきたい物がモバイルバッテリーだ。
ほかには何が必要? あれば便利な防災グッズ
上記では、最低限必要な防災グッズを紹介してきた。ここからは、生活環境や人によっては必要となり得る防災グッズを紹介していこう。
子供や女性におすすめの防災グッズは……?
子供や女性がいる家庭においては、非常用持ち出し袋に防犯ブザーやホイッスルを入れておくと良い。その理由は避難所など多くの「色々な人」が集まる場所において、犯罪に巻き込まれてしまう可能性があるためだ。また、それ以外にも生き埋めにあってしまった際など、ホイッスルなど音を鳴らせる物があれば、救助隊に発見されやすくなるかもしれない。
防水性の高い非常用持ち出し袋(リュック)
【参照】防災防犯ダイレクト ッドデザイン賞受賞の防災リュック
被災時は必ずしも屋根のある場所で寝泊まりができるとは限らない。時には雨天時でも移動を余儀なくされることもあるだろう。そんな時に防水性のないリュックサックだと、せっかく用意した防災グッズが傷んだり、使えなくなってしまう可能性もある。そうならないためにも、防水性能の高いリュックを用意しておくと良いだろう。
※データは2020年3月中旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸